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第百七十一話 閑話休題その10 幼稚園に行こう!(前編)

皆さんハウディホー!

今日はクリスマスイブなのでクリスマスと一切関係ないですが特別編を久しぶりにお届けします!

クリ○リスA「ハウディホー! 元気だった?」


クリ○リスB「それってウンチの挨拶でしょ? 下品よ! メリクリー!」


クリ○リスC「メリクリー! で、最近なんかあった?」


クリ○リスB「そうねー、彼氏に、『お前まるでインディカ米みたいなんで引くわー』って言われて、めっちゃブルーだったわー」


クリ○リスA「ギャハハハ! あんたって昔っからピーンて長いからねえ。ま、そんなのが好きな人もいるんじゃない?」


クリ○リスC「そうよそうよ! あんたなんか健康的だしまだいいわよ! あたしなんか、産婦人科の診断の時に、いっつも何分間も医者にこねくり回されるのよ。ひょっとして何か重大な疾患なんじゃないかしら……」


クリ○リスA、B「「そりゃ単なる医者の趣味だっ!」」


 という奇怪な夢を見たのは、クリパなる単語を聞いたからだろうか……


某月某日


「君、いい身体してるね。気に入ったしこれあげる!」


「花音、自分の服のキラキラビーズを引きちぎってお友達にあげるのやめなさい! それ一張羅で高かったんだから!」


 俺はせっかく買ったバーバリの服を早くもぼろ布に変えつつある我が娘の後を叫びながら追いかけた。


 今日はちょっと早いかもしれないが、花音ももう二歳になったため、今後の事を考えて、幼稚園の見学にやって来たのだ。


 俺も日本死ねとか言いたくないし、こういうことは早目に動いておくに限る。


「それにしてもこの幼稚園はやけに黒い服を着ている子供が多いけれど、一体何なんだ?」


 俺は周り中お通夜のような黒一色の中で一人パッションピンクで浮きまくっている我が子を心配しつつ、独り言をつぶやいた。


 何やら杖のような物を持ったり、三角帽子を被っている幼児もいるし、中庭の飼育小屋にいるのは鶏やウサギではなく、黒猫やカラスなのも不気味だった。


 なんか特殊な宗教系なのか、ここは?


「はーい、では今から紙芝居を始めますよー。皆集まって下さーい」


 やけに鼻が曲がったおばあちゃんの先生が一室に園児達を集め、明らかに手作りっぽい紙芝居を開始する。


 花音はといえばかぶりつきでご鑑賞のようだった。服の色が違って見つけやすい点は良いけど。


「昔々あるところに美少女フィギュアの大好きな王様がいました。彼は3人の王子に『一番素晴らしいフィギュアを持ってきた者に王位を譲る』と言い、長男は秋葉原へ、次男は大阪の日本橋へ行きました。三男の王子は困ったので童貞を貫き通し魔法使いとなり、時間停止魔法を習得しました。そして」


「ストーップ! なんだよそのストーリーは!?」


 俺は思わず先生の朗読を遮って突っ込んでしまった。


「あら、お父さん、失礼ですわね。幼児期から魔法の重要性を子供たちに認識させ、立派な魔法使いに導く当園の方針を読んでこられなかったのですか?」


「悪いけどパンフレットが厚すぎて面倒くさくて全く読んでこなかったよ! ここ家が近いだけなんだよ!」


「パパ、うるさいから黙ってて! これからいいところなんだから!」


「花音、とっとと帰るぞ!」


「魔法使いプデキュア! アスパワア! カズナリ! オ◯ホになれ!」


「ええいうるさいのはお前だ! プデ先生は魔法使いでもキュアでもないし、アスパワアの意味が違うわあああ!」


 俺は突っ込みまくりながら、抵抗する彼女のなんかフリフリのいっぱい付いた袖を引っ張ると、シンデ◯ラ城みたいな建物をとっとと後にした。


 今日は今からもう一件回るつもりなので、ここら辺で見学を打ち切っても仕方ない。


 しかし、最初がこれでは次もどんなものだかわかったものじゃない。


「幼稚園は義務教育じゃないから特殊な方針のところがあるとは聞いていたけど、大丈夫だろうか……?」


「パパ! あれ! シュッポッポー!」


「……何だって!?」


 ぼんやり考え事をしながらポルテを運転していた俺は、突如目の前に黒光りする古い機関車が出現したので、思わず事故りそうになった。

続きますwでは、よいお年を!

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