3/5
第3章 兄からのメッセージ
学校へと向かう道のりに、いくつも家やコンビニなどがあったが、そこにも人の気配はない。
走っていた足を止め、コンビニへと入ってみる。
「すいません!誰かいませんか!?」
叫んで問いかけてみるが、やはり誰もいない。
なぜ急に人がいなくなったのだろう…。
そんな疑問が今更頭の中を巡る。
私が寝ている間に何かが起こった…?
一体何が?
地震?津波?戦争?
いろいろ考えてみたが分かるはずがない。
「あ…!そうだ、スマホ!!」
私は馬鹿か…!
どうしてこれの存在を忘れていたのだろう!
スマートフォンの電源を入れるとそこには兄から沢山の不在着信やメッセージが届いていた。
兄へ電話をかける。
プルル、プルル…とコールが続く。
「………なんで出ないの!?」
また、何度かかけてみたがやはり兄は出ない。
仕方なくメッセージを開くと
『楓…!!もし、無事ならこのメッセージを読んでくれ!!』
『俺は、学校にいるから!やつらに見つからないように学校へこい』
『もし、やつらに見つかりそうになったら静かに近くの建物にかくれろ!!絶対に声を出すな!』
などとメッセージが沢山送られてきていた。