表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集2

慌てん坊のサンタクロース

作者: 夏生

慌てん坊のサンタクロースが

来た日


ほら

急いで急いでやってきた

シャンシャンベル鳴らして


慌てん坊のサンタクロースさん

ちょっと待って帰らないで!

せっかく来たんだから


プレゼント配りにはまだ

時間があるでしょう


クリスマスも何もない

何の楽しみも希望もなく

心砕かれたこどもたちを

見てください


あなたへプレゼントを

願うこともできない子どもたち


小さな身体に大きな苦しみを

背負わされた子どもたち


魂をすり減らして生きなければ

ならない子どもたち


あなたのちからで

癒してあげてください

どうか

少しでも苦しみから顔を

上げさせてください


クリスマス限定の奇跡ではなく

そんな花火のような喜びなど

つめたい風に吹き消されてしまうから


長持ちするあたたかさを

優しい時間を

どうかお願いします


慌てん坊のサンタクロース

哀しげに微笑んで頷いて

ソリを猛スピードで走らせて

行った










評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「哀しげに微笑んで頷いて」 この一文から滲み出る悲しさ、儚さがなんとも言えません。 サンタはきっと、クリスマスで精一杯なのでしょうね。 「長持ちするあたたかさ」は、きっと私らがやらなきゃなら…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ