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モテたいヴァンパイア

「アル様…求人の件なのですが」

玉座に踏ん反り返った、「アル様」と呼ばれるヴァンパイアは、アルカナード=ヴィクセル。由緒正しい血統書付きのヴァンパイアだ。

「なんだ、文句があるのか?」

「いえ…ただ女の子募集というのが少々頭に引っかかりまして…」

下からものを申すのはロロギア=チョウソカベ。異国の「サムライ」とかいう家系の血筋の人間と魔族の混血だ。

「いいか、ロロギアよ」

アルカナードは勿体ぶる様に間を開ける。


「 私 は モ テ た い ん だ 」


 アルカナードがそう告げると、ロロギアは「やっぱりか…」と言わんばかりに頭を抱える。

「アル様…アル様はまだ17歳、ヴァンパイアが結婚できるのはヴァンパイア法によって200歳から。180年も生きる種族なんて指折り数える程しか…」

「うるせえ!」

アルカナードはロロギアの言葉を遮り怒鳴る。

「いいか、モテるかモテないかというのは結婚と必ずしも直結するものではない。私は自己満足に浸れればそれでいいのだ。てかぶっちゃけハーレム築きたい。それだけだ」

「はぁ…申し訳ございません」

ロロギアは「やれやれ」と言わんばかりの表情を浮かべる。

女は基本的に戦闘において男に勝らない、ロロギアが頭を抱えるのはそこであった。


「いいか、女の子限定の求人を出すのは決定事項だ。ロロギア、お前もモテたいとは思わんのか?」

「いえ…私めにありますのはアル様への忠誠心のみ、色恋なんぞにうつつを抜かす暇はないのです」

ロロギアはそう言いながら蔑む様な目でアルカナードを見る。

「そうか…だが俺はモテたいぞ、今日からハーレム生活を始めるのだ」

アルカナードは意気込むが、ロロギアはため息を吐く。

「…はぁ」

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