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面接官は爽やか系。

 この日は朝からずっと変な緊張感に包まれてて、大学の講義もイマイチちゃんと聞けて無かった。気が付いたら全ての講義が終わってた。そう言えば……私、お昼食べたのかな? 記憶に無いけど。


 私はこれから、人生初のアルバイトの面接って言うヤツに挑む。

待ち合わせしているハンバーガーショップに私は10分ぐらい早く到着した。アルバイトって言っても、雇って貰うんだから、早く来て待ってなきゃダメって言う常識ぐらいは、私でも持ってる。


 「えっと着いたら電話しろって言ってたよね……」


 時間より早いけど、電話しても大丈夫かな?


 「あっ今日、アルバイトの面接をしてたんですけど……」


 『あっはいはい、もう着きました?』


 「はい……時間より早く電話しちゃったけど、大丈夫ですか?」


 『はい、全然大丈夫ですよ、それでは、今すぐ入り口に迎えに行きますから、そこで待ってて下さい』


 そう言って電話が切れた。相手の人がもう来てた事にビックリした。もう少し早く来れば良かったかな? そんな風に考えてたら、キチとしたスーツを着た、男の人が話し掛けてきた。


 『堀田と申しますが、アルバイトの面接を申込まれた方でよろしかったですか?』


 堀田さんは、爽やかそうな感じの男の人で、イケメンって訳でも無いけど、誠実そうな感じの人だった。

私は、変な人が来なくて良かったと安心して堀田さんが先に来ていた席に案内をされた。


 堀田さんとテーブルを挟んで座ると、何か飲みますか? そう聞かれた。私は、奢ってくれるんだ! って素直に喜んで期間限定のシェイクの名前を言った。


 堀田さんは私の言葉に笑顔で、あれ美味しいですよ。そう言って、カウンター言ってシェイクを買って持ってきてくれた。


 ごちそうになります、いただきます。とお礼を言ったら、少し驚いてた。私……お礼とか言わないような子に見えてるのかな?


 その後、テーブルの上に1枚の紙とボールペンが置かれた。

この用紙を書いて欲しいって。その用紙を見ると、名前と年齢と連絡先を書く項目だけあった。私は住所とか書かなくていいのかな? って思って男の人に聞いてみたら、住所は書かなくていいですよ。って言われた。


 用紙の項目を全部埋めた後に、質問をされた。

普段は何をしてるのか? この仕事の経験はあるのか? 働くとしたらどのぐらい働けるのか? そんな感じの事を。


 私は、昼間は大学に行ってる事。アルバイト自体初めてな事。学校に支障が出ないぐらいで働きたい事。それらを堀田さんに伝えると、堀田さんは無理の無いように働いたら大丈夫です。って言ってくれた。


 そして、色々な話を聞いた。実際にどんな事をする仕事なのかとか。


 最後に私に働いてみますか? と訪ねて来たから私は、はい。って答えた。


 その後に、それじゃ働いて貰う女の子には、全員身分証を見せて、コピーを取らせて貰ってるって言われた。私は、持ってきてた学生証を、堀田さんに渡した。


 『あっ○○大学なんだ、僕の後輩だね、えっと……ごめんな、これ名前何て読むの?』


 堀田さん私と同じ大学を卒業した人なんだ。ってそんな事より名前ね、やっぱり読んで貰えなかったかぁ。私の名前は少し難しい読み方をする。今までに漢字を見ただけで、ちゃんと読めた人は居ないから、いつもの事だと堀田さんに教えてあげた。


 「うらら、うららって読むんです【一 麗】って書いて【にのまえ うらら】って読みます」


 『へぇ~うららちゃんか、可愛い名前だね、それじゃどうしよっか? 今日は何か用事とかあるかな?』


 特に何も用事が無い事を言うと、堀田さんが【体験入店】って言う物があるから、やってみない? って言ってきた。

詳しく聞くと、初めてキャバクラで働く女の子とかに、実際にお店に出て、キャバクラって言う仕事の雰囲気を味わって貰うって言うヤツって教えてくれた。後、お店に出てみるだけで、お客さんの横に座って接客とかは、しない事。ちゃんとアルバイト代も貰える事を教えてくれた。


 『まぁでも1番安い時給2,000円なんだけどね』


 そう言って堀田さんは、笑ってた。


 私は、キャバクラって言う仕事に堀田さんの話を聞いて更に興味が湧いたから、堀田さんに私でも出来るのかを率直に聞いてみた。


 『そうだね、出来るか出来ないかなら、間違いなく出来るよ、うららちゃん顔も童顔で可愛いし、スタイルも悪くなさそだしね、きっと人気も出ちゃうかもね、そうしたら直ぐに時給も上がっちゃうね』


 私でも出来るんだ。やってみたい。

私は堀田さんの出来るって言葉を聞いて、絶対にやってみたいって思った。だから、堀田さんの言ってる【体験入店】をお願いした。


 今日の19時から1時間か2時間ぐらいの時間、お店に居て雰囲気を感じて見て欲しい。って言われた。


 『それじゃ、ちょっと待ってね、お店に体験希望の女の子を、連れて行くから、遅れてお店に行きますって電話してくるから、そうしないと僕、怒られちゃうから』


 そして、電話が終わった堀田さんと一緒に、近くのコンビニに行って学生証のコピーを取って堀田さんにコピーを渡した。


 その後、堀田さんの運転する車で、お店のあるところの近くまで向かった。


 『まだ時間あるから、ちょっとご飯でも食べようか? 僕もうららちゃんのおかげで、合法的に遅刻出来るしね、何か食べたい物とかある? ご馳走するよ』


 私は堀田さんにそう言われたから、駐車場の近くにあった、ハンバーグ屋さんを指で指しながら。


 「あそこのお店のハンバーグが食べたいです」


 そう伝えた。

 


 


 


 

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