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台風の目でござる!

【タマ視点】


 御主人様から初めての遠征任務ニャンね〜。

 でも、マミィがあの時捕まってたキングホークの1匹だったニャンて、世間は狭いニャンね〜。

 タマは、魔獣研究によって作られた悲しきモンスターニャンよ〜。

 御主人様と出会って、テイムしてもらえなかったら一生やさぐれてたニャンよ。

 あ、タマは遠慮なく魔族にも爪を振るえるニャンよ。

 大魔王とやらにも御主人様と大事な家のためなら頑張るニャンよ。

 でもマミィには、制限がかかってるみたいニャン。

 大魔王にはどうやっても逆らえにゃいって言ってたニャンよ。

 でも、タマが思うにそれは思い込みニャンね〜。

 だって、大魔王よりも御主人様の事が大好きならきっと抗えるニャン。

 タマはそう思うニャンね〜。

 でも、タマはマミィの気持ちを優先するニャンよ。

 押し売りは良くないニャンし。

 クシクシ。

 毛繕いしてる間にやってきたニャンね〜。

 世界最強の騎馬とタマ、どっちが速いか勝負ニャン!


「な!?き、キマイラだ!キマイラが出たぞ!」


「フシャァァァァァァ」


 危ない危ない今のタマは、飼い猫じゃにゃくて、野良猫ニャンから人間の言葉はダメニャンよ〜。

 お馬さんには悪いけど何頭かタマの餌になってもらうニャン……もしかして連れ帰った方が御主人様喜ぶニャンか?

 なら、殺気を極限まで高めて、放つニャン!


「ヒヒーーーーーンンンンンンン」


「おいコラ暴れるな!おい、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ」


 タマ、もしかしてやりすぎちゃったニャン?

 しーらないニャン。

 ぜーんぶ御主人様の方に向かって馬が逃げ出したとか知らないニャン。


「ひぃっ!?来るな!来るな!化け物!」


 昔は化け物って言われるのが嫌だったニャン。

 でも、今は大好きな御主人様のためにゃら化け物と呼ばれても任務を遂行するニャンよ〜。


「フシャァァァァァァ」


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


 うんうん、これで良いニャンね〜。

 みーんな裸足で逃げ出したニャン。

 馬もなく、武器や防具も放り投げて、これもひょっとして御主人様の元に持って帰ったら御褒美貰えるニャンか?

 お肉に〜お風呂に〜あったかい布団に〜じゅるり。

 ぜーんぶ背中に乗せて持って帰るニャンね〜。


【ホースメン騎馬国家】


 前列が裸足で逃げてきて、しきりにキマイラが現れたと言う。

 その誰もが馬も防具も武器も付けず服だけで逃げてきていた。

 その1人の腰元から紙切れのようなものが落ちる。

 それを拾うホースメン王。


「これは何だ?」


(キマイラがここに?もしかしてかつて研究所から逃げ出したとか言う実験動物か。あやつは凶暴で魔族すら喰らうと聞く。あの話が真実なら……いやここで指揮官を暗殺したところでキングクレスト王国の手の者の仕業にはしにくい。当初の予定では、誰かを目撃者に仕立て上げる予定であった。それがこうも逃げ惑うような大混乱では。この場は諦めるしか無いか)


「バルガス!バルガス!」


「はっ!」


「撤退だ!キングクレスト王国よりも厄介な存在が現れた。どうやら、我らの兵が逃げ惑う原因となったキマイラは魔王が新たに作った『風魔忍軍』とやらの組織の一味らしい」


「な!?(魔王様は何を考えておられる!これでは、マリアンヌ様の計画をぶち壊すだけでは無いか!いや、待てよ?そもそもキマイラが魔王様に降ったなんて話は聞いていない。ということは、これは俺たちの仕業にしようとした何者かの仕業だとでも言うのか!だとしたら、こちらの計画を把握しているということになる。まずい!このことを至急マリアンヌ様に知らせねば)」


「うむバルガスが驚くのも無理はない。そういうことだ。この場は退くぞ」


「はっ!」


【マミィ視点】


 ふむ。

 あれか。

 エンパイア帝国の大槍隊は、全長3メートルを超えるものから片手で投げられる槍まで幅広い槍を使うと聞く。

 ならば、私の風魔法で全て吹き飛ばすのが良いか。


「ピュルルルルル(風の極大魔法『ハリケーン』)」


「な!?何でここにキングホークが!?うわぁぁぁぁぁぁぁぁ。みんな〜風に巻き込まれたら粉微塵になるぞ!芝に木に必死にしがみつくんだ!」


 フッ。

 そう心配することはない。

 こちらは、手加減をしている。

 武器だけ全て没収させてもらうだけだ。


「あ!手投げ槍が!みんな!武器を失うぐらいなら手投げ槍をキングホークに向かって投げるんだ!」


 そうはさせん!

 私をそんじゃそこらの同族と同じと思うなよ。


「ピュルルルルル(風の極大魔法『ウインドスラッシュ』)


 槍が握られない程度の手傷を負ってもらうぞ!


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。クソッ腕が。撤退だ!撤退!撤退!」


 後はこの調子で追い立てれば良い。

 復讐に駆られ単調な兵ほど簡単なものはないな。


【エンパイア帝国】


 前列の兵のほぼ全てがキングホークが出たと騒ぎ立て、武器を無くし、逃げ惑う様にエンパイア帝国の王は頭を抱えた。


「何故、魔の森に生息しているはずのキングホークがこんなところに居るのだ!キングクレスト王国は何をしている!まさか、これも狙いなのか!クソッ!クソッ!許さぬ!絶対に許さぬぞ!」


 足元に落ちた紙を拾うエンパイア帝国の王。

 中身を見て絶句する。


『エンパイア帝国の王へ。初めましてと挨拶をすれば良いだろうか。拙者は魔王軍迎撃部隊『風魔忍軍』を率いている者だ。息子の首はそちらに届いたか?今頃、拙者の作戦に乗って同士討ちの最中の真っ只中と見える。あーそうだ。キングクレスト王国も勇者も関係ない。全ては魔王様の崇高なる計画ぞ』


 騙されていたことを理解したエンパイア帝国の王は、冷静さを取り戻し全軍を引き返す。

 一体何が真実なのかを把握するため情報収集を行うのであった。

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも楽しい・面白い・続きが見たいと思って頂けましたら、下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎から評価してくださいますと執筆活動の励みとなります。

 第91話は、2月16日の月曜日のお昼の12時を予定しています。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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