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プロローグ
「これが四葉のクローバー。」
クローバーを渡された小さな少女は嬉しそうに笑う。
「これで、ねがいごとかなうの?」
そう問われた少年は微笑みながら頷く。
「願い事はどうするんだ?」
「んーとね!!やまにぃがしあわせになりますようにっていう!!」
「ははっ…サンキュ。」
何処か大人びた少年はそう笑った。
「あとね、やまにぃ。」
「ん?どうした。」
「大きくなったらやまにぃのおよめさんになる!!」
少女はそう言って無邪気に笑った。
「きぃが9年後、16歳になったらお嫁に来て?」
「そんなまたないとだめなの〜?」
駄々をこねる少女を抱きしめて少年は言った。
「あっという間に9年経つよ…だから待ってて。」
「うん!!わかった!!きうのこときらいにならないでね!!」
少年は静かに頷くと小さな少女を撫でた。