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恋した瞬間、世界が終わる -地上の上から-  作者: hougen
第10部 書き残したシナリオ
83/101

79 メトロポリス5 - ≒(ニアイコール)-

2021年 8月27日 投稿開始

      9月 5日 毎日投稿開始

     10月 5日 毎日投稿終了。ほぼ毎月投稿に変更。

2024年 9月29日 次回投稿予定。投稿時間は “午前11時” です ←




最後まで人々を助けたフレーダーとマリア。

疲れ果てた二人に元秘書は気づき、呼びかけ、肩を貸したわ。



途方に暮れる父親は、大事なことに気づいたの。

仮想世界の終わりに立ち会う(現)秘書に、自分の息子フレーダーがどこにいるのかを真剣になって訊ねた。

「明日、大勢の人々がそうやって訊ねるでしょう、自分の子供が無事であるのかを」と、終末気分に取り憑かれた(現)秘書は答えたのね。

ここで気になるのは、その言葉を聞いた父親のジェスチャーなの。

三角形を作った。

三位一体か、何かのサインかしら?

ただ、父親は耳を塞いで悶えるの。


場面は、フレーダーとマリア、元秘書になり、無事に脱出した。

そして、子供たちが3人を迎えたわ。

もみくちゃになって、歓迎されているの。

マリアはこう云う「子供たちを救うのよ、私が親たちに無事を伝えるわ」

少し考えた後で「子供たちを永遠の楽園へ連れていきましょう」と。


場面は変わり、崩壊した発電室で歓喜の輪を加速的に踊る労働者たちがいるわ。

ゴーレムだった男は、瓦礫の中から顔を上げたの。

次のカットでは、子供たちが永遠の楽園へと向かい始めている。


場面は戻り、発電室の歓喜の輪に、元ゴーレムは割って止めようとするわ。

輪の切れ目を作ることができなかったの。

口笛を吹いたりなんかして、注意を惹こうとするけどダメだ。

やっと、惹きつけた後に労働者たちに云うわ。

「子供たちはどうした? 街はもう、浸水しているぞ」

労働者たちは、嘆き、己の足りなさでいっぱいになって浸かっているの。

さらに元ゴーレムの男は云う。

「誰が機械を壊せと言ったんだ!? 自我を失くしてまで」 

すると、労働者たちは怒りの矛先を探そうとするわ。

浮かんできた顔は、あのマリアさん。

残念だが、労働者たちはまた怒りを焚きつけられたわけだ。

元ゴーレムの男は、こうして恥の上塗りをするわ。

「魔女だ! あの女に全てのとががある! 見つけろ! 殺せ!」

上塗りされた分断と知らず、労働者たちは指揮者になった男とマリアさんを見つけ出そうするの。


一方の、元指揮者のロボットのマリア。

社交会場でたがを放された上流階級と戯れているところだわ。

このカットは、ロボットのマリアさんが人間よりも上の階級になり支配している図にも見えるけど、人間的な欲に塗れているようにも見えるの。

それとも、メフィストフェレスになっているのだろうか?

「悪に染まる世界を見届けよう!」と、自我を失くす勧めをするわ。

社交会場の上流階級はマリアさんを掲げ、会場の外へと行進を始めたの。


そして、指揮者になった男と労働者たちは、掲げられたマリアを見つける。

このメトロポリスという作品が作られた時代、その時代背景、作者の意図が透けて見えてくるわ。

行進の中に突入してゆく労働者たちは、大規模なデモ、暴動へとなってゆくの。

指揮者になった男がついにマリアを拘束した。

フレーダーは、その暴動に気づいたようだわ。

拘束されたロボットのマリアさんは、指揮者になった男のゴーレム時代のなごり?の腕力で、フライパンみたいに折り曲げられそうなの。

よく考えると、このマリアはロボットだよね?

関節部分が柔軟な素材で作られているのかしら……。

フレーダーさんと元秘書は、暴動を止めようとしているのか、急いで向かうの。

少しコンパクトに畳まれたマリアは、引きずられたまま、労働者たちの待つ場所へと連れて行かれる。

そこには、あの卑猥な踊りで魅せた吉原の舞台装置がゴミ山になっているわ。

そのゴミ山の上ではりつけにされ、火が放たれるの。

駆けつけたフレーダーは、労働者たちにフレーダーセンの息子として、また迫害を受けている。

ロボットのマリアは不気味な笑みを浮かべながら燃えているわ。

労働者たちは、焚き付けを投げ込み、嬉しそうに踊っているの。

指揮者になった男も今度は一緒になって踊れている。

フレーダーは、労働者たちに拘束され、マリアの前へと連れて行かれるわ。

「マリア!」と、フレーダーさんは叫んだの。

だが、その口は塞がれた。

離れたところに、発明家がいるわ。

何だか魂を抜かれて、フランケンシュタインみたいな歩き方をしているの。

そこで、ロボットのマリアが燃やされているのを目撃する。

その少し離れた柱の陰には、本物のマリアが見ているわ。

そして炎が勢いよく、ロボットのマリアさんを焼き尽くしていくの。

その光景に声を上げて卒倒しそうになる本物のマリアを、発明家が見つけた。

発明家はマリアに「もしお前の姿を奴らが見たら、騙されたと怒り、私を殺すだろう」と云うわ。

ここでまた、コミカルな追いかけっこが始まるの。


一方、焼き尽くされるマリアは、不気味に笑っている。

フレーダーは労働者たちに拘束されたままその光景を見せられているけれど、まさか本物のマリアだと思っているのかしら?

元秘書は、父親に火炙りを止めるようにか言っているの。

父親は自分の手には負えない事として、払い退けて行ってしまう。

そして、焼き尽くされるマリアは、炎でその表面上の繕いを失い、ついに正体が現れたわ。

その恐ろしい姿を見た人々は「魔女だ!」と叫ぶの。

ようやく、フレーダーは目の前にいたマリアが偽物だと気づいて、建物の上で楽しく追いかけっこしているマリアと発明家の姿を見た。

建物の頂上へとフレーダーは急いで向かうわ。

追いかけっこは発明家がやや上の脚力なの。

ついにマリアは捕まった。

フレーダーは走る、走るわ!

発明家はマリアさんをすくい投げ。

マリアはもっとしっかり腰を落とさないと、相撲にならないよ。

決まり手は救われない掬い投げで間違いないわ。

取り組みの終わった頃に駆けつけるフレーダーさん。

ん、物言いかな?

ぶつかり稽古をするのね?

あっけなく土俵際で落とされそうになるフレーダーさん。

土俵(建物)の下の人々が悲鳴を上げている。

その人々の中を割って入る、父親と元秘書と現秘書がいるわ。

父親は土俵際のフレーダーさんの姿を見て、頭を抱えて膝をついたの。

その時「子供はどこなの?」と、一人の女性が出てきて言った。

メトロポリスの王であった父親を見て、人々は責め立てるわ。

元ゴーレムの男も、指揮者になった今は父親に臆せず、非難を浴びせるの。

元秘書は、元ゴーレムの男を止めに入る。

「フレーダーセンの御子息が子供を救った!」と、元秘書は訴えかけるわ。

その訴えを聞いて「何だと!? 本当か? なんてこった!!」みたいなことを元ゴーレムの男は言っているの。

父親は、頭を抱えて膝をついたまま「息子を救いたまえ」と、この都市メトロポリスの神のような存在であった者が、ついに神頼みをする。

さて、建物の上の取り組みは、フレーダーが土俵際から抜け出したわ。

でも、せっかく抜け出したのに喉輪のどわで攻められてしまったの。

そして、強烈な突っ張りを受けて、軍配は発明家に!

決まり手は…などとしている間に、発明家はマリアを抱えて屋根を駆け上がっているわ。

マリアさんは突っ張りを受けて、脳震盪でも起こしたの?

フレーダーも急いで屋根を駆け上がる!

発明家はフレーダーとの再戦を前にして、手荷物になるマリアをその辺の屋根のフックに掛けて、片手懸垂でもして待っているように引っ掛けてしまったわ。

フレーダーさんとの相撲トーナント決勝戦の開始(屋根の上)なの!

マリアの片手懸垂が果たして成功するのか、相撲トーナメントの優勝争いとで下の観客たちは目が離せない。

結末は、つ相撲になって土俵を割り、両者とも倒れて屋根から転がって落ちたわ!!

フレーダーさんは運よく引っかかって、発明家は土俵下に完全に転落なの。

その時、ひとつの方向へ、一斉に人々が駆け抜けた。

父親と、元秘書、現秘書の3人だけをその場に残して行ったわ。

「天よ、ありがとう」と、父親は言って、抜け殻のように脱力するの。

天に助けられたフレーダーとマリアは、お互いの無事に安堵し、抱き合った。

その様子に気づいてか、脱力し切ったはずの父親が勢いよく走って向かうわ。

きっと、二人がいけないことをしそうなの、あ、接吻。


カットは建物の入り口へと向かう人々に。

指揮者の男を先頭にして、統制の取れた形でゆっくりと歩調を合わせて進んでゆくわ。

入り口から、3人が出てきたの。

フレーダーとマリアが、父親に肩を貸して。

指揮者の男が一人、掛けるべき言葉を探りながら、前へと歩み出たわ。

3人はどういう反応をしてよいのか構えてしまうの。

その時、父親は一人、一歩だけ、先へと歩み出た。

そして、右手、受け取る方の手を、手を取り合おうとしてみようとするわ。

でも、これまでの自らの行いから、言葉が追いつかず、差し出そうとする手が震え、罪悪感が足を引っ張っているようなの。

指揮者の男は、そこには言葉は必要ないことを知っているように、構えることもなく、手を取り合うための握手を求める。

父親は、その指揮者の男の罪を問わない態度に、少しずつ歩み寄ることを選んだわ。

その父親の姿に、フレーダーさんは何かを視て感じ取ったの。

マリアもフレーダーと同じものを視て、フレーダーとその喜びを分かち合おうとする。

 


 「心が、仲介者の役割を果たさない限り、

  手と頭脳は、通じ合えない」と、マリアが云うわ



フレーダーさんは立ち止まる父親の肩に手を掛けて、マリアさんの言葉を伝えるの。

父親の手を取り、自分の反対の手を指揮者の男の方に伸ばした。

指揮者の男は、父親の躊躇う姿にわだかまりを感じて心を遠ざけ、ズボンのポケットに手を入れて頑なな部分として、閉まってしまうわ。

それでも、仲介するフレーダーさんの態度を見て、くすぐったいようなポケットから手を出し、握り拳を解いて、フレーダーさんの手を取ることを選んだの。


そして仲介により、手を取り合う。

 




 手=労働者≒頭脳=支配者≒







 第10部 書き残したシナリオ 完


回の投稿時間は、


 2024年 9月29日で、【AM11時】の投稿です。




村上春樹のノルウェイの森を読み始めました。これまでは何となく避けてきた作品だったのですが、手に取ってみました。少しずつ読み進めていこうと思います。




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たまーに短編として「執筆」「なろう(異世界)系」小説の研究を投稿しています。


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