表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/21

■005□噂って何?

「…ということだ。それじゃあ、朝のSHRを終わる。」

委員長は皆を立たせ、礼をさせた。

毎日毎日、起立とかさ、礼とかめんどくさいんだよね。

いちいち先生に向かってそんなことする意味あんの?

俺たちはいわばお客様だろ?


……なんだか視線を感じる。

辺りを見回してみた。

水月とユカリと神田がこっちをちらちら見て笑っている。

まっ、まさか!?昨日の俺のことを話して笑っているのか!?

やばいぞ、俺のプラス面がマイナスに変わってしまう〜〜

ここはいっちょ、自分のために勇気出しますか!




3分後…


くっそ〜向かいにくい〜〜

勇気を出せ〜俺!





5分後…


とにかく足を動かそう。

よし行くぞ!

…ってやっぱ無理だ、手でも洗いにいくか…



1分後…


後1分しかない〜〜〜

今度こそ行くぞ!

今度こそ!

俺は勇気を出して立った。

勇ましい、勇ましいぞ俺!

そのままいくつかの机を横切り、ユカリの机を両手で叩き言ってやった。

「ユカリ、俺の噂立てんじゃねぇ〜よ」

3秒、間が空いた。

「噂って何?何の話?」

「しらばっくれるな!俺の方をちらちらと見て笑ってただろ!それが他ならぬ証拠だ!」

俺はユカリに向かって、なんかの名探偵のように指をさした。

ユカリは腹を抱えて笑った。

「バッカじゃないの?誰があんたなんか見るかって!私達が見てたのは外の中庭にいる校長を見てたんだって!

あのはげ頭に光が反射して面白かったからね!」

見てみるとホントだった。

くわっ、まっ…まぶしすぎるぜ…校長…

そしてうざいぜ…校長…

なんか同情しちゃうぜ…校長…

「…っな、んな…」

その時、ちょうどチャイムが鳴った。

俺は急いで自分の席に戻った。

俺のバカ!

この被害妄想、どうにか何ねぇかな…

校長、今度はあんたを恨むぞ。


それにしてもユカリに弱みを握られてしまった。

もしかしてこの先、ジュース買いに行かされたりすんじゃねーだろうな?

「横田君、大丈夫?ボケーとしちゃって」

ビクッとした。

気づくとみんなが立っていた。

先生は俺の横に立ち、困惑していた。

急いで俺は立った。

するとみんなに大笑いされてしまった。

俺の人生って一体…

これだから、起立とか礼は嫌いなんだよ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング←よろしければクリックをお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ