日常を彩る宝石
はじめまして、こんにちは。汐です
本文を書く前に、少しだけ皆さんにお伝えしたいことがあります。
プロフィールにもあるように、前のアカウントにログインできなくなってしまったため、このアカウントを作ることになりました。ここにはその続きから書いていくので、もしよろしければそちらから読み始めてくれると嬉しいです。
helenaのいう作品は、私が中学生のころに気に入っていたオリキャラをヒロインにしたお話です。前はノートに書いていたのですが、父とケンカしたときに全て捨てられてしまいました。思い出しながらなので、伝わりづらいところもあるかもしれませんが、お許しいただければと思います。
これからも汐をよろしくお願い致します。
次の日。俺たち一年生は高校生活最初の定期テストがあるため、放課後は寄り道をせずに帰る人が多かった。「なぁ、今日も部活行かないのか?お前行かないなら意味ないよ。」俺は友人のノアとバスケ部に所属していた。本当ははやく家に帰って親父の手伝いをしたいが、入学して半年は何かしらの部活に所属するのがこの高校の決まりらしい。とくにやりたいことも無かったので、適当にバスケ部を選んだ。初日のミーティングを境に一度も活動に参加していない。ノアは俺のことを待ってくれている。「どっか寄っていこうぜ。お詫びに奢るからさ」「マジ!今ちゃんと聞いたからな!約束だぞ?」そういってノアは俺より先に靴箱へ走っていった。
正門を出ると、家の方向とは逆に右へ曲がった。左へ曲がってもあるのはこの町で唯一の配達屋のみ。俺たちが求めているものは、本屋や飲み物、公園などの、時間を潰せるものだった。
しばらく自転車を走らせると前方に小学生の群れが見えた。俺たちは安全のため自転車を降り、手で押すことにした。
「この先にさぁー新しくできたカフェ………ジオン…あの子すごく可愛くないか…?」
ノアは小学生にまじる一人の女の子に目をつけた。幼女にでも目覚めたのかと呆れてノアの目線の先を追う。「山城屋…さん…」そこにいたのは、いつか森で出会った金髪の女の子、山城屋さんだった。ツインテールの女の子と手をつないで、歌いながら楽しそうに列の一番後ろを歩いていた。「知ってるのか?それなら俺に紹介してくれよ…って、おい!ジオン!」気づけば俺はその子のもとへ向かっていた。
「ロリコンはお前じゃねぇか。」ノアがなにか呟いたが俺には聞こえなった。
「ね、ねぇ!君…じゃない、山城屋、さん!」俺は気づいてほしい一心で必死に叫んだが、小学生の賑やかな声にいとも容易く消されてしまう。ようやく追いつき、友達とつないでる方とは逆の手をとって、呼び止めた。「ふぇ…」女の子はびっくりしてその場に立ち止まった。突然呼び止められ、手を取られ、驚かれるのは無理もない。俺自身も、突然の行動力にとても驚いていた。それからのことなんて何も決めていないのに…。
「久しぶりだね!話があるんだ!すぐに来てくれないか。」俺はそのまま女の子の手をひいて走った。他からみたら誘拐みたいに見えるかもしれないがそんなことは気にも留めずに、小学生の群れから離れることと、俺をここまでさせてしまう不思議な女の子との再開で頭がいっぱいだったからだ。