■007□I LOVE デート
今日が運命の日になんのかな…
よし!今日ぐらいかっこいい服でガンバロ!
俺は自分なりにキマッタ服装にしてみた。
とはいっても、例の本を参考にしたんだけど。
「よし、もうすぐ時間だな…平常心、平常心!」
俺は顔を両手でパンパンと叩くと勇ましく自分の家を後にした。
9:00
噴水広場にはたくさんの人たちが待ち合わせをしていたり、子供たちが遊んだりしていた。
「は〜、あいつ遅刻だね。ちゃんと9時集合って言ったのに」
9:10
「まだ!?まだなわけ?」
9:30
…よし時間通り、9時に間に合った。
どこに水月はいんのかな…
いたいた。
俺はさっそうと水月のところに向かった。
その時、眼中に見てはいけないものが飛び込んできた。
ユカリと神田、そして噴水広場に設置してある時計に9:30と出ている光景を。
んなバカな!
俺は全てを勘違いし、ミスを起こしていたのか!?
俺の腕時計は遅れていたのか!
デートって、俺と、水月とユカリと神田ですると言うことだったのか!
だっ、誰の陰謀だ…誰がこんなに巧妙なトリックを仕掛けた!?
俺は足のスピードを速めた。
こうなったらどう言い訳する?
途中でおばあちゃんが…って、ベタ過ぎる…
ここはやっぱり、誰かの陰謀…
違う違う、ここは平然と…
いや、素直に時計が遅れてたっていうか?
水月一人ならそれは安心できる言い訳だ。
っが、ユカリもあそこにはいる、疑われそうだ。
事実なのにな。
しょうがない、こうなったら…
「アッ、あそこにいた!」
「ごめんごめん、って言うかホントごめん。」
謝っとけば同情して許してくれるだろ。
「マジごめん、だから許してくれますか?」
ユカリからの一撃がきた。
ユカリからテポドンが放たれ、俺の額に見事命中した。
簡単に言うとデコピンなんだけどね。
「これで許してあげる。」
「……?」
そんなもんでいいのか?
何とか許してもらった俺は、みんなと一緒に町にくり出した。
最初は小物とか売ってる店で、俺も結構いろいろと楽しめたんだけど、後々ファッションショップに入ることになった。
「横田君、これアタシに似合うかな?」
「ウン…似合ってると思うよ。」
ここは俺の居場所じゃない…
そんなに金持ってきてないし。
「それよりさ、純一の服をどうにかした方が良いんじゃないの?」
「そうだよね〜だって、中のシャツにI LOVE デートって書いてあれば、あれだもんね〜」
「そうかな?私は良いと思うけど。」
ヤッパリ、水月はいい奴だな〜
「とにかく、純一に似合いそうな服を持ってこーい!」
「は〜い!」
ちょっ、ちょ待ってって、お〜い、えぇ〜?
こんな展開になる予定じゃなかったのに…
本をあてにしたのが悪かったな…
そんなこんなで、俺は服を買わせられることになった。
「それじゃあ純一のファッションも決まったことだし、ご飯にでもいこうか!」
!!…よかった、昼飯代は何とかある。