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NGワードは彼女だけが知っている  作者: 紅涙詩穂璃
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『Aeolian Harp』まえがきより

 きっとどこかに、俺の夢見た女の子がいる


 本当は優しい不良少女

 好きな人の前以外ではマスクを外さないJK

 親友のために残酷になろうとしたクラスメイト

 ずっと一緒に遊んでた幼なじみ


 必ず、いる。だから書く。




 この本は三冊だけ製本して、自分の手元と、高校の図書室のはじっこと、行きつけのカフェの落とし物コーナーに置いておいた。

 俺は卒業したらこの街を離れて、遠くへ行くから。この本が、ここにいたことの証だ。


 二〇十三年、春   

                                        常緑@三年H組

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