17 お別れはやっぱり寂しいものでした。
「おーい! ダイブマーン!」
ヘイヤの声が下水道中に響く。
帰り道、ユカとヘイヤはダイブマンに会うために下水道に来ていた。
チェッシャーとダイナはいない。先に帰らせたのだ。これはユカの提案であり、もしもダイブマンに何かあった時の事を考えて、ダイナを連れて行くのは止めるべきだと判断したからである。
下水道の中は水の流れる音が聞こえる他は静かであった。少し前にはここで戦いがあった事なんて信じられないくらいにシンとしている。
チェッシャーとダイナはもうアリスの家に着いただろうか。無事だと分かって、アリスはいったいどんな顔をするだろうか。そんな事を考えながら、ユカはヘイヤと一緒に歩いていた。
彼女は何となく彼と手をつないでいた。なんだかんだあったが、彼には色々と助けられた。そう思うと彼に対して好意を感じずにはいられなかったのだった。
「変だな……確かこの辺りだったはずなんだけど……」
ヘイヤは不思議そうな顔をする。ユカは周りを見回してみた。
下水道の中はどこも似たような光景が続く。しかし、それでもこの辺りがダイブマンの住処である気がしてならなかった。
何かがおかしい。ユカは思った。今までと違い、たき火の灯りが見つからない。道を間違えたのだろうか。それとも……不安に思った彼女は杖を取り出すと光球の魔法を真上に放った。光の球が天井にぶつかり、それによって周囲が昼間のように明るくなる。
するとユカは息をのんだ。さっきまで暗くてよく見えなかったが、辺りには大量の偽ダイブマンの死体があった。
これ全てをダイブマンが倒したというのだろうか。だとしたら、彼自身も深刻なダメージを負ったのではないか。そう思うと不安な気持ちは大きくなっていった。
「ユカ! アレを見て!」
ヘイヤは大きな声を出して向こうを指差した。その方向を見ると、そこは見覚えのある場所であった。よく見ると、たき火の跡がある。つまり、間違い無くここはダイブマンの住処だ。
では、彼はいったいどこに。そう思いながらよく見ると、たき火の跡のそばにダイブマンと同じタイプの人造ヒューマンが壁に寄りかかって倒れていた。もしや本人では。そう思ったユカはヘイヤの手を引っ張って彼の元へと駆け寄った。
すぐ近くまで寄って調べてみると、倒れていた人造ヒューマンは明らかに死んでいた。潜水服はズタボロになっていて、ところどころ中身がむき出しになっている部分もあった。損傷も酷く、全身が血塗れになっている。
彼が本当にダイブマンなのかは分からない。唯一彼が彼である事を証明する物、ナンバープレートが無いからだ。本来付いているはずの部分には、縁に沿ってところどころ金属片が残っていて、そこから何者かが無理矢理剥ぎ取った事は容易に想像がついた。
いったい誰が何のために剥ぎ取ったのか。そう思ってふと彼の手元に目をやると、剥ぎ取られたナンバープレートが落ちていた。番号は57962。ダイブマンの番号だ。
やはり、この人造ヒューマンはダイブマンであった。ダイブマンは死んでしまった。この事実を突き付けてられたユカは脚から力が抜けて、そのままペタンと座り込んでしまった。
「ユカ。悲しい気持ちはよく分かる。でも、彼をよく見るんだ」
ヘイヤはユカの頭を撫でると、ダイブマンの顔を指差した。
彼はヘルメットをかぶっていなかった。素顔がむき出しになっている。その顔は笑顔であった。口にはタバコの吸い殻が残っている。死ぬ直前に吸っていたのだろうか。
「ほら、アレも見てごらん」
ヘイヤは別な所を指差す。床の上にビンが転がっている。チェッシャーがプレゼントしたワインだ。栓は無く、中身は一滴もこぼれていない。中身は空だ。
「分かったかい? ダイブマンは満足して死んだんだ。襲って来た相手を全部1人で倒してさ、ここで勝利の美酒を飲んでから死んだんだ。きっと彼の中では最高の最後だったと思うよ」
ヘイヤはそう言ってユカを立たせた。そして剥ぎ取られたナンバープレートを拾い上げる。
「これはきっと僕達が来る事を考えて用意したお土産だね。彼はきっと信じてたんだ。僕達が無事にダイナを連れて帰ってくるってさ。そのために自分で剥ぎ取ったんだ」
「どういう事です?」
ユカにはピンと来なかった。
「これは彼が彼である事を証明する唯一の物さ。つまり、これは彼の分身でもある。きっとダイナに届けて欲しかったんだよ。『自分はいつでもそばにいる』って。たぶんそんな感じの事を伝えて欲しくてさ」
「そう……ですか……確かに、そうかもしれませんね。この人はずっとダイナの事を考えているみたいでした。きっと、死ぬ最後まで彼女の事を思っていたんだと思います」
ユカはそう言うと、ダイブマンの前に立って両手でハートマークを作った。
「……我が偉大なる愛情の女神、ヤーマ神様。彼の願いが末永くダイナをお守りする事を願い申し上げます。どうか彼女が愛情に満ち溢れた人生を歩む事ができますように。そして可能であるなら、彼の魂を受け入れてくださいませ」
彼女は愛情を司る善良な神、ヤーマ神に祈りを捧げた。
「……君、ヤーマ教徒だったんだ」
「はい。人を助けたい。その思いのために、まずは人を愛する事から始めようと思いまして……」
「だから君は、ヒューマンの事もすぐに愛する事ができたんだね」
「始めは驚きましたけど、でも危険な相手じゃないってすぐに分かって……それで彼女を守りたくなったんです」
ユカは笑顔で答えた。
「それにしても、愛情……か。じゃあ、僕は止めておこうかな」
「何をです?」
「お祈りだよ。僕はイナーム教徒だからね。彼が全うした正義を称えて、イナーム神に彼への祝福をお願いしようと思ったんだ。……でも、止めておくよ。彼はダイナへの愛情のために人生をかけた。なら、祝福はヤーマ神から受けるべきだと思うんだ」
「別に構わないと思いますよ。彼は人によって造られた存在でしたが、間違い無く魂は存在していたはずです。彼の生き抜いた軌跡はイナーム神様であってもヤーマ神様であっても関係なく、善良な神様から祝福を受けるだけの資格があると思いますよ」
「……そっか、じゃあお言葉に甘えて……」
ヘイヤはイナーム神への祈りを捧げ始めた。
◆◆◆
アリスの家に帰った後、色々バタバタと忙しかったが、何とか帰国する準備ができたユカは駅へと向かった。空港行きの列車に乗るためだ。
彼女の見送りにとチェッシャー、アリス、ダイナも一緒についてきた。ヘイヤはちょっと用事があるからと、ついては来なかった。
今、ユカ達は駅のホームにいる。ここで別れの挨拶をしている最中であった。
「あの、短い間でしたけど、本当にありがとうございました」
ユカはアリスに頭を下げた。
「そんな、礼なんていらないわ。それに、また戻ってくるんでしょ? 2度と会えないわけじゃないんだから……」
彼女はそう言いながらも、どこか寂しそうな顔をしていた。
「お姉ちゃん、どこに行くの? 戻ってくる?」
「もちろん、戻ってくるわ。戻ったらたくさん遊びましょ。だから、それまでは元気で、そしてアリスお姉ちゃんの言う事をよく聞いてね」
不安そうな顔をするダイナをユカは優しく抱きしめた。今ダイナはまた黒猫の姿になっている。どちらの姿でもやはり彼女は可愛い。そう思ってユカは彼女に何度も頬ずりをした。
それが終わると、ユカはチェッシャーの前に立ち、握手を求めた。彼はすぐに応じてくれた。
「……色々とご迷惑をかけたみたいで申し訳ありませんでした」
「いやいや、そんな事は無いさ。むしろ、君には感謝しているよ」
「え?」
「君が僕ちん達の仕事に関わったからこそ、どうにか僕ちん達は真実にたどり着く事ができたのさ。君がいなければ、僕ちん達はダイブマンの事情を知らないで倒してしまったかもしれない。ダイナ君を悲しませたかもしれない。それに、彼女の救出も君の力が無かったら間違い無く失敗していただろうさ。そう考えると君の功績は素晴らしいものだと思うよ」
「あ、ありがとうございます!」
ユカは深く頭を下げた。
「そこで、だ。君の功績に相応しいご褒美を用意したいと、僕ちんは思ったのさ」
「……はあ」
「その前にまずは君に質問しよう。君はヒューマンの事を知りたい、そしてもしも彼らが戻ってくる事があれば僕ちん達ズーマンと共存共栄ができるようにしたい。その気持ちに揺るぎは無いね?」
「はい! ダイナちゃんと触れ合って思ったんです。ヒューマンもズーマンも確かに過去にとても悪い事をしました。でも、いつまでもその過去に囚われずに一緒に前を向いて歩く事ができるなら、共に暮らす事はできるはずだと思うんです!」
「なるほど。それなら、君へのご褒美はこれ以上無く、君を喜ばす事ができるだろうさ」
「……はい?」
チェッシャーが何を言いたいのかよく分からなかったユカは首を傾げた。
「僕ちんが王立魔術大学の教授なのは覚えてるね? 実はその大学には、まさに君のような考えを持っている教授がいるんだ。そして偶然にも、彼と僕ちんは友達でね。と、いうわけでユカ君、君の事を彼に紹介しようと思うんだ」
「……はあ」
あまりピンと来なかったため、ユカは曖昧な返事をした。
「君はこの国で魔術について勉強するために留学を決意したのだろう? と、すればだ。この後、君には2つの試練が待っている事になる。1つは学費を稼ぐ事。もう1つは入学試験に合格する事。この2つを無事に突破して、初めて君は魔術について本格的な勉強をする事ができるわけだ。……どうだい? 大変な道のりだろう? それも、どこを受験するかでさらに難易度は上がる。名門、例えば僕ちんの大学を受験するというなら、それはそれは厳しいだろうさ。そこはちゃんと理解しているかい?」
「えっと……すいません。あまり考えていませんでした……」
ユカは自分の考えの甘さを恥じた。
「しかし! しかしだよ。僕ちんが与えようとしているご褒美は、そんな苦労をせずとも王立魔術大学に入学できるチャンスを与えるのさ」
「え!」
「僕ちんの大学にはちょっと変わったルールがあってね。各講座の教授には、毎年若干名だけ新入生をスカウトする権限があるのさ。何でも、魔術を学ぼうとする人が減少している現状を打破するためにも、教授自らが原石と呼べるような人を探すべきじゃないかとか、そういう話になっててね……まあとにかく、僕ちんが君を彼に紹介し、もしも彼が君を気に入ったなら、君は何の苦労もせずに僕ちんの大学に入学できるのさ! もちろん、学費は免除。試験だって無しさ」
「ほ、本当ですか!」
ユカは思わず彼に顔を近づけた。
「ただ……必ずしもそうなるとは言えないね。まず、彼が君の事を気にいってくれないとダメさ。それに、彼には放浪癖があってね。今もフィールドワークだとか言って、国内のどこかへ出かけたまま戻って来ないんだ。携帯電話にかけても全然出てくれないし、連絡のしようが全く無いのさ。だから、まずは僕ちんが何とかして彼に会わなくちゃいけない。それができなきゃ、全て台無しさ」
「……大丈夫ですか?」
ユカは色々と心配になってきた。
「まあ、何とかなるだろう。それがダメでもまだ手はある。とにかく、君はここに戻ってからも『夢』を持ち続け、そして実現させるための努力を惜しまないようにしていたまえ。僕ちんは必ず吉報を君に届けよう。それは約束する」
「ありがとうございます」
ユカは再び頭を下げた。
「さて、そろそろ列車に乗った方がいいね。出発時間まで後少しだよ」
「え? あ、そうですね」
ユカがホームの時計を見ると、残り数分で発車時刻となっていた。
「ほら、これはお土産だよ。列車や飛行機の中で食べればいいさ」
チェッシャーはそう言って、たくさんの飴が入った透明な袋を差し出した。綺麗にラッピングが施されている。
「あ、どうも……」
ユカは受け取りながら、ふと今までに思った疑問をぶつけてみた。
「あの、そういえば、チェッシャーさんって魔法を使う時とか戦う時とかって必ず飴を使ってましたよね? どうしてです?」
「いや、深い意味は無いさ。ただ単に僕ちんの大好物ってだけだよ。まあ、好き過ぎて魔法の効果を高めるための媒介にする方法を見つけ出したってのもあるけどね」
「は、はあ……」
これ以上何も言えなかったため、ユカは袋をポケットにしまって、スーツケースと共に列車に乗ろうとした。
その時であった。聞き覚えのある声が遠くから聞こえてきた。
「ユカー!」
声のした方向を向くと、ヘイヤが凄い速さでこちらへと走って来るのが見えた。そしてあっという間にユカの元へとたどり着いた。
「良かった……ギリギリ間に合った……」
ヘイヤは荒い呼吸をしながら呟くように言った。
「ヘイヤさん! 用事があるんじゃ――」
「うん。君へのお土産を買いに行ってたんだ。……はい、これ」
ヘイヤはそう言って、手に持った紙袋をユカに差し出した。
中身は何かと思った彼女がその場で開封してみると、中にはディック・ベンのミニチュアが付いたイヤリングが入っていた。
「これは……」
「君、言ってたよね? 『ディック・ベンのグッツを扱っているお土産屋さんに興味がある』って。結局、君を連れて行く事ができなかったし、だから、君に似合いそうなのを急いで探してきたんだ」
ヘイヤは未だに息を切らしたまま答えた。
「あの……ありがとうございます……でも――」
「あ、もうすぐ発車時刻だね! 話は君が中に入ってからにしよう!」
ヘイヤは慌てた様子でそう言うと、ユカをスーツケースと共に列車の入り口へと押し込んだ。
「……よし。これで発車する瞬間まで話す事ができるね。……えっと、それで、何だっけ?」
「私のためにこんな素敵な物を買って来てくれたのは感謝しています。でも、私達はこれでお別れというわけじゃないんですよ? またここに戻ってくるんです。ですから――」
「そう……だよね。確かにそうだ。君がまたここに来た時にゆっくり案内しようとも思った。でも……どうしても……僕の中で納得がいかなかったんだ! それじゃダメだって! 今、この時に君にプレゼントしなきゃダメだって……そう思ったんだ」
ヘイヤは言い終わると、少し照れくさそうに頬を掻いた。
彼の話を聞いたユカは嬉しく思った。いつの間にか自分は彼の事を少し意識するようになった。それと同じように、彼も自分の事を意識していた。互いに相手の事を考えていた。それが嬉しかったのであった。
「……分かりました。では、今は片方だけいただきます」
ユカはそう言って、イヤリングのもう片方をヘイヤに差し出した。
「え?」
「もう片方は、ここに戻って来た時にいただきます。ですから、それまで大事に持っていてください。必ず戻って来る、その約束の代わりです」
「……うん」
ヘイヤはイヤリングを受け取った。そして2人はその場で身に着けた。
「……似合いますか?」
「……うん。とっても。……僕はどうかな?」
「似合ってますよ。とても」
2人は笑顔で言い合った。
「あ、せっかくですし、1つ聞いてもいいですか?」
「え?」
「前にヘイヤさん、言ってましたよね? チェッシャーさんはパートナー以上の人だって。それってどういう意味なんですか?」
「……えっと……それは……」
ヘイヤはチェッシャーとユカを交互に見ながら答えに困っている様子であった。しかし、発車を告げる笛の音が聞こえた瞬間、彼は決心した様子で答えた。
「第2の師匠だよ! 半人前の僕の事を師匠の代わりにチェッシャーが――」
そこまで言ったところで列車のドアが閉まった。ヘイヤはその後も必死で何かを伝えているようであったが、ドアに阻まれてもう何も聞こえない。
列車が動き出した。ヘイヤはまだ話し足りない様子で、ユカの後を追った。列車はグングン速度を上げる。始めはピッタリとドアと並走していた彼だったが、次第に距離が離れてきた。
そんな彼を見ながらユカは笑顔で手を振り続けた。
彼が何を言っているのかは全然分からない。しかし、彼の気持ちだけは何となく理解する事ができた。だから、それに答えるために列車が完全にホームを出るまでそうしていた。
列車が駅を出たのを窓から見たところで、ユカはようやく客室へと移動した。そして切符に書かれた席へと向かうとゆっくり腰掛けた。
窓際の席であった。彼女は窓に頭をもたれかけ、そのままぼんやりと外を眺める。そして、耳にぶら下がったディック・ベンのミニチュアを撫でた。
またここに戻ってくる。これでお別れではない。そう思っていても、ユカの目からは涙がこぼれ落ちてきた。
一時的とはいえ、彼らと離れてしまう。それがとても悲しく、そして寂しく思えた。短い間ではあったが、ここはもう第2の故郷となっていた。そこを離れるというのは、つらいの一言では表せないものであった。
ユカは指で涙を拭った。そして、気を紛らわすために別な事を考える事にした。
チェッシャーが言っていた教授。結局、彼については男である事、そして自分と同じようにヒューマンに対して友好的に考えている事しか教えてくれなかった。彼は何という名前で、種族は何なのか。どんな性格をしているのか。そして自分を気に入ってくれるのか。そういった事を彼女は色々と考えた。
◆◆◆
同時刻、ロングラウンド国のどこか。
コンクリートで舗装された、真っ直ぐな道路がずっと伸びていた。その両脇には草原が広がっている。他には特に何も無い。
そんな場所で1台のバイクが路肩に停めてあった。バイクには誰も乗っていないが、持ち主と思われる男がすぐ近くで寝そべっている。
ダメージジーンズを履き、素肌にロングコートを羽織り、顔はつばの広い三角帽子によって隠されている。
と、突然男は大きなくしゃみをして上半身を起こした。帽子が落ちて、その素顔が明らかになる。端正な顔をした、黒ヒョウのズーマンであった。
彼は寝ぼけまなこのまま指で鼻をこすると、大きく欠伸をした。
「なんだぁ? 誰か俺の噂でもしてんのか? ……まったく、人気者はつらいねぇ」
彼は独り言を言うと、ゆっくりと立ち上がった。
「さて、目が覚めちまったし、そろそろ次へ移動しようかね」
彼は大きく伸びをしながら言った。そして、落ちた帽子とそばに置いてあったリュックサックを拾い上げた。
帽子はリュックサックの中へとしまい、そのリュックサックを背負った彼はバイクに跨る。そしてヘルメットをかぶり、エンジンをかけた。
「んじゃ、行きますか」
彼はスタンドを解除すると、バイクを走らせた。
彼がどこへと向かうのか、それは彼自身も分からない。彼は思うがままに旅をしているだけだ。
しかし、彼には特別な何かを引きつける、もしくは引きつけられる力があった。その事を彼自身は全く知らなかったし、今まさにその特別な何かに近づいている事も知らなかったのであった。
この話は以上で完結となります。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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