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分水嶺 そのいち

 『空賊』達への連絡は無事に取れた。いや、『話は聞いたが、証文は残してないしアレは無効な?』・・・等と言われたらどうしようかと、内心ヒヤヒヤし居たのだが、これで心配の種が1つ減ったと言う訳だ。あんな連中に『証拠が欲しい』と詰め寄れるだけの根性も実力も持ち合わせて居ないからなぁ・・・。本当に俺はひ弱だぜっ!!

 しばしアナピヤ空域にて、帝国の残党狩りなんぞをしつつ待って居たのだが・・・来るわ来るわ、一国の軍隊に匹敵する規模の浮空艇達が。ドレッドノートクラスX5 バトルシップクラスX25 クルーザークラスX50 デストロイヤーだかトルピードだか良く分からない改造艇がざっと200~300艇位・・・いや、実際はどれも独自の改造と言うか改良を施されてて、皇国とも帝国とも良く分かんない浮空艇達なんですけどね。トルピードクラスを左右にくっつけて『双胴艇』とも言うべき艇も見受けられるし。 

 各盟主達が載ってるであろうドレッドノート級も様々な形状で、バトルシップ級をゴテゴテと繋ぎ合わせた様な艇だったり、只管ひたすらに高速を追い求めたのか矢鱈やたらと細身の船だったり、重装甲高火力を地で行く様な艇だったり、武装らしい武装は殆ど無く分厚い正面装甲と凶悪極まりない衝角ラムを備え、只管に白兵戦に特化したであろう艇だったり、円形状の階段式に段差が付いている船だったり・・・と、非常の個性あふれる艇なのは間違いない。まぁ、誰が誰の艇なのか・・・何となく判らなくもないけどもさ。

 姿が見えた所で、ナタリアさん達が連絡を入れてる筈だ。まぁ、話を付けたのは俺だが、今はただの艇長だ。面倒事に巻き込まれる事は無いだろう。あんな人外連中と行動を共にしてたら、か弱い僕ちゃんは簡単に死んじまうっつ~の。

 

 さてさて、これでようやく役者が揃ったって訳だ。『空賊』達のお手並み拝見と行きますかね。


 『浮空島アナピヤ』は、北東から南東に掛けて居住区が広がり、北から北西に山がそびえ、南西方面は農地となって居る。居住区は要塞化が推し進められてる為に着陸するどころではなく、『空賊』戦力の着陸地点は南西と言う事になる。南西から切り崩しに掛かる事になるが、南西側から居住区に侵入するには巨大で分厚い城壁と城門を突破しなければならない。まぁ、制空権は把握してるので、城門は『オーグル』の主砲でぶっ飛ばせば良いだけだが。


 こうして『空賊』達は、完全に制空された空域を通り抜け、アナピヤの南西部分に降り立った。降り立った艇から続々と戦闘要員が下艇して居る。第一陣と成るその数は、ざっと見るだけでも2000人程か。全体で見れば万を超える数だと思われる。『空賊』達も本腰を入れて攻める様だ。しかし、攻城戦か・・・『空賊』も一騎当千の古強者ばかりだろうが、一体全体どれ位の被害が出るのやら。

  

 遠目に見ても、第二陣、第三陣が編成されて行く。あの盟主達・・・見た目はアレだけど、結構統率力があるのな。第一陣の先頭部分に、なんかこう、きらめく様な光の反射が見えた気がする。もしかして、第一陣の先頭に立って居るのは元『剣聖』シュルツ殿か?一番危険な先陣で、敵もマダマダ無傷で元気だって言うのに、いきなり白兵戦とか・・・どんだけ戦闘好きなんだか。

 って事は、少し少数に見える第二陣は『大魔法使い』レニヨン殿率いる、魔法士部隊か?斬り込んだ後に魔法で傷口を広げる戦術の様だな。第三陣がクレインさん、本陣がガレアス殿、少し離れた場所に居るのが遊撃隊のイソラルのおっちゃんってトコか。

 魔法がジャンジャカ飛んで来るであろう先陣に、斬り込み部隊が居る時点で常軌を逸して居るが、それさえ除けば無難な編成と言えるだろうな。しっかし、2000人にものぼ戦闘狂バトルジャンキーか・・・敵に回したくぇな・・・。


 さて、このまま高みの見物と洒落込しゃれこめたら非常に楽なんだが・・・拠点攻撃用特殊高速浮空艇だからなぁ・・・この『オーグル』は。このまま傍観してたら、皆んなから袋叩きにされちまうかな?


 面倒だが仕方ねぇ。いっちょ、上空支援におもむくとしましょうかねぇ。

すいません。かなり遅くなりましたがUP致します。っても、一週間か・・・。


新章の導入部なのでちょいと軽めです。

メインの戦闘関係は、数日以内にUPしますので、もう暫くお待ち下さいませ。

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