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四話

これより基本2000文字以上で頑張っていきます。

今日は私と同い年の男の子が来るらしい。その子は私の護衛になるらしい。私には護衛など必要ないと猛抗議したけどお爺様に勝てるはずもなく渋々了承した。お爺様やっぱ強い。

お爺様が言うには私に力を出させないためだという。私は力が強すぎるそうだ。まあヤクザの次期当主としては望ましいそうだが。

「入るぞ」

「はい、お爺様」

お爺様が入ってくる。そしてその隣には男の子がいた。男の子は俯いてるだけだった。

「自己紹介しろ」

「はい、龍咲隼翔です」

龍咲か、根暗そうな印象だ。だけど何か気に入った。多分根はいいやつなんだろうな。

「私は聖那、よろしく!」

「宜しくお願いします」

ほんと、必要最低限しか喋らないんだね龍咲君は。

「仲良くしてくれ、聖那」

「はい、お爺様」

お爺様のお願いは命令と同じ、絶対にこなさなければいけない。まあこのことに関してはお爺様のお願いがなくとも仲良くする気だった。なんたって龍咲隼翔という人間に興味があるからね。

そんなことを思った小学校入学前だった。

それから私は龍咲と少しずつ距離を縮めていった。小学三年に上がる時には冗談すら言い合えるようになった。

「ねえ龍咲、これからもよろしくね」

「はい、お嬢」


んん、また夢か。隼翔と会った時の夢か。また随分懐かしいものを。

さて、朝ご飯を作るか。

今日の朝ご飯は鮭にした。鮭とご飯と味噌汁。やっぱ和食っていいね。

出来上がってから思い出す。

「そういえば今日隼翔いないじゃん」

いつも通り二人分作ってしまった。

「しょーがない」

私は庭に出て暁を探す。そしたら案外簡単に見つかった。

「暁ー、ご飯食べた?」

「いえ、まだですが」

「じゃあ朝ご飯食べよ」

事情を一通り話したら快く朝ご飯を食べてくれた。

暁も隼翔ほどではないけど美味そうに食べるよな、味普通なのに。でも不味そうに食われるよりか全然いいかな。不味そうに食われると何かモヤモヤするしね。

「しかし休ませ方が無理矢理ですね」

「そんくらいしなきゃ休まないでしょ」

ほんと無理して働くからな。職業病ってやつだな、ありゃ。だからたまに無理矢理でも休ませないと体ぶっ壊れそうなんだよ。本人は大丈夫って言うけど見てる方は大丈夫に見えないっての。

「優しいですね」

「優しくねえよ」

優しいとこの世界でやっていけない。そう昔から言われ続け、冷酷であるように徹した。

それに優しかったら今頃弟は伸び伸び暮らしているはずだ。あんななのも私が冷酷に徹しているからだ。

「若、貴女はまだ弱い。なのでもっと強くなって下さい」

暁が言うには私は弱いらしい、まあ隼翔はもっと弱いらしいが。そして強くなるにはどうしたらいいか聞いたら人生経験をつめと言われた。

人生経験なぁ、確かに私は少ないよな。まあ年齢からすりゃ多いと言われるけどそれでもまだまだだ。

そういえばお爺様明日仕事って言ってたな、連れていってもらおう。

少しでも現場慣れしたい。お爺様だってもう歳だ、いつまでこうしていられるかも分からない。だから少しでも早く。

「さて、ご馳走様」

「私もお粗末様でした」

二人分の皿を片してお爺様のとこに向かう。

そしてお爺様のいつもいる部屋の前まできた。

コンコン

ノックして声がするまで待つ。

「いいぞ」

「失礼します」

お爺様の部屋に入る。

「聖那、どうした」

「はい、明日のお爺様のお仕事に連れて行ってもらいたくお願いに来ました」

お爺様のお仕事、それは一般人は絶対に関わることがないであろう仕事だ。

「分かった」

「ありがとうございます」

お爺様は私が現場に行くのを良く思っている。むしろ隼翔とかのが悪く思ってるだろうと安易に想像ができる。

とはいえ最近忙しかったから行ってなかったな。かなり久しぶりだ。まあ私ももう中学生だし大丈夫だろう。

「それだけか」

「はい、失礼しました」

お爺様の部屋を出て一息つく。

何かやっぱお爺様の部屋は、というかお爺様雰囲気がやばい。

そういえば奏汰も私が現場に行くのは嫌がってたなぁ、懐かしい。あの頃は私も奏汰も幸せだったと思う。将来こんなことになるなんて思ってもいなかったし。まあだからどうということはないけど。もちろん戻りたいとかもない。

「若、どうでした」

暁が私を見りなり駆け寄ってきた。

「いいって」

「良かったですね」

まあ良いのか悪いのかは置いといてとりあえず明日だ。

「さて、私は絵でも描こうかな」

そう言って自分の部屋に行く。

自分の部屋には一通り私の趣味の物が置いてある。そこからスケッチブックを出して絵を描き始める。

いつも描くのは風景画。風景が好きだから私は描く。下手だけど自己満足に描ければそれでいいと思っている。

「さあて描くか」

いつもネットにある写真を使う。今回もネットで漁って好きな写真を見つける。見つけると描き始める。今回は色鉛筆で描いた。

何かうまく描けないな。何がダメなんだろう。色鉛筆なのがダメなのか。

いろいろ考えてみるがやはり思いつかない。

「はぁ、本でも読も」

お絵描きをやめ本を読むことにした。

本というのはいいぞ、時間を忘れられる。昼飯も忘れるくらいに熱中できる。

私は20冊くらいの本を適当に取り読み始める。とりあえず読めるとこだけでも読んでしまおうという考えだ。

溜めてるからなぁ、かなりの量。買うだけ買って読み終わらない。

読み始めてから一時間くらい経ったと思い一旦休憩すると二時間半くらい経っていた。

うわぁ、やっちまった。昼飯食わなきゃな。

冷蔵庫をみるとパンがあったのでそれを食べた。

久しぶりだなぁ、いっつもちゃんと食べてるからな。まあたまにはいいかな。

そしてパン食べ終わるとまた本を読み始めた。そこからまた結構時間が経って気付いたらもう夜だった。

ご飯作るのがめんどくさかったので適当にレトルトのカレーを買ってきて今日はそれを食べた。え、この間もカレー食ったって?知らないよそんなの。

とまあそこからなんやかんややって寝る準備をする。

そして寝る準備が終わるとまた本を読み始めてしまった。

私は一度やり始めると区切りがよくなるまで続けるタイプだ。それに加えて先が気になって丁度良くても終われないタイプなのだ。なので今回もしばらく読書したままで寝ないだろう。でもこの一冊読み終わったら寝ることにした。

そしてしばらくして読み終わり転がる。

あぁ、何もなかったなぁ。

隼翔のいない日、こんなにつまらなかったのか。隼翔ってほんとすごいな。

目を瞑りいろいろ考え始めたがやっぱり寝るため考えるのを中断する。

そして一時間が経った。

「くそっ、寝れねえ」

眠くないわけじゃないんだけどね、いやむしろ眠いんだけどね。眠いんだよ。

仕方ない寝るまで本読んでるか。そこから意識がなくなるまで本を読んだ。

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