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幾千ものループの先.2

「犯人はもう分かっているのよ。証拠が無いわ」


 「流石はお嬢様です。僕にはサッパリですが犯人は誰何です?」


 「いつも舞踏会にいるでしょ? 伯爵家のグローリーよ。いつもニヤニヤして私をエロい目で見てきてる変態。縁談に来た時の事覚えてるわね?」


 「えぇ、最高にキモかったですね。立ち会い早々に俺の子を孕めなどと言い出したので摘み出しました」


 この感じだと逆恨みだろう。


 この麗しいお嬢様に、下品な言葉を使うのがいけないのではないかとつくづく思います。ですが、何故グローリーが犯人だって分かったのでしょうか。


 何か根拠でもあるのでしょう。


 まぁ、あるでしょうね。僕と同じだけ、僕の死を回避する為に死に戻りをしたお嬢様であれば、自ずと犯人の目星がついて当然だ。


 ただ、幾ら死に戻りしたって決定的な証拠がなくて行き詰まったていたのが現実で、それに失敗したからこそ永遠とループしたのだろう。


 もっと早く気づいていれば、手が打てたかもしれないが……。


 後の祭りですね。最強の証拠を集めるしかない。


 「今夜、私がグローリー家に行って囮になろうかしら」


 「お嬢様、バァカでございますね。そんなことしたらグローリーに犯されてしまいますよ」

 

 「……ねぇ、執事」


 「何でしょうお嬢様」


 「あなたを解雇するわ」


 「やめてください絶対嫌ですよ! だって、バァカだったじゃないですか。トンデモない発想でしたよ!?」


 「反省するわ。考え直しましょう」


 こんなんでクビにされたらたまったもんじゃない。


 僕もちょっとは、考え直しますかね。


 国王陛下はなんと言っただろうか。新しいセリフだったし、強烈な記憶として残っているだろう。


 確か、【真犯人とやらを見つけ出してみよ。現れやしないだろうがな!】だったな。


 何でこんなに自信満々と言ったのでしょう。不自然過ぎる上、絶対に分からないと思っているってことなんだろうか。


 そして、グローリー家である。グローリー家は、エミアお嬢様に逆恨みしているのはもう分かっているけど、あの性格だ。


 何としてでも、貶めたいってのもあるんだろう。


 ここで、僕はある仮説を立てた。


 その答え合わせをお嬢様としようと思う。


 「お嬢様、国王陛下とグローリー家は何か繋がっていたりしませんか? 貴族ではありますが、グローリー家は他国の者ですよね」


 「確かにそうね。グローリー家はこの国の貴族ではない。同盟を結ぶ……とは噂になってたけどね」


 「では、対して第一王子の様子はどうだったのです?」


 「政治に無頓着で平和主義者だったわ。」


 「なるほど、それだけ分かれば充分ですお嬢様。この件、僕が収めてもよろしいですか?」


 「ーー!? 分かったって言うの?」


 「勿論、お嬢様の考えは間違いじゃ無かった。共犯だったのですよ。グローリー家は主犯じゃない。証拠を取りに向かいます。明日でケリを着けましょう」


 冤罪を晴らすだけのピースは全て揃った。


 エミアお嬢様をコケにした罪、償って貰おうじゃないか。


 冤罪を吹っかけて来たのには理由があるし、殺されるのは第一王子ではならなかった。それで、都合の良いのは一人しかいない。


 ーーさぁ、反撃開始だ。


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