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なんか大丈夫っぽい。

 大学の講義が全部終わった後、1人暮らしをしてる部屋には帰らずに、繁華街近くのハンバーガーショップで時間潰し。


 「やっぱ、この期間限定のシェイク美味しいな……」


 昨日、部屋に帰ってから直ぐに堀田さんに電話した。

お店で働いてみたいですって。その時に週に4日。お店が開く時間から終電近くの23時まで働く事を話し合って決めた。


 「時給は1番少ない2,000円スタートって言ってたけど、19時から23時まで、お客さんの横に座ってるだけで、8,000円も貰える、週に4日だと32,000円か~服も直ぐ買えちゃいそう」


 そんな感じに、貰える予定の時給で何を買おう、あれを買おうなんて想像していたら、スマホのアラームが鳴った。

今日は初日で色々教えなきゃいけない事があるから、17時30分ぐらいにお店に来て欲しいって堀田さんが言っていた。


 迷わずにお店の入ってるビルのエレベーターの前まで行けた。

エレベーターの前で、大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせてから、エレベーターに乗って7階のボタンを押した。


 お店に着くと入り口に堀田さんが立って私が来るのを待っていてくれてたみたい。


 『おはよう、うららちゃんちゃんと来てくれてありがとう』


 そう言う堀田さんに向けて、私はペコッて頭を下げた。

堀田さんの案内でお店でお客さんが座るソファーの1つに座るように言われた。そして堀田さんから1枚の紙を渡されて、書かれてる内容に付いて説明をされた。途中からこの紙を貰ってもいいかを聞いて持っていっていいと言ったから、紙に堀田さんが言った説明を書いた。難しくて覚えきれなさそうだったから。


・時給は2,000円スタート→指名・売り上げで直ぐ上がる。

・時間は自己申告制→1週間前に紙に書いて出す。 

・指名バック→本指名がそのまま。場内が半分。

・ドリンクフードバック→半分。

・貸しドレス(靴付き)1着500円

・ヘアメイク1回1,000円


 「堀田さん、指名って何ですか? 後バックって?」


 私が、取り合えず言われた説明を紙に書いた後、解らない単語の意味を堀田さんに聞くと。堀田さんは、うららちゃんは初めてだったねと笑いながら謝り詳しく教えてくれた。


 時給だけじゃなく、色んな事でお金貰えるんだ、すごい。

ブランド物のバックやカバンなんかも、直ぐ買えそう。


 「貸しドレスとヘアメイクって言うのは?」


 これも詳しく教えてくれた。

私みたいな未経験の子は、お店で着る服を持ってないから、お店が貸してくれるって事と。髪の毛のセットもプロの人が1,000円でしてくれるって事らしい。

お店で着る服は、自前なんだ。そんなの買って揃えるのにお金使いたく無いから、私は借りれるドレスだけでいいや。


 後、罰金って言うのもあるらしくて、お店の決めたルールを破ると罰金を払わなきゃいけないって言われた。言われた時は、嫌だなぁって思ったけど、堀田さんが【お店と交わした約束を破らなければ罰金は取られる事は無いよ、遅刻をしない。無断で休まない。って、お金貰って働くんだがら当たり前の事ばかりだから】って。


 確かに、堀田さんの言う通りかも。約束破ったらダメなのは、当たり前だよね。


 一通りの説明が済んだ後に、理解出来たかな? って聞かれて、ちょっと首をかしげていたら堀田さんは、解らない事があったらその時その時で聞いたらいいから。って言ってくれた。


 説明の後に、そのまま簡単な接客の仕方を習った。

水割りって言うお客さんの飲む物の作り方とか。灰皿の交換の仕方とか。どちらも1回で出来たら堀田さんが褒めてくれた。物覚え良いねって。


 こんな事して、お客さんの横に座ってるだけで1時間に2,000円も貰えるなんて、楽な仕事だなぁ。


 そろそろお店を開く時間が近いからと、堀田さんは私に更衣室でドレスに着替えて、着ていた服を空いてるロッカー何処でもいいから入れて、ちゃんと鍵を掛けておくようにって言った。


 私はそのまま前に行った更衣室に行くと、中には何人かの女の子が着替えをしたり、メイクをしたりしていた。


 『あっうららちゃん、お店で働く事にしたんだね』


 声を掛けられて、そっちを向くとこの前ずっと話し相手をしてくれていた、りこさんが居た。


 「りこさん、はい今日からお店に来ました」


 挨拶して、少し話をしていると、りこさんが色々と教えてくれた。ドレスを借りるならハンガーラックに掛かってるドレスの中から好きな物を選んで着ていい事。早い者順な事。ロッカーも決まって無くて早い者順な事。


 私は、適当にサイズが合いそうなドレスを選んで着替えを済ましたら、りこさんが私の姿を見て苦笑いしていた。


 『早く自前のドレス買わないとね』


 そう言っていたけど、私は借りれるドレスで十分だと思ってるから、ドレスなんて買うつもりは無かった。もちろん、言わなかったけど。


 『うららちゃん、もっと小さなバックって持ってきてる?』


 りこさんの言ってる事の意味が分からずに、キョトンとしていると、仕事するのにお客さんのタバコに火を点けるライターとかハンカチとか後で貰えると思う名刺なんかを入れておく物が必要って言われた。


 もちろん、私はそんな物を持ってきて無くて、どうしようかと思っていたら、りこさんが自分のブランド物のバックの中から、使ってない化粧ポーチを出してきて、今日はこれを使ったらいいよ。と貸してくれた。


 その化粧ポーチもブランド物で、高そうなポーチだったから借りていいのか、ちょっと迷っていたらりこさんから。


 『安物だし、予備で持ってるだけで普段使わないから、気にしなくていいよ』


 これが、安物って思えるぐらいお金貰えるんだ……私もこう言うの欲しいな。早くお金貯めて買わなきゃ。


 借りたポーチの中に、ちょっとしたメイク直しに使う化粧品と持ってたハンカチを入れて。りこさんと一緒に、お店の中に戻った。


 りこさんは、私を連れて男の人の店員さんに。ライターと名刺を私に渡すように頼んでくれた。男の店員さんに貰ったライターと名刺を化粧ポーチの中にしまってりこさんに連れられて、この前ずっと座ってた席にまた座った。


 『うららちゃん、飲み物何にする?』


 りこさんに言われて、私はコーラを頼んだ。りこさんは笑顔で飲み物を取りに行ってくれた。りこさん面倒見が良い人なんだなぁ。

私にも優しくしてくれて、ちゃんとお礼を言わなきゃね。


 飲み物の入ったグラスを受け取った後に。


 「りこさん、色々と優しくしてくれて、後、教えてくれてありがとうございます」


 お礼を言うとりこさんは笑顔で。どういたしまして。と返してくれた。


 その後りこさんに言われるままに、薄い水色の紙にお店の名前の入った名刺に、自分の名前【うらら】って書くように言われて、名刺を作ったり、色んな話をしたりして。お店が開店するのを、りこさんと2人で待っていた。

 

 

今回の作品は前作

挿絵(By みてみん)

程の更新速度では更新出来ない事を予め伝えておきます。

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