第0話、ただの紹介。
階級の数字は2(ツー)、3(スリー)と読んでください。
この世界に、あと二つ国があることを人々は知らない。
その国は、王政のであり……
身分がある。
自分の腕で昇任が出来る。
治安は悪いが常に戦がおこっているわけではない。
RPGの様な職種に就き、それぞれの職種による技能を磨ける。
例えば、魔法使いなら魔法が使える。
ある意味、一部の人が羨ましがるであろう国となっていた。
公用語は日本語。
様々な理由でその国に人々は降り立ち、暮らしているのであった……
1つ目の知られざる国、赤の国。
派閥ハートとダイヤが治める人口の9割が女性である国。
それ故に、美しさが国である。
総人口は4万人程であり、国の面積も「いろいろある田舎」ほどの大きさしかない。
お隣の国とは仲が良い。
2つ目の知られざる国、黒の国。
派閥スペードとクラブが治める人口の9割が男性である国。
昼も夜も眠らない、常に活気溢れている国である。
総人口も面積の赤の国とほぼ変わらない。
もちろん、赤の国との仲は良い。お隣なのだから。
互いの国、2から10までの兵士的立場、エースという兵士長的立場、ジャック(王子)、クイーン(姫)、キング(王)という身分がある。
それぞれの派閥によって昇任システムは若干異なるのだが、基本的には数字が高い=強いという考えでいい。
若きエースもいれば、ベテランの5などもいるわけだ。
2から4は教育される立場というものであり、ほぼ自動的に上がっていく。
5からは実力が絡んでくる。
エース以上は一部しかなることができない。王家のものは血を引くか、余程の実力者でないとなることは出来ない。
王家は国を治める、住む人間の声を聞くことも使命となっている。
果たして、この国へはどうやって行くのだろうか?
交通の便は出ていない。
しかし、様々な理由で人々はやってくる。
何もないところに何かがある……それが答えであった。
「ぶえっくしょいっ!!!」
あー、風邪引いちまったかな……
俺が誰か?だって?
俺は七条陸也。高校二年生。
特徴らしい特徴と言ったら……喧嘩っ早いことくらいかな。
あとは……ボウズ頭とか馬鹿力とかかな。
それ以外は何の変哲もないさ。身長だって170くらいと目立つわけでもない。
頭だっていいわけじゃないし、むしろ悪いくらいだ。まあ、こうやって関わりを持てたのも何かの縁だと思ってくれ。よろしくな。
「りっく〜〜〜〜〜〜ん!!!」
お、俺の彼女である播磨理衣がやってきましたねぇ〜。
同級生で、身長は148しかない。その割には少しふっくらしていて、髪の毛は黒くてかなり長い。そして甘えん坊で何よりも可愛い。
「りっくん!やっとこの日が来たねっ!!」
何の日かって?
聞いて驚け、カップル旅行だ!!!
3ヶ月前から予定を立てていて、遂にこの日がやってきたんだ!!
「理衣………楽しもうぜ!!!」
「うん!!!」
この時は人生観がこの後、180度変わるなんて思ってもいなかった。