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行方不明の騎士団でござる!

【???視点】


 うっ。

 ここは、何処だ?

 俺は、いや私だったか?

 何で己の性別すら理解できないんだ?

 頭がやけに混濁しているからか?

 何をしていたんだったか?

 そこからゆっくりと思い出してみるか?

 記憶の中で1番古いのは、そうだ!

 確か、キングクレスト王国で勇者が任命されたと聞いて、帝国のお偉いさんを護送する任務を受けたんだ。

 その時の俺は、そう俺は男だった。

 男だったはずだ。

 だが、この胸の膨らみは何だ?

 いや、そもそも俺は子を産んだ事があるよな?

 男が子供を産めたか?

 いや、無理だ。

 なら、俺が男だと思ってる記憶がおかしいのか?

 いや、俺は確かに男だったはずだ。

 次だ次の記憶だ!

 キングクレスト王国へと向かう道中の草むらで、俺たちは何者かの襲撃を受けた。

 アレは、ゴブリンだ!

 巨人族並みに大きいゴブリンが1匹居た。

 それに俺たちは、なすすべなく。

 そうだ俺は帝国のお偉いさんを護送する任務を失敗した。

 なのに、どうして生きている?

 起きたら何故、胸の膨らみがある?

 俺は一体、何を産み落としていたんだ?

 俺が考えないだった時、そこら中から嗚咽が聞こえた。

 どうやら部下達は無事なようだ。

 そして、部下たちも己の状況の説明に俺と同じ考えに至ったのだろう。

 そう、俺たちはゴブリンを生産していた。

 そのことを思い出したから皆、胃液が逆流し嗚咽したのだ。

 しかしだ。

 なら、殺されたのは帝国のお偉いさんだけか?

 何故、あのでかいゴブリンは、帝国のお偉いさんだけをピンポイントで殺したんだ?

 勇者の任命の少し前に復活したとされる大魔王とやらと関係しているのか?

 俺たちは何かの薬の実験隊にされたのか?

 人の男を女へと変え、魔族を産み落とせるかの実験を?

 どうやら今、俺たちを実験した一際大きなゴブリンは居ない。

 だとしたらあの一際大きなゴブリンは、恐らく知能のあるゴブリンなのは、確定だ。

 それも人よりも上の。

 それよりも誰かが戻ってくる前にここから抜け出し、このことを陛下に知らせねば。

 しかし、今の女の姿になった俺の話などまともに陛下が聞いてくれるだろうか?

 陛下の御子である外務卿をむざむざと死なせた俺の言葉を。

 しかし、事がことなら五大国でお互いに牽制している場合ではない。

 それこそ協力して、大魔王の配下に当たるべきだ。

 もはや、勇者1人に任せて、安穏としていられる状況は終わっている。

 俺は、覚悟を決め仲間たちと話すことを決めるのだった。


【???視点】


 がぁっ!?

 あったまイッテェ!

 はっ!?

 何だよコレ?

 俺は着ていた胸当に違和感を覚えて脱いだ。

 そこには、豊満な二つの双丘だと!?

 な、なんで俺の胸がこんなに膨らんでんだよ!

 これは、何だ?

 なーんだ俺の見間違いか!

 な、わけねぇだろ!

 なら、新手の病気か?

 いやいやいや、どんな病気だって話だ!

 ところで俺の愛馬は何処に?

 どうやら、辺りを見回しても俺の部下しか居ない。

 だが、その誰もが女だ。

 着ている服から俺の部下だとわかるだけで。

 俺たちは、そうだキングクレスト王国が勇者を任命したとかで、御祝いを述べるため族長補佐の1人を護送する任務を受けたんだ!

 そうだよ族長補佐のカンガル様は?

 俺は目の前で一際大きなゴブリンに首をチョンパされるカンガル様を思い出し、胃液が逆流し嗚咽した。

 あの気配探知にも長けていて、腕っぷしも強かったカンガル様が一撃で。

 何処だ何処の陰謀だ!

 あんなに頭のキレるゴブリンなんているわけねぇ!

 何処かの魔術師が操ってやがったに間違いねぇんだ!

 カンガル様、うぅお守り出来ず申し訳ありません。

 族長様にどう話をすれば良い?

 身体は女になりましたが俺ですカンガル様を殺されました直ぐに軍を派遣して仇を。

 いや、誰が信じる?

 男を女に変える事ができる何かがあるのなら女を男に変える何かもあるはずだ。

 クソッ足がない事が恨めしい。

 愛馬さえ居れば、直ぐに奴らの足取りを追うというのに!


【アンナ視点】


「首尾はどう?」


「エンパイア帝国の騎士団は、全員昏睡させて、女に変えてゴブリンの巣へと投げ込んだ。ホースメン騎馬国家の騎馬隊も同様にな」


「上々ね。率いていたのは?」


「エンパイア帝国は、外務卿のアンガスだ。その亡骸は、既にエンパイア帝国へと送りつけ、勇者が殺した事にしておいた。ホースメン騎馬国家の方は、族長補佐を務めていたカンガルだ。気配探知される前に忍び寄り暗殺し、こちらも同様に送り返している。間も無く、両大国がキングクレスト王国に対し、大規模な弔い合戦の軍を興す事だろう」


「ククッ。さて、お聞きになられましたか馬鹿王?どうします?これも全てムノン様を勇者に任命しなかった貴方のせいですよ〜。貴方のせいで、由緒あるキングクレスト王国でしたっけ?滅ぶんですよ。ククッ。アーハッハッハッハ」


「この気狂いが!自分たちが何をやってるか分かってるのか!」


「えぇ、分かっていますよ。安心してください。貴方は今から私の忠実な奴隷。貴方はただ命じれば良いんです。ムノン様を呼び戻して、エンパイア帝国とホースメン騎馬国家の軍勢を退けろとね。その後、勇者の始末を」


「お、お前。まさか、魔族か!?」


「ふふっ。バレちゃいましたか。ムノン様は利用しがいがありますので、このまま大魔王様の駒になってもらいます。あ、そうそうこれからは貴方の国もね。ククッ。アーハッハッハ」


「アンナ様、では俺はこれで」


「えぇ。これで3カ国は兵力をすり潰せるから残りの2カ国の方の動きに警戒しておいてね」


「はっ!」


 ということがあったのを忘れてましたわ。

 まぁ、ゴブリンに犯された人間はまともではいられませんから大丈夫でしょう。

 後は女神の祝福を失った邪魔な勇者を新しく配下とやらに加わった新参の木が倒してくれるでしょ。

 始まりの森に女とんでもないものを置くなんて流石大魔王様よね〜。

 まぁ、気がかりはゴブリンのくせに勇者に協力してる魔族の面汚しぐらいかしら。

 ま、それも大魔王様が直々にお力を注いだ新参の木には、勝てないでしょうし。

 ゆるりと人間国が滅びる様を眺めるとしましょうか。

 教会に所属するシスターアンナとして。

 ククッ。

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも楽しい・面白い・続きが見たいと思って頂けましたら、下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎から評価してくださいますと執筆活動の励みとなります。

 第84話は、1月30日の金曜日のお昼の12時を予定しています。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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