胡乱な静寂・4
仕損じたあの時とは、明らかに違った手応えが返ってきていた。
少女の剣は、ろくに手入れもされていない自分の剣などとは、比べ物にならないほどの切れ味を秘めていたようである。
すれ違い様に浴びせた剣閃は、針金のような硬質の毛並みもろとも、銀狼の胸部を鮮やかに切り裂いていた。
しかし、低く呻きをあげた銀狼は、未だ倒れてはいない。
それどころか、激しい憎悪と怒気を孕んだ形相で、今も尚アールをぎらぎらと睨め付けている。
『おのれ、小僧――!』
鋭い牙の並んだ銀狼の口から吐かれた呪いの言葉に、アールはしばし耳を疑っていた。
こいつ、言葉を話せるのか?
考えかけて、すぐさまアールは、場違いな逡巡を後悔させられることになる。
怯んだアールの見せた一瞬の隙をつき、怒り狂った怪物が、唸り声とともにこちらへ躍りかかってきたのである。
しかしながら、先ほどよりも随分と距離を置いていたことは、幸運と言えたかもしれない。
無我夢中で地面を転がりながら、アールは何とか、寸でのところで銀狼の一撃をやり過していた。
ところが。
それと同時に、アールの後を追うようにしてついてきていたもう一つのシルエットが、避け損ねた大鎌によって寸断され、無残にも頭上へと放り出されてゆくのを見てしまった。
「あ――」
腸に詰め込まれたありとあらゆるものをぶちまけながら、シルエットは、滑るように空を舞う。
苦し紛れに伸ばした手が、そこに届くはずもないことは百も承知であったが、それでもアールは、我を忘れて落胆せざるを得なくなっていた。
「俺の商売道具っ!」
滑空するシルエットの正体は、アールの肩掛け鞄。鞄の吐き散らかしたものは、大量の羊皮紙であった。
それは、これまでアールが人生の多くを費やし、大陸の各所を回って丹念に書き溜めた、旅の軌跡そのものである。
出来るならば、何を捨てることになろうと、今すぐあの羊皮紙の束だけは掻き集めたい。
けれど、今がその時でないことは分かっている。
焦燥を押し込めるように唇を噛んだアールは、風の悪戯で頬に叩きつけられた紙吹雪のひとつを無造作に振り払うと、再び銀狼に向き直った。
――あれ?
銀狼の姿がなくなっている。
アールの立つ地面から、数マイス(※1)ほどの地点――僅か数瞬ほど前までは、確かにそこに居たはずなのに。
吹き飛んできた羊皮紙に視界を奪われた折、見失ってしまったのだろうか?
アールは思わずじりじりと後退していた。
「危ない! 避けて!」
少女の悲鳴が轟き、アールはぎょっと目を見開いていた。
同時に、背後からとてつもなく大きな殺気が近付いてくるのを感じた。
敵の居場所は、後方――
「避けて! お願い!」
刹那。
つい先ほども聞いたばかりの“風を切り裂く音”が、アールの鼓膜を突き刺すように入り込んでくるのが分かった。
続けざま、足元で大きな破裂音が響く。
咄嗟に目をやったそこには、破裂した“何か”の内容物と思しき、闇よりも深い色の液体が飛び散っていた。
破裂音に驚いたせいなのか、それとも、もっと他の何かが原因であったのか――
接触まであと数セルト(※2)という距離まで迫ったところで、キンと甲高い悲鳴をあげた銀狼は、何かに怯えたように身をすくめ、じりじりと後退っていた。
そうして、まさに言葉通りの負け犬じみた遠吠えを残し、霊園の高塀を軽々と乗り越え、街の外側へ向かって走り去ってしまったのである。
――静寂が広がる。
あまりの展開についていけなくなっていたアールは、しばし凍りついたまま動けなくなっていた。
「た、助かった――のか?」
思い出したかのようにどっと体中から汗が噴き出したことで、アールはようやく“生”を実感していた。
立っているのがやっとの状態だ。
握力を無くした手の平から、少女の剣がぽろりと零れ落ちる。
押し寄せてくる倦怠感をどうすることもできず、アールはただ重心の赴くまま、ふらふらとよろめいていた。
しかし、柔らかな夜風が、覚えのある香りを引き連れてやってくるのを感じ取ったアールは、飛び上がる勢いで顔を上げていた。
「……って、安心してる場合じゃねえよ! 俺の原稿!」
そこに満ちていたのは、“書く”ことを生業とする自分にとっては、甚だしいほど慣れ親しんだ香り――地を埋め尽くすように撒き散らされた羊皮紙と共に、アールが今生肌身離さず持ち歩いていた、インクの香りだったのである。
もはや嫌な予感しかしない。これだけの数の羊皮紙が地面に散らばっていて、あれだけの勢いでインク瓶が破裂したのだとしたら、今頃は――
「嘘だろ、最悪だ――」
インクを被ったのがあの銀狼で、足止めの足しにでもなっていたとしたなら、“また買い足せば良いから”と前向きになることもできたかもしれない。
しかし、真っ黒なインクの強襲を受けたのは、隙間なく地面を埋め尽くしていた羊皮紙だけのようであった。
あまりの惨状に、落胆の色を隠せなくなったアールは、とうとうその場にへなへなと崩れ落ちてしまっていた。
これ以上の苦痛など、今まで一度も味わったことがない。
日頃、目の前が真っ暗になるという比喩をよく耳にするが、それはまさにこういうことなのだと思った。
「これ、集められるだけ集めたつもりだけど」
そのとき、すっかり打ちひしがれていたアールの目の前に、インクの強襲を免れた羊皮紙の束が、ぬっと顔を出した。
声のした方を見上げると、アールの後方で座り込んでいたはずの少女が、心配そうにこちらの顔色を覗き込んでいた。
落胆したアールを哀れんでのことなのか、少女は随分と丹念に生き残りの羊皮紙を掻き集めてくれたようである。その証拠に、少女の手や袖のあちらこちらには、インク汚れと思しき染みがいくつも出来ていた。
「ああ、ありがとう――これ、俺にとっては命より大事なものなんだ」
普段のアールであれば、こんなに高そうな服を汚してしまって、弁償しろなどと言われたらどうしようかと、器の小さい懸念を巡らせるところであったが、被害を免れた原稿が存在したことにひたすら感銘を受けていたアールに、そんな雑念を思う余裕はなかった。
ああ、この子はきっと、幸運の妖精に違いない――
今居るここが、年頃の女の子の目の前であることは分かっていたが、アールにはもはや、熱を帯びてゆく目元をどうすることも出来なかった。
「ちょ……ちょっと! 何で泣いてるの? 泣くなんてやめようよ、気持ち悪いから」
「いや、気持ち悪いって何だよ……まあいいけど」
少女の表情が妙に真顔に近いことが気になったが、大切な原稿が助かったのだから、そのあたりの些事は気にしないことにする。
目元をごしごしと擦ったアールは、割れたインク瓶の破片を見つめながら、幾度目かの溜め息をついていた。
「ちくしょう……落ちてたインク瓶がいきなり破裂するなんて、ついてねえ。そもそも、あの怪物が踏ん付けたわけでもなかったのに、何で突然瓶が破裂したんだ?」
「わたしには、インク瓶に何かがぶつかったのが見えたけど」
「ぶつかった?」
少女の言葉に取っ掛かりを見つけたアールは、これまでの一連をどうにか反芻しようと試みる。
紙吹雪の乱れ舞う中、背後から銀狼の強襲を受けたあの瞬間。
そういえば、何か“音”が聞こえなかったか?
風を切り裂くような鋭い音。確かあの音が聞こえたのは、一度だけではなかったはずだ。
「そういえば、その前にも何かが飛んできてたような……」
銀狼の狂気の吼え声に、足がすくんで動けなくなっていたあの時。
音のした方を振り返ると、少女の剣が落ちていた。
風切りの音の正体は、何か“細長いもの”ではなかったろうか。
はっと顔を上げ、少女の剣が落ちていた場所へ目をやってみると、そこには、銀色の矢羽の付けられた一本の矢が、深々と突き刺さっていた。
続けて、足元に溜まったインクまみれの羊皮紙を掻き分けてみると、やはりそこにも、同じ羽の付いた矢が、これ見よがしに何枚もの羊皮紙を巻き込んで突き刺さっているのが見つかった。
串刺しにされた羊皮紙を見ていると、卑屈な気持ちがむくむくと湧き起こってくるのを感じたが、これは銀狼に襲われていた自分たちを、誰かが救おうとしてくれた痕跡と見なしてもよさそうだ。
霊園の中は、それほど頭上に遮蔽物が多いというわけでもない。月の光を遮るものといえば、霊園を囲む高塀に沿うように植えられた樹木くらいのものである。
しかし、相当な近距離でなければ、あんなにも小さなインク瓶を射ち抜くなどということは難しいはずである。
姿の見えない協力者は、意外と近くからこちらを見守っていたということなのだろうか?
それにしても、インク瓶を射ち抜く腕前があるなら、銀狼の方を狙ってくれればよかったのに。
それとも、銀狼を狙おうとして、仕損じたのだろうか――今となってはもう分からないことだが。
「まあどっちにしろ、お前に怪我がなくてよかったよ。病院、行かなくていいのか? 何かあるといけないし、よかったら病院まで付き合うけど」
言われて何故か目を丸くした少女は、アールの頭の先から爪先までを、何やら意味有りげな目遣いで見つめていた。
この期に及んでこちらを警戒しているなどということはなさそうだが、少女の表情はいかにもばつの悪そうな風合いで、何かを言い出すことをためらっているようにも見えた。
「そっか……貴方も怪我してるみたいだし、診てもらった方がいいよね」
「俺は別にいいよ。こんなのいつものことだし」
「でも、ほんとに大丈夫?」
街に着いたばかりで、軍資金に余裕がない――とは、あまり言いたくなかった。
というよりも、この程度の怪我でいちいち病院に通っていたら、放浪の旅なんてやってはいられない。
言い訳はいくつも浮かんできたが、敢えてそれを形にしなかったのは、こちらを見つめる少女の面差しに、夜の薄暗さとは違った、翳りのようなものがちらついていたからだ。
「いつものこと……か。そう言っちゃったら、わたしも同じかも」
闇風に揺られ、高く結い上げられた桜色の髪が、ふわふわと舞っていた。
瞳の中ほどまで長い睫毛を下ろし、少女はどこか遠くを見つめているようであった。
「わたし、ちょっと難しい病気なの。病院に行ったからってすぐによくなるものでもないから、もういいの」
突然の少女の言葉に、アールはしばし逡巡する。
もしかすると彼女は、それ以上を聞いて欲しかったのかもしれない。
けれど、所詮行き摺りの人間でしかない自分が、そんな資格も勇気も持ち合わせていないことは、考えるまでもなく理解しているつもりだった。
歯痒さとともに言葉を押し込める。
すると、ぼんやりと立ち尽くすアールに向かって、心機を入れ替えたように面差しを明るく染めた少女が、何かを差し出してくるのが分かった。
それは、掛け紐の千切れたアールの肩掛け鞄。
しこたま腹の中身をぶちまけたおかげで、既に中は空っぽになっているものと思われていたが、そこには、小さく畳まれたアールのマントが入れられていた。おそらく、彼女が入れてくれたのだろう。
鞄の口を大きく広げて立った少女は、アールの手にしていた生き残りの羊皮紙たちを、そこに入れ直すようにと言っているように見えた。
苦笑いを浮かべたアールが紙束を投げ込むと、鞄の蓋を閉めた少女は、それをこちらへ渡そうとはせず、何故か大事そうに自分の脇へと抱え込んでしまった。
「これ、わたしが直してあげるね。わたしを庇ったせいで壊れちゃったようなものだし」
「え、いいってそんなの。俺は別に――」
「いいの。さっきは酷いこと言っちゃったし……ごめんね」
再び少女の面差しに翳がちらつくのを感じたが、次に湧き起こってきた感情は、先に表れたもののような、しんと胸が重くなるような感覚とは違っていた。
胸の真ん中が窮屈になるという点では似通っているのかもしれないが、これは――
思案に暮れるうち、またも少女は笑顔でこちらを振り返っていたのだった。
「貴方、もしかして作家なの?」
「そうなりたいとは思ってるけど、まだまともなのは書いたことねえんだよな……」
「そっか、さっきの紙は本の原稿だったんだね。見た目からすると旅人みたいだから、旅をしながら、その見聞を綴ってたんでしょ」
「――当たり。よく分かったな」
まともに目を合わせていると、言葉が出てくる気がしない。
わざとらしさは覚悟の上で、明後日の方向に目を逸らしたアールは、たまたま目に入ってきた少女の剣を拾い上げると、出来得る限り不自然でない笑顔を心掛けながら、それを差し出していた。
「お前は、騎士だろ?」
「どうして分かったの?」
間を置かずに喋り続けなくては、舌がもつれてしまいそうだ――
ぱっと顔を上げた少女の首元で、銀色の首飾りが揺れているのを見つけたアールは、すかさずそれを指差して答えた。
「それ、騎士のエンブレムだよな? ティル・ナ・ノーグ天馬騎士団は、公爵家の紋章をそのまんま騎士の証として使ってるって、聞いたことあるんだ」
思惑通り、向こうに焦燥を悟られることはなかったようで、素直に目を丸くした少女は、握り締めたペンダントとアールの顔を交互に見比べ、にっこりと微笑んでいた。
「私、アイリスっていうの。ティル・ナ・ノーグ天馬騎士団のアイリス・リベルテよ」
「俺はアール・エドレッドだ。さっきも言ったけど、旅行記を書くために旅をしてる。ところでお前、一体ここで何してたんだ? 女の子が一人で来るような場所だとは思えないけど……もしかして、仕事中なのか?」
アールの言う事が当たっているとするなら、自分は公務中の騎士をいつまでも引き止めて話し続けているということになる。
やましいことなど何もないし、このアイリスという少女が、今更自分を悪く思っているなどとは思いもしない。
けれど、たとえば彼女の仲間が近くに居たとして、こんなにも人気のない場所で何をしていたのかと、要らぬ懐疑をかけられては、立つ瀬がなくなってしまう。
天馬を追いかけてやってきたと正直に話してみても、いたずらに怪しさだけを増幅させてしまうだけのような気もするし――
しかしアイリスは、気が気でない思いに憂えるアールを尻目に、さくさくと自分のペースで話を続けようとしていた。
「今日は非番で――っていうより、体の具合が悪かったから、家で休んでたんだけど。たまたま窓から外を覗いたときに、あの人狼が街路を走っていくのが見えたの。“お触れ”のことがあるから、街を出歩く人は誰も居ないって分かってたけど、もしも誰かが襲われるようなことがあったら、大変だと思って」
「人狼? そうか……あれが人狼なのか。魔獣の類かと思ってたけど、やっぱり違うんだな……でもさ、いくら人狼を見つけたからって、一人で追いかけるのは危ないだろ。元々調子が悪かったんなら、尚更だ」
「だって、お城に報告しに行く暇なんてなかったもん。迷ってる間にも、誰かが襲われるかもしれないって思ったら、居ても立っても居られなくなって」
指先でそわそわと弄んでいたエンブレムを服の中に仕舞い直したアイリスは、不貞腐れたように口を尖らせ、アールの方をちらりと側めた。
「危ないのは貴方も同じでしょ? あ、でも……旅人だったら、お触れのことは知らなくてもしょうがないか」
「お触れって……もしかして、人狼が出るから家の外に出るなって内容なのか? そうか……それで人っ子一人歩いてねえんだな」
先の騒動で嫌と言うほど見せ付けられた銀狼の強さを思えば、家に引きこもったところで、目を付けられてしまえば一溜まりもないような気がするのだが。
しかしながら、今の自分以上に対抗手段など持ち合わせているはずもない民間人たちが、他に有効な手段を講じられるとも思えない。
続く言葉の見つからなかったアールは、またも逡巡していた。
「とにかく、アールくんも今日は出歩かない方がいいよ。またさっきみたいなことになったら大変だし」
「そうは言っても、俺この街に着いたばっかだし、行くあてなんか――」
不平を零したところで、まさかこの少女が今夜の宿を探しあててくれるわけでもなし――
それでも、この後の路頭に迷う自分の姿を想像すると、口に出さずにはいられなかった。
「あの、すみません! 貴方がたは、人狼を捜しておられるんですか?」
その時、霊園の入口の方から、若い女のものと思しき声が響いてくるのが分かった。
声のした方を振り返ってみたものの、再び霊園を霧が覆い始めているせいか、声の主の姿は依然としてはっきりしない。
黙りこくったまま、何となくアールが脇へ視線を移してみると、きょとんと目を丸くしたアイリスが、同じようにこちらを見ていた。
「誰? こんなところで何を――」
自分がここに現れたときと同じような言葉を零したアイリスは、用心深く身をかがめ、声の主の姿を探っているようであった。
「お願いです! 私と一緒に人狼を追っていただけませんか!」
霧の中から現れたのは、ウェーブのかかった短めの髪を大きなリボンで二つに束ねた、どこか素朴な香りのする少女であった。おそらく歳の頃で言えば、自分やアイリスとほぼ同じくらいなのではないかと思われる。
丈の長いふんわりとしたリネンのワンピースに、レースをあしらったボディス(※3)を身に着けたその姿は、ありふれた街娘の出で立ちそのもので、動きやすさを重視したアイリスの風采とは対称的とも言える色合いをしていた。
どこから来たのだろう――この霊園は、民間人の居住区からは随分と離れた場所にあるというのに。
「旅の方、どうか私を助けてください!」
声を掛けようと口を開きかけたものの、先に動いたのは街娘の方であった。
しかし、一切の躊躇もなく、羊皮紙の原稿を踏み付けて駆け寄ってきた少女に、アールは思わずムッとしてしまう。
少女の言い分はさて置き、とりあえず一言物申してやろうと思った――つもりだったのだが。
アメジストの瞳を潤ませ、こちらを見上げる少女との距離があまりにも間近であったことに激しく動揺を覚え、数瞬のうちに、その一切を忘れ去ってしまっていた。
「父を助けるために、人狼を追わなくてはいけないの! お願いですから、私の話を聞いてくださいませんか?」
間近――というよりこの距離は、ほぼ肌をぴったりとくっつけていると言っていい状況である。
その証拠に、少女によってがっちりと掴まれたアールの腕には、何かとてもふわふわとしたものが当たっているような――
駄目だ、それを気にしてはいけない。
気にしたら終わりだ。
気にしたら――
不自然過ぎるほど真横に首を向けたアールの視線が、温度を失ったアイリスの瞳とかち合う。
何でそんな目で見るんだよ。
俺は悪くない。
何も悪くないだろ。
じわじわと視界の端が狭まってゆく感覚を持て余しながら、アールはひたすら天を仰いでいた。
(※1)マイス=アーガトラム王国における一般的な長さの単位のひとつ。1マイスは、現代における1メートルに相当する。
(※2)セルト=アーガトラム王国における一般的な長さの単位のひとつ。1セルト(正式にはセルトマイス)は、現代における1センチメートルに相当する。
(※3)ボディス=女性がワンピースの上に着る、ベストのような服。体のラインにぴったりとフィットするような作りになっている。