心配性のボディガード〜S町通り魔殺人②〜
「リーーーーンちゃん。」
今日は、週末の楽しみでもあるアイドルグループFT5のライブに行った。
僕が応援してるのは、イメージカラーがブルーのリンちゃんだ。
今日もライブで見たけど、可愛いかったな〜。
最近、通り魔殺人があったみたいで、僕は小柄なリンちゃんが心配だった。
リンちゃんは、電車通勤をしており、帰り道が心配だ。
彼女が、タクシー通勤になるまで、僕が見張ってあげよう。
僕は、見張りをしっかりやってあげるために仕事を辞めた。
毎日、彼女の自宅のある最寄駅のC駅から自宅に着くまで、見張りを続けた。
見張りを続けて、2週間が経過した頃
いつものように、見張りを続けていた時に、彼女をつけて歩いている男がいる。
自然につけているから、周りの人にはわからないだろうが、毎日見ている僕には、彼女をつけているのがわかる。
僕はハッとした。
男に気付かれないようにしたせいか、いつもより彼女と距離をとりすぎた。
この先には、歩道用のトンネルがあり、人通りが減る所だ。
僕は、自然と早足になった。
その時、後ろから走ってくる足音が聞こえた。その瞬間、僕の背中にナイフが刺さっているのが、わかった。
”彼女に逃げるように叫ばなくては”
「逃げろ・・逃げるんだ・・・」
後ろから刺して来たヤツは、僕をひっきりなしに刺し続けた。
なぜ、守ってあげてる僕がこんなにも刺されなければならないんだ。