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森の狩人との邂逅でござる!

【ナツ視点】


 風呂から上がったアタシたちの鼻腔を美味しそうな匂いがくすぐる。

 へぇ、ゴブリンが作る飯なんて期待してなかったけど、この食欲を刺激する匂いは嫌いじゃない。


「待ってたでござるよ。汚れは綺麗になったでござるか?」


「はい!あの素敵なお風呂をありがとうございます。私、ゴブリンさんにならまた凌辱されても良いですよ」


 タンポポ、アンタ突然何を言い出すんだい!

 そんな言葉を言えば、女は苗床の道具程度としか思ってないゴブリンのこと喜んで。

 はっ!?

 何で、アンタまで口をあんぐりと開けて、鳩が豆鉄砲を喰らったみたいな顔をしてるんだい!

 そこは、ハッハッハその言葉を待ってたぞ的な悪役っぽい言葉を浴びせるところでしょうが!

 少なくともアタシを凌辱した盗賊のオカシラは、それぐらいのこと言うわよ!


「えーゴホン。その言葉だけ有り難く貰っておくでござるよ。幸いにも処理には困ってないでござるからな」


 いやいやいや、どの口で言ってんだい!

 アンタの下半身は、嬉しさのあまりにぴょこぴょこと反応してるじゃないのさ!

 というか、それ苦しくないかい?

 微妙に布面積が。

 あぁ、今にもポロリ。

 ダメよダメダメ!

 あれっ急激に落ち着いたわね。


【風魔光太郎視点】


 お風呂から上がった森の狩人たちのために温かい食事を準備して待っていたのだが拙者の言葉に開口一番、無邪気そうな短髪ショートのおかっぱ娘に言われた言葉に不覚にも下半身が反応してしまったでござる。

 不味い、この状況は、非常に不味いでござる。

 ここが洞窟の中で無ければ、トイレと言って席を立つのでござるが。

 ぐっこのままでは、社会の窓から拙者のこの世界で異常に大きな物が飛び出してしまうでござる。

 その時、拙者のポケットにあった物に手が触れた。

 これは!?

 スラ吉の身体の一部でござるか?

 待つでござる!

 この形、これは男なら大半の人がお世話になったことが多いのではないでござろうかという物に似ている。

 背に腹は変えられないでござる。

 スラ吉、お主の身体の一部、拙者の沽券を保つために使わせてもらうでござるよ。

 拙者はこっそりとスラ吉の身体の一部を今にも飛び出しそうな部分に当てがう。

 うぅ、何か失った気もするでござるが、これで体面は保たれるでござるよ。


「お風呂の次は、温かい食事をどうぞでござる」


 それだけ言って、拙者はその場に人としての恥ずかしさのあまり崩れた。


【ナツ視点】


 まさか、あの状況でどうやって処理したってんだい?

 さっきまで、そそり立って今にもポロリしそうになっていたゴブリンの下半身が嘘のように静まり返ってるじゃないかい!

 本当にこのゴブリンは、他のゴブリンと違って、女を苗床として使う以外に処理する方法を心得てるってのかい?

 確かに盗賊の中にもアタシを使わせてもらえない連中は、右手が恋人ではあった。

 ても、このゴブリンはそのそぶりすら無かった。

 一体、どうやって処理したってんだい?

 はっ!?

 アタシとしたことがゴブリンのこととなると下世話な話になっちまうね。

 今は、せっかくの食事を堪能しようじゃないかい。

 何だい、この肉の塊は?

 これを手で掴むのかい?

 いや、なんか添えられてるね。

 手ぐらいの大きさの木の板のような物を削ったのが2本?

 これをどうやって使えと?

 部下たちを見ると、ツユが豪快に木の板を突き刺して肉の塊をかっくらっていた。

 成程、突き刺して食べたら良いのかい。

 なら、アタシも。

 パクッ。

 グチャグチャ。

 何だい、この舌でトロけるような肉は。

 噛めば噛むほど口いっぱいに広がる肉汁。

 美味い、美味すぎる!

 もう、無い?


「おかわり!」


 アタシは気がつくと使ったことのない言葉を使っていた。

 でも、今このとこに使う言葉だということは、頭が理解していた。

 そして、この2本の掌サイズの木の板の使い方も。

 部下たちを見るとツユのように突き刺して食べてたのが嘘のように器用に使いこなして、肉を頬張っていた。

 お世辞抜きでこんな料理食べたことがない。

 それぐらい、この洗練された肉の旨みに次から次へと手が伸びる。

 アタシ、このゴブリンになら抱かれても良い。

 いや、むしろ抱いて欲しい!

 美味い食事に風呂付きのゴブリンなんて、そこらの人間の男より優良物件なんじゃないかい?


【風魔光太郎視点】


 やはり料理好きに取って、美味しく食べてくれる人あってのものでござるな。

 おかわりという言葉を聞くとお口に合ったようで何よりと嬉しくなるものでござる。

 拙者に向ける視線も初めの頃より穏やかになって、バケモノから人として認められた気持ちになって嬉しいでござるよ。


「そこのゴブリン。いや、ゴブリン様!アタシたちを貰ってくれないかい?」


 はい?

 拙者の聞き間違いでござろうか?

 拙者のことを殺そうとしてた金髪碧眼ポニテ女子からプロポーズをされてる気がするでござる。

 それに周りの女性陣もうんうんと頷いている。

 これは良くない傾向でござる。

 軌道修正をしなければ。


「拙者は、村に住んでくれる仲間を絶賛募集中でござる。今なら、一軒に一つ風呂を付けるでござるよ」


「アタシたちは、喜んでゴブリン様の村に住まわせて貰います!アタシの名前はナツ。こちらにいるのがツキミ、ツユ、アザミ、タンポポです!」


 すごい勢いの食いつきでござるな。


「あの、料理もつけてください!お願いします!」


 なんか料理については、女戦士さん達にも言われた気がするでござるな。

 そんなにこの世界の料理は、美味しくないのでござるか?


「拙者は、留守にすることも多い身でござる。希望者には、料理指導を行うというので如何でござるか?」


「アタシたち、全員で参加します!」


 二つ返事というか拙者に向ける視線が最早狂信者にしか見えないでござるよ。


「では、契約成立でござる」


「よろしくお願いしますゴブリン様!」


「拙者の名前は、ゴブリンではなく風魔光太郎でござる」


「失礼しました!宜しくお願いしますコウタロウ様!」


 こうして、拙者はまた村の仲間を勧誘することに成功したのであった。

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも楽しい・面白い・続きが見たいと思って頂けましたら、下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎から評価してくださいますと執筆活動の励みとなります。

 第70話は、12月29日月曜日のお昼の12時を予定しています。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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