金の星 ~歴史背景・簡易年表~
インカの歴史といっても、ほとんどの方には馴染みのないもので、それを背景に物語を綴っていても、なかなかイメージや流れが掴みにくいと思います。
そこで、簡単な歴史の流れを載せておきたいと思います。
ただ、もちろんのこと『新大陸』には西暦というものが存在しませんので、大航海時代のスペイン人征服者の動きを中心として、その間の新大陸での出来事を重ね合わせて表示したいと思います。
あくまで『歴史』ですので、ネタバレよりも歴史の流れに沿ってどのように物語が展開していくかということに興味を持っていただけたらと思いますが、もしも全く知らない方が良いと思われる方は、これ以降の資料をご覧にならないでお楽しみいただければと思います。
1492年 コロンブス カリブ海 バハマ諸島到着
1493年 コロンブスの成果により、スペインが新大陸植民地化の独占権をローマ法王から与えられる
1502年 フランシスコ・ピサロ 新大陸へ出発
1510年 スペイン人 パナマ地方に植民地ダリエン市建設
1513年 バルボア パナマを横断し太平洋を発見
1519年 スペインから派遣された総督ぺドラリスによって、バルボア処刑
1519年 パナマ市 建設
1521年 メキシコでコルテスがアステカ王国征服
1522年 アンダゴーヤ 南米大陸太平洋岸をコロンビア北部まで探検 黄金帝国の情報を得る
1524年 ピサロ、南米大陸太平洋岸 第一回の探検に出る(コロンビア北部まで)
1526年 ピサロ 第二回探検 インカ人との初めての接触
1525年前後 インカ皇帝 ワイナ・カパック死去
: 次期皇帝 ニナン・クヨチ死去
: ……どちらもヨーロッパ人によって持ち込まれた天然痘が原因
:
: ワスカル皇帝即位
: 北部のアタワルパ派と対立
:
: ワスカル(クスコ派)とアタワルパ(キート派)の内戦
1532年ごろ
1528年 ピサロ 報告のためスペインへ帰国
1529年 王室よりペルー総督に任命される
1531年 ピサロ スペインより自身の親族を加えた大船団を率いて第三回探検
1532年 ピサロ インカ北部 トゥンベス上陸
植民地 サン・ミゲル市建設
カハマルカにて皇帝アタワルパを捕える
1533年 ピサロ クスコ入城
※新大陸での天然痘流行は、コロンブスのカリブ諸島到着とともに始まりました。
さらに、スペイン人と逆ルートで、アマゾンを通ってポルトガルの探検隊もインカの辺境に到達しています。
ピサロがインカに直接接触する前から、侵略者たちはインカ国内に様々な影響を与えていたのです。
この物語では、
第一部 ワイナ・カパック皇帝の崩御から、ワスカル、アタワルパの戦争の時代
第二部 ピサロに率いられたスペイン人とアタワルパとの出会い、インカ帝国の崩壊
を描いていこうと思っています。




