日常
記憶というものはつくづく厄介なものだ。
掘り起こし、埋めるを繰り返す。
暗い夜道を一人で歩いている。 何だったんだ今日は・・・。槍?を持った少女に会うは自分の影が自律して動くは.....
... 声を取り戻すは...
つい溜め息を漏らしてしまう。は、がしっかり発音されるのは初めてだ。
自分の声は何か女声よりのハスキーな声だ。
これを姉さんが聞いたら...
運良く家についた。小さな一軒家だ。
冷たいドアノブに手をかけ、開く。
0.何秒で姉さんが... 突っ込んできた。
「もぉ~。凄く心配じでだんだがら~!!」
泣きながら話す姉さんは何だか妹みたいだった。
長く、黒い髪を垂らしながら、鼻を鳴らす姉さん。
「あれ、匂いが7日前と一緒...? 」
え?
姉さんの奇行よりも7という数字に驚いた。
「どういうこと? 」 と俺。
「まぁいっか♪今は私の愛しい弟も帰ってきたことだし... 声も出せるようになったの? 」
後半の心配そうな声のトーン。驚かないのは彼女の性格だからだろう。
「うん、まだ慣れないけど」... 自分でも意味不明の返答。嗚呼、本ばかり読んでるからだ。
豪華とは言えないが、美味しい夕飯を口に運ぶ。
俺の背中に張り付き、鼻歌混じりに頬を擦り付ける姉さん。
... 日常とは端から見えない光景が俺の日常。明日から来る非日常なんて知る必要なんてなかった。
風呂から上がり、自室に行く。
内部は多数の本棚とベット。the 普通。
そしてドアをぶち破り、侵入してくる姉さん。
「ノック位してくださいよ... 」
「いやいや、弟の部屋というヘブンを前にノックという行為をしろというのは苦行だよ」
お風呂上がりだろうか、髪が水分を含み電灯の光を少し反射している。
俺が嫌そうな顔をすると姉さんは笑顔のままベットにダイブして来やがりました。俺の場合日常茶飯事、泣ける。
世界の幸福と不幸は平等だ。俺が楽しいと感じてしまえば、世界の誰かが泣いている。
世界の表面は嘘で固められている。内側は真実とは限らない。
俺はこの言葉を未来も過去も否定はしない。