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妖精は魔封じが出来るらしい
「高等妖精、魔封じのマリンバ推参」
サーシャが召喚した妖精は、一見小人の様であるが凄まじいマナを感じさせる。
「マリンバはね、魔法をかき乱して魔族を弱体化させるの。もう貴方に勝機は無いわ」
サーシャは誇らしげに告げる。
「魔族をかき乱す…魔族を弱体化…大丈夫か?ロロギア」
「えぇ、私は何ともありません。あの妖精は対象を限定出来るみたいです」
ロロギアはそう答える。
「ちょっと、見てないでトドメ刺してくださいよ」
サーシャが苛立って言葉を投げかける。
「すまないな、今回はトドメは刺さない」
アルカナードが応える。
「はぁ?」
サーシャはあからさまに不満そうな顔をして、アルカナードを睨み付ける。
「こいつから我々の記憶を消して魔王軍に送り返す、そうすれば下手に魔王を刺激する事も我々の実力が知られる事もない」
アルカナードがそう言うと、魔王の使いは高笑いをする。
「アハハハ…アハハッ!!もう遅いのよ、私の記憶を消しても魔王様は既に貴方達を軍に取り込む事を決定してるの、刺激しないように?甘いわよ、今ここで私を殺さなかった事、後悔するわよ」
「それでもいい」
アルカナードはそう応えると、氷漬けの床を歩き魔王の使いとの距離を詰める。
そして、首筋に噛み付いた。




