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一般人には投げ槍でござる!

【風魔光太郎視点】


 皆が皆、戦えないと魔の森では生きていけないかもしれないでござるからな。

 村娘たちには投げ槍を持たせて、レベリングでござる。


「タマ!マミィ!次は、武器も手にしたことのない者たちのレベリングゆえ」


「分かったニャン。ホーンラビットにしとくニャンね〜」


 兎なら問題ないだろう。


「えっホーンラビットって、角は薬になるけど、当たったら串刺しにされる凶暴兎ですよね。むり、むり、むりですよ」


「大丈夫だよ。母ちゃんたちのことは僕たちが守るし!」


 ふむ。

 このゴブリンたちも拙者の弟たち同様に棒手裏剣で、メキメキと力を付け自信も付いたようでござるな。

 関心関心。


「そっちに行ったニャンよ〜」


 タマよ。

 拙者は加減するように言ったでござるよ。

 列を成して、こっちに向かってくるのは違う気がするでござるよ。

 やれやれ。


「暗遁『影杭』の術でござる!」


 投げ槍が届く距離で、影に杭が打たれたかのように硬直して動けなくなるホーンラビット。


「皆の者、今でござるよ!」


 拙者の掛け声を受けて、村娘たちが投げ槍を投げるが当然、当たらないでござるな。

 やれやれ。


「風遁『暴風』の術でござる!」


 気にせず次を投げる村娘たちを援護するために拙者は風魔法で援護するでござる。


「当たった!当たったわ!」


「母さん!凄いよ!」


 喜んでいるところ悪いでござるがアレでは浅すぎるでござるよ。

 やれやれ。


「パワー!」


 さすが、できる娘でござる。

 拙者、娘を持った経験は無いでござるが。

 拙者とミニモルの強化を受けて、村娘たちから放たれた投げ槍が次々とホーンラビットを倒していくのをみて、拙者はしれっと風遁を切る。

 それでも当たるのを見る限り、やっぱり筋力強化だけでも……。


「パパ凄いね〜。皆んな、もう私たちの強化が無くても当てれてるよ〜」


 な、なんと!?

 このできた娘め、拙者が風を止めたのをみて、筋力強化も止めておったな。

 拙者はミニモルの頭をガシガシと撫でる。


「エヘヘ〜パパに撫でられるの嬉しい〜」


「てぇーい!また当たったわ!」


「母さん、凄い!凄いよ!」


 掛け声はアレだが、当たっているのなら良いことでござる。

 これで村娘だろうとレベリングできることはわかったでござるし。


「全く、冒険者でもない村娘を育てるなどとんでもないな風魔殿は」


 パインズリーナさんは、御先祖様とも旅をした勇者パーティでござろう。

 そっちの方が凄いでござるよ。


「そうよね。やっぱり私のスーパーベイビーちゃんは凄いよね!」


 こちらの世界での生物学上の母よ。

 そう褒めるでない。


「こりゃ、王国で囲いたいぐらいさね。何処の王国も人手不足の中で非戦闘員を戦闘に加えられる方法はないかと模索しているぐらいだからね。それをいとも簡単に成し遂げるんだから」


「ミランダ。だから言っただろボスはヤバいって」


「うん。クラッシュがゴブリンに教えを乞うのも納得だよ〜」


「人前で抱き付くのはやめてくれよ。抑えが効かなくなるだろ」


 ミランダとクラッシュは想いを打ち明けあってから、気にせずイチャつくようになったでござるな。

 だが、ここは公道みたいなもの。

 自制はお願いするでござるよ。


「ククク。そんな低脳な魔物を倒したぐらいで喜ぶなんて、人間って哀れよね。その哀れな人間たちに殺されなさいクソゴブリン!」


「なんだ。誰かと思えば、お主でござるか魅惑のマリアンヌ」


 何度も聞いた声でござるからいきなり現れても気付いてしまったでござるよ。


「な!な!な!な!何で、私の存在を知ってるのよ!というか何で私の魅了の魔法が通じないのよ!」


「いやぁ。確かにどえらい別嬪さんが来たなぁとは思ったけどよ。ボスのことを裏切るなんて怖くてできねぇし。ミランダの方が美人だしな」


「もう、クラッシュったらぁ!そんな当たり前のこと言わないでよぉ〜!」


 四天王とやらを前にしてもイチャつける神経はどうかと思うぞクラッシュ。


「今帰るなら許してやるでござるよ。拙者は、皆のレベリングで忙しいでござるからな。それとも拙者の村の仲間になるでござるか?それなら元の身体に戻してやっても良いでござるが……取引するでござるか?どうやらお前さんの信奉する魔王とやらでは身体までは元に戻せなかったみたいでござるし」


「ゴブリン如きが魔王様を馬鹿にするなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!死ねぇぇぇぇぇ!!!」


「聖遁『浄化の光』でござる!」


「アァァァァァァァァァァァ私の身体が溶ける。溶けちゃう。もう嫌、暗い闇の底に沈むのは…もう」


「なら、もう悪さをしないなら完全な姿にしてやるでござるが……勿論魔王とやらのことは裏切ってもらうでござるが」


「助けてくれるなら何だってします!魔王様だって裏切ります!だから、どうか命だけは」


「取引成立でござる。忍法『再生』の術でござる」


 拙者の目の前にサキュバスの身体が形作られ、その身体に目の前の聖女の身体から出た魂が入り込む。


「あぁ〜ん。久々の私の身体、最高〜!もう、えーっとゴブリン様の女になっちゃう〜!一緒に新しい魔王軍作っちゃいましょう!」


「拙者の名前は、風魔光太郎でござるよ。それと魔王軍なんて物騒なもの作る気は無いでござるよ。悪さをしないなら何処はなりと行くが良いでござるよ」


「あぁ〜ん。私のことを弄ぶなんて、そんなコウタロウ様もす・て・き」


 とひょんなことから四天王の1人魅惑のマリアンヌを引き抜いてしまったでござるよ。

 やれやれ、利用されただけの聖女を救うためとはいえ……ん?

 というかマリアンヌが落ちたのなら、こいつに頼めば、人間の国同士が争うことを止められるのではないでござるか?

 なーんだ、万事解決でござるよ。

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも楽しい・面白い・続きが見たいと思って頂けましたら、下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎から評価してくださいますと執筆活動の励みとなります。

 第96話は、3月2日の月曜日のお昼の12時を予定しています。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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