一宮幸也の軌跡 前編
香織ちゃんをからかって遊んでいる一宮先生サイドのお話です。
どうも。一宮幸也です。俺は今までてきとーな毎日を送ってたんだけど、別にそれに対して今までの自分に後悔している!!なんて何処かの少年漫画の主人公のような事は思ってないし、逆にこれからもテキトーに生きようと思っているわけなんですが。
俺は今教師という職務に就いている。
最初は公務員だから安定してるし、給料も高いし公務員の中でも一番楽そうだしみたいな最悪の志望理由で職に就いたんだが俺は教師という職を甘く見ていたというのを就職して三日で思い知らされることになる。
就職して三日。何か今日は着任式というものがあるという事を知った。生徒に新人の俺らをお披露目するって所か。俺の他にも今年から教師っていう奴が何人かいた。
で、まあ。とりあえず自己紹介だけして俺は退散したんだけど、あれ?おかしいな?体育館の入り口に女子生徒の群れが出来てるぞ?
「あっ!!!!一宮先生よ!!!!」
「きゃああああああああああ!!!!!!」
ん?何?何事?俺なんであんなに叫ばれてるの?
「こらーお前らきゃーきゃー言わない騒がしい。」
「わー邪魔だよゴリラー」
「ゴリラとはなんだ、ゴリラとは。」
何かよく分かんないけど今の内に逃げたほうがよさそうだ。助かったぜゴリラ・・・もとい岩田先生!!
ここまではまだ良かった。ちょっと女子生徒を怖く感じただけですんだ・・・
問題はここからだ。着任式が終わったと同時に膨大な資料の整理がこちらに回ってきた。どうやら手に負えないらしい。
さらに俺には明日いきなり授業が5時間入っていたので、それの準備もしなければいけなかったので、より大変だった。
どうやら俺以外にもそういった教師が多かったようで皆顔を引きつらせていた。
結局作業を終わらせて、明日の授業の準備などをしていたら寝るのが夜の二時になってしまった。今から寝ても多くて四時間しか寝れない。
俺は襲ってくる睡魔を感じながら教師になったことを死ぬほど後悔した。
まあ。あの頃はホントにやる気のやの字もなかったよな。まあ、今でもどこぞの教師のような熱血さはないけどね。
今では俺の生きがいつったら理科室でコーヒー沸かしたりして楽しんだり、謎の実験してみたり・・・俺アホだな。ああ、あと生徒と喋るのも楽しいな・・・うん。
着任したてのころは別に生徒との交流とかどうでもいいやーとか思ってたけど、なんかやたら生徒に話しかけられる事が多かったので、返事をしてる内にだんだん楽しくなってきて生徒と話すのも悪くないなとか思ったんだよな。ああ、なつかしや。
それに生徒と喋っていると、さまざまな情報も入ってくるから以外と利益もある。他の先生情報だとか今の生徒の状況とかね。いやあ最近の学生は進んでんのな!!!!
ぶ、文脈ううう