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恋した瞬間、世界が終わる -地上の上から-  作者: hougen
第10部 書き残したシナリオ
75/101

71 この世界の暗さを、スローシャッターで

2021年 8月27日 投稿開始

      9月 5日 毎日投稿開始

     10月 5日 毎日投稿終了。ほぼ毎月投稿に変更。

2024年 1月18日 次回投稿予定。投稿時間は “午前11時” です ←


→重要※2024年1月1日午前11時から、「新作」の小説投稿を開始します!


 

 フロントガラスを遮る雨脚、スローシャッターの瞬きの間

 高速で進むタクシー、雨の粒線が、瞬間瞬間を貼ろうとする




わたしの視界を、雨脚に混じった都会のネオンたちが、電気信号のような残像を遺しながら、通り過ぎてゆくーーこの世界の鮮やかさーー無数の明かりが思い思いの発光の仕方で増幅したり、減少したりしてゆくーーシャッタースピードが流線的な速度を描くーーそんな中、縁にあったであろう暗く薄暗い部分たちーー色んな、大切な記憶ーー忘れ去られるように掻き消されていって、

わたしは、その明かりの処理に気を取られるーー



 誰かの計画の中の、わたしたち

 何かの計画の中で、思い思いに生きる

 わたしたち


 わたしたち、何も知らないままを生かされる


 少しずつ蝕んでゆく何かを知らないままで

 増幅してゆく

 愛を感じようと、愛そうとしてみる

 減少してゆく

 線状の時間たちが、唐草模様の蔓になり

 伸びて、伸びて、この速さを浄化しようとしてる

 わたしたちの世界と、わたしたちモドキの世界と

 

 もう、手遅れになっている

 もう、手遅れから、自分たちの後始末を考える

 集積された思い思いの執着や、責任

 知らぬ間にカルマを作らされて、気づいたら、もう

 知らないクレジット

 誰かのクレジットまで払わなければ

 子供は、親のそのまた親の親の親…蓄積された埃を払う

 線状に伸びてゆく、等しさという罪の線

 独占禁止と、自由経済

 誰かの身体(魂)まで再利用する始末

 くたびれたそれが、また働かされる、奴隷契約

 時間的束縛の中で、空間だけを取り残す

 

 不意に、雨脚の粒が強まって、鋭い言葉を線状に引いた


 ースローシャッターの中に、ハイスピードが入り乱れるー


 相手を刺す前に、自分を刺す、雨の線

 

 引っ掛かることのないまま、掛かる場所を求める、雨の線

 

 止まって


 そして、粒状の時間となって、地平線に落とされる



 フロントガラスを遮る雨脚を、瞬きの間を、ワイパーが追いかけ、祓う



 誰だって、どこかで分岐点がある


 それまで抱えていたことを下す決断を迫られる

 二つのうちの方向性のどちらか


 自然と論理

 対立的に近い、異なる方向性


 というのも、誰にだって「時間」があるから

 残された時間を考えてゆく


 ただ、それがなくなれば、対立もなく、異なるものなど必要ないのかも


 でも、それはどちらかが喰って覆い尽くしてしまう方法なのかも


 こういった雨の音が、わたしに響き、痛む

 誰かに届くことのない部屋の痛み

 孤立した窓からの日差しの暖かさ

 誰かが遺してった、痛み


 鋭い言葉を磨いて

 相手を刺す前に、自分を刺す

 何処かに引っ掛かることのないまま

 無駄になった時間たち

 しゃぼんだまのようになって、地平線を飛んで描いてく


 人間らしいというか、わたしらしい選択


 終わってしまった祭りの景色

 

 しゃぼんだま、飛んだ


 後片付けが待っているの

 

 踊り、踊り終えたあと、残された時間

 

 しゃぼんだまに入った、時間の粒たち


 ぱんっと割れて


 音色は消え

 

 恋人たちが去って


 残された熱


 感慨深さの後始末



不意に見ていたものが血で染まるーー左眼の傷の痛みーー痛みで、意識が返ってくるーー痛い、あの男が何かを遺したーー何を? でも、わたしはもう一度、振り返って、気持ちに応えてみることなどはしないーーシャッター速度が、わたしたちの世界の速度に戻ってゆく、粒状になった時間雨は、徐々にフォルムを崩しながら、また留まることのない雨となって、地上に脈を打ちつつ、周囲の灯りはフロントライトの視界の分だけーーラジオが電波を受信して、ビル・エヴァンスの“We Will Meet Again”が車内に流れました



左眼を、誰かの温もりが包み、あの娘がハンカチで止血する。

わたしはその手に手を重ね、あの娘が無事であったことに安堵しました。



遠く離れた場所に来た後、タクシーは通常運転に変わりましたーー


後部座席には、端から、わたしと、あの娘と、男の人。

3人が窮屈になって、肩を並べて、爽快?なアトラクション後の感想を述べる…なんていう雰囲気ではないです。

疲れた顔した3人が、並んでいます。

あの娘は見知らぬ男の人と肩を並べています……可哀想です。

車内の密度が高いです…男の人が助手席に移ってくれないかな……眼でどうにかできないかなと思うけど、痛くて睨みも利かせられない。

一息つきたい。



「それで、連れてきた“その娘”は何者なんだい?」


見知らぬ男が、あの娘の顔をよくよく見ながら言いました


「この娘は……」


わたしが言い淀んでいると、あの娘が言葉を紡ぎました



「初めまして、私の名前はココ」






 

次回の投稿時間は、


 2024年 1月18日で、【AM11時】の投稿です。


そして、『2024年1月1日午前11時』より、新作の小説を投稿します!


村上春樹の新作読書の途中経過→9分の8は読んだ!

今年中には読み終えれられる気がする…



さて、年の暮れになりましたね

今年(から)一年(途中から)、お付き合い頂きありがとうございました!

僕個人としても、年々、生きることの大変さを考えさせられます。

個人として、冷静に世の中を見ていくことの必要性と、世の中に流れる物事に、自分の意識も流れていることを忘れてはならないと思っています。



いいね・感想・評価・ブックマークなどなどお待ちしております!

たまーに短編として「執筆」「なろう(異世界)系」小説の研究を投稿しています。


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