■013□お、おい…
家に帰ってくると体育祭の練習の苦痛からか、早めにシャワーを浴びて自分の布団の中に滑り込んだ。
「気をつけろ…か」
一体関がどうしたんだ?
学校で3番目に優秀な関のどこに気をつけろって言うんだよ。
その話題を深く考える前に、深い眠りについてしまった。
翌朝―――
朝起きると、昨日あった事を途切れ途切れしか思い出せなかった。
頭が腐り始めてるな…
マイナスの考えを振り払うと、テキパキと朝食の食パンを食べ、学校に向かった。
学校に着くと、下駄箱に向かった。
スリッパに履き替えようとしたその時、何か手に硬い細長い鋭い物が当たった。
何かと覗いてみると、そこにはたくさんの画びょうが設置されていた。
「えっ…なんで…?」
何も思い当たることのない俺は、画びょうをそそくさと取り除くと、さっさと教室に向かった。
でもなんで、俺のスリッパに?
犯人も鈍感だな、スリッパを間違えるなんて。
そんなことを思いながら、置き引きしている体操服を持って高橋と一緒に更衣室に向かった。
今日もまた、体育祭の練習だった。
っと言うか1週間後に体育祭があるからしょうがないんだけどね。
袋から体操服を取り出すと、そこには、女子用の体操服が入っていた。
「お、おい…純一、何持ってきてんだよ!!」
「いや、違うって!誰かのと間違えたのかな…?」
「うっ…うらやましいもん持ってんじゃねーよ!よこせよ!!」
その時、誰かの視線を感じた。
振り返ってみると、誰もこっちを見てはいなかった。
それより、このままじゃ練習ができない。
だから先生の所に向かった。
「岩本先生…体操服間違えちゃったんですけど…」
岩本は机に向けていた顔をこちらに移動させた。
「あぁ、そうか、お前だったのか、さっき田辺がきてな、お前と同じことを言ったんだよ。
ほら、お前のは預かってるから、そっちを渡しなさい。」
双方が持っている体操服を交換し合うと、先生は田辺を探しにいった。
俺は急いで着替えるとグラウンドに向かった。
それから10分後のことだった。
岩本に呼び出された。
どうやらさっきの体操服についてのことだった。
「横田、お前この体操服を持ってたんだよな?」
俺はハイと頷いた。
後ろにいる先生達からの会話から、犯人とか言う言葉が聞こえた。
「なら、お前がこれをやったんだろ!」
そこには、所々切られた体操ズボンがあった。
あの時俺が出したのは上着だけだった、そして、先生が持っているのは下の方のだった。
あの時は確認はしていないから、知るよしもなかった。
「俺じゃありません!俺が…何故?」
「お前なぁ、そんな言いがかりは通用せんぞ!!」