第18話 空での反撃
反撃は地上のみで行われたわけではなかった。
小松基地から唯一脱出できた今谷三佐は、小松基地から唯一脱出できたパイロットであり、この奇妙な戦争においての撃墜王だった。
彼が所属する航空部隊は飛騨上空へと向かった。
彼らの任務は飛騨上空の制空権を奪取である。
『こちら、マイティ05、敵航空部隊確認。数80。飛騨上空から名古屋方面に向かっているぞ』
哨戒中の早期警戒機が周囲の部隊に警告する。
小牧基地より発進した航空自衛隊戦闘機は一個航空団規模-――40機程度だった。
しかし、小牧基地に展開していたイギリス空軍の航空部隊も合わせれば、80近くなる。
互角の戦いだ。
航空自衛隊F15J戦闘機と、英空軍のユーロファイタータイフーン戦闘機の大編隊が小牧基地から北へと向かった。
と、レーダー上に北から迫る複数の機影を確認。敵機だ。
『こちらキングジョー01』
と航空自衛隊の飛行部隊で最も階級が高い一佐が、英語で日英航空部隊に呼びかける。
『全機一斉にミサイルを発射する。その後散開し、敵に襲撃せよ』
各機より了解の返答。
キングジョー01の号令とともに全機ミサイルを発射。80を超えるミサイルが敵機飛行部隊に向かう。
日英航空部隊、全機散開。
敵機、一斉に散開。
それでも数機がミサイル攻撃を受ける。
敵機航空部隊は散開し、日英航空部隊に襲い掛かる。
キングジョー05、今谷三佐は操縦桿を巧みに操って、ある敵機の後方に到達した。
ロックオンし、ミサイルを発射。避ける間もなく、ミサイルは敵機に当たる。
『キングジョー05、1機撃墜を確認』
これでまた撃墜王のスコアに1機含まれることになった。
しかし―――
『こちらマイティ05、後方より敵の増援部隊確認。数40。こちらは支援を要請する』
くそっ、また増えやがった。今谷はそう思いながら、戦闘を続ける。
小松基地の仲間の弔いだ。そう言わんばかりに、今谷は戦闘を続行する。
今谷機の後方にしつこく食いつく敵機が1機。
敵機はレーザーなどを発射するが、今谷も巧みにかわす。
今谷は敵機が加速した時点で、自分は追い抜かれるように敵機の後方につき、機関砲で敵を叩いた。
『マイティ05、伊丹にいるドイツ空軍航空部隊が支援に駆けつけてくれる』
了解、と各機返答。
その間にも長野県から名古屋方面に飛行する物体も確認されたが、これは小松基地に進出した戦闘機部隊と交戦、敵機の名古屋方面侵攻を阻止すべく戦いを続けている。
日本の本州上空では多国籍軍と敵の飛行物体との戦闘が行われ、いずれも熾烈を極めていた。




