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理由

文脈がおかしいことになってますがご了承ください。

校門での挨拶を終えて私は何故か一宮先生と学校の廊下を歩いていた。


「あの、一宮先生なんで私に着いてくるんですか!!!」


「えーだって行き先が同じなんだもーん」


「だったら先に行ってくださいよ!!!私図書室寄って行くんで!!!」


「えー何でよー一緒にいこーよー。」


「何でですか!!!!て、ゆうかやっぱり私に着いてきてるんじゃないですか!!!!」


「えーいいじゃん。行動を共にしようよ!!!」


さっきからずっとこの調子で一宮先生は飄々と私に着いてくる。正直言ってうっとうしい。かなりうっとうしい。私は歩みを止めて後ろを振り返る。


「そんな風にストーカーみたいなことして何が目的ですか!!!!」


「目的?うーん目的ねぇ・・・・」


一宮先生はそう言ったっきり考え込んでしまった。


ん?もしかしてこれは一宮先生を回避するチャンス???考え込んでいる隙を突いて逃げよう。そうしよう。


答えを出そうとしている一宮先生を置いて行くのは心もとないが、ここは仕方ない。よし、逃げるぞ!!!!!私はそっと踵を返し、走り出そうとした。その時・・・・


「待てい!!!」


走り去ろうとした私の方を一宮先生ががっしりと掴んだ。


「ぎゃあっ!!何するんですか!!!」


「何するんですかじゃないだろうが!!人に質問しといて逃げるなんて酷いよ香織ちゃん!!あとどうでもいいけどもうちょっと可愛い叫び方できないの!?」


「黙れ!!お前にくれてやるほどの可愛い叫び方なんてこっちは持ち合わせてないんじゃい!!!」


「てか、話逸れてるから!!!何逃げようとしてるんだ!!!」


あ、そうだった。私逃げようとしてたんだ。そうだよここは何とか弁解して逃げなくては。


「え、逃げようとなんてしてませんヨ」


「今明らかに逃げようとしてましたって顔に書いてるよ」


「いやー、私はただもうすぐ会議だから急がなきゃなあとか思ってただけですよー」


「目ぇ泳いでんぞ。てか会議まであと十五分あるわ!!」


「いえ。私は常日ごろから十分前行動を心がけていますから」


うそだけど。


「嘘ばっかり。俺知ってるぞー?香織ちゃんが授業に遅れた事」


「何を仰るウサギさんとはまさにこのことですね」


「えーしらきるのー?俺遅れた理由まで知ってるよー」


え、それは気持ち悪い。もはや冗談抜きのストーカー行為じゃないの!!!


私のそんな心境を察したのか一宮先生が慌てて言い繕った。


「ち、違うからね?香織ちゃんをつけたとかそんなんじゃないからね?つけたいとも思った事無いからね?」


それはそれで中々酷い事を言ってのけてくれたな。おい・・・


「じゃ、何で私が授業に遅れた事知ってるんですか。私自身覚えてないんですけど」


「もうしょうがないな香織ちゃんは~」


そう言いながら一宮先生は得意げに数週間前の出来事を意気揚々と話し出した。


「あのねえ、香織ちゃんが授業に遅れたのは、偶々授業が無かった俺がこれから授業に向かう途中の香織ちゃんにちょっかいかけて怒った香織ちゃんが授業で使う教科書を俺に投げつけてきて俺がそれを避けたもんだから教科書が俺の後ろにあった木の枝に引っかかってそれを取ってるうちにチャイムが鳴っちゃったから香織ちゃん遅れたんだよ」


分かった?と清清しい程の微笑を浮かべたこいつを殴り殺していいでしょうか・・・。そんな物騒な事を考えていた私にさらに追い討ちをかけるように一宮先生が口を開いた。


「あー、あと何でそんなに付きまとってるかって質問の答えね答えてあげるよ」


え、別に無理して言わなくてもいいけど。とか思いつつやっぱり気になるので耳を傾けた。


「あのねえ、面白いんだよね。香織ちゃんの反応が」


「はあ?」


私が意味が分からないというような顔をしたのか一宮先生はニヤニヤしながら話を続ける。


「いい年してるのに俺がちょっかいかけたらこれでもかっていう位いいリアクションしてくれるし何かやたら面白い事してるし、見ててもう飽きない」


サイコーだよ!!と言いながら綺麗にウィンクした一宮先生を私は今度こそ殺そうと思った。


それから数週間葉山香織の我慢の限界が来るまで一宮幸也からのちょっかいと言う名の嫌がらせを無視し続けたのは別の話。



駄作の足音が聞こえる・・・

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