表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/21

■010□勝手な行動はするな!

いつもいつも、平凡な人生を迎える俺…

赤い糸は一体どこに繋がっているんだろうと考える時もあった。

自分が情けなくて…

死にたいと思う時もあった…

でもそんな度胸がないのは自分でも分かっていた。

ケータイで出会い系にも手を出そうと考えたけど、会った時のことを考えると、この性格だから諦めた。

そんな俺は、風邪をひいた。


考えてみた、今、学校の奴らが俺のことをなんて考えているのかと。


<あいつどうせ、水月に顔合わせられないから仮病使ってるんだぜ!>

<もしかして、失恋で死んだかも!!>

<そんな奴いたっけ?>

<あいついなくても、何も変わんねぇーな!このクラス。あいつ必要ないじゃん!>

そこで、水月が俺をかばうように…

何考えてるんだろ、俺。


いろいろ考えてしまう、妄想してしまう。

そんな自分を変えてみたいとは何度も思った。

けど、癖みたいなもので、直すことはできなかった。

こんな性格になったのは、小学校の時の周りの環境が悪かったからだ。

周りの奴は俺を馬鹿にしたりいじめたりしてきた。

それに俺は弱い人間だし、相手の機嫌を損なわないように生きてきた。

だから……だから今の現状に至っている。

どうせならタイムマシンで過去に戻って、当たって砕けろの精神を持った男に生まれ変わりたい。

でも、そもそもタイムマシンがないから無理。

…ド…えもん、助けてくれ…


数時間後―――


いつの間にかに眠っていた俺は、うるさく鳴るチャイムの音で起きた。

一体誰だよ…俺は病人だぞ。

玄関のドアを開けてみると、そこにはユカリたちがいた。

「何してんの?」

俺のそっけない答え方…やっぱり自分を変えたいな…

「何って見舞いに決まってるじゃん!」

ユカリは俺とは正反対に生き生きと答えた。

「ふ〜ん、ありがと、それじゃあ」

俺が玄関のドアを閉めようとすると、まるでセールスマンがやるような手口でドアを止められた。

「あんた、せっかく現役女子高生が、あんたみたいな奴の所に見舞いにきてんだから、もっと喜びなさいよね!」

俺はさっさと眠りたかっただけなのに…


そのまま、ユカリたちはずかずかと家の中に勝手にあがった。

この3人組…本当に見舞いに着たのかよ…

「それにしてもあんたさー、寝てなくて大丈夫なの?」

お前らが起こしたんだけど…

「あぁ?もぉ大丈夫だよ、熱も下がったし!」

その時口から大きなくしゃみが出てきた。

「あんたやっぱまだ寝てたほうが良いわ」


一方、神田と、水月は勝手に台所を使っていた。

俺ん家を何だと思ってんだよ…


30分程度するといい匂いがしてきた。

台所に行って何を作っているのか見に行こうとすると、ユカリに止められた。

病人は寝てろとのこと。

なら俺は言う、人の家での勝手な行動はするな!と。

でもそれを言えないんだよな…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング←よろしければクリックをお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ