第20話 閑話。ゴッドなチューブを楽しむ二柱
<第20話>
ここは神々の住まうところ。
乳白色の世界に、一枚の巨大なスクリーンが浮かんでいる。
その前には、コタツ型のテーブル。
テーブルの上には、お茶のセットやお茶請けなど。
どう見てもくつろぎのスタイルである。
「いやあ、ようやく旅立ちましたね」
「そうじゃのう。何と言うか、ケンはこだわるんじゃな」
「まあ、モノを作るっていうのはそういうことなんでしょうねえ」
「一番最初の村が街になり国を名乗る。いきなりそこまでやるとは思っとらんかったわい」
神の予定としては、自衛ができるくらいの立派な村を幾つか作る程度で良かった。
その村同士が交流を深めて、徐々に大きな集落に……。
「予想を遥かに超えましたねえ」
「そうじゃのう」
「まあ、確かに小さい集落が点在するよりは、ひとまとめにしてしまった方が効率はいいでしょうねえ」
「インフラ整備や食糧問題を考えればそうかもしれんのう……」
お茶をすする神。
釣られるようにお茶を飲み、お菓子をつまむ女神。
「与えた能力を十全に使いこなしているケンがすごいんでしょうかね」
「そうじゃのう。この調子なら、予定より早く世界なぞ再建するかもしれんのう……」
「アドはありがたいでしょうがねえ。力も少しずつ戻ってきているようですし」
「信仰が徐々に取り戻されているんじゃな。忘れられた神の末路など考えたくもないわい」
「邪神、魔物、悪魔。どれにしても悲惨な末路ですしね」
バリバリとせんべいを噛み砕く二柱。
ちょうどスクリーンには、山の麓へとたどり着いたケンの姿が。
「やっと山に着いたのう」
「街道整備し過ぎですし……」
もともと魔物の馬にしてみれば、整備などされていなくても困りはしない。
だが、ケンにとっては、何と無く踏み固められただけのような道など納得できるものではないらしい。
「しかも、トンネル掘るって言ってましたしね……」
「次の村まで何日かける気なんじゃろうね?」
「さあ?」
あまりのケンのマイペースっぷりには神様も呆れるレベルらしい。
「ところで、次のスキルは何がいいじゃろうねえ?」
「そうですねえ。生産系スキルは十分でしょうし。家畜化に品種改良も大丈夫。天候操作とかどうです?」
「天候操作って、もっとハイレベルなイメージじゃないかのう?」
「確かに……」
どう考えても神の御技です。
本当にありがとうございました。
「後は戦闘系?」
「あー、必殺技的なアレがナニするヤツじゃな」
「攻撃魔法とかだと、ケンの旅のイメージが崩れませんかね?」
「いや、『破壊の後には再生あり!』とかどうじゃろ?」
「うーん、武器をもって近接戦闘の方が良くないですか?」
「ふうむ。大規模破壊魔法とかだと確かに面白みにかけるかのう?」
山にトンネルを掘り続けるケンをよそに、次にケンに与えるスキルは何がいいかを延々と話し合う二柱の神様であったそうな。
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