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通信

「ソワンカ大佐が殺されたのですか」

 ズロッシャイは驚いて、ソワンカの部下を名乗るチャマンカ兵に聞き返す。

「我々も、直接見たわけじゃないのです。ピロンカ大佐直属の部下から暗号通信があり、反抗的な態度を取った議員の1人をソワンカ大佐が銃殺したそうなのです。ソワンカ大佐はさらに他の議員を殺そうとしたために、やむなくピロンカ大佐の部下の1人がソワンカ大佐を撃ったとか」

「しかしソワンカ大佐は穏健な性格で、自分も人を殺すのは極力せぬよう念を押されていましたが」

 ズロッシャイは、割り切れぬ気持ちで話した。

「そこなのです中佐」

 ソワンカの部下が、我が意を得たりといった感じで、口をはさんだ。

「議員は丸腰だったはずで、殺す必要はなかったはずです」

「何かの間違いかもしれませんな。クーデターを起こした時に予想外の混乱が起き、実際にはソワール大佐はやってないのに、殺したと勘違いされたのかもしれませんな」

「せめてそうあってほしいです」

 憂いを帯びた表情で、ソワンカの部下が話した。

「クーデターそのものは順調なのでしょうか?」

「順調です。殺された議員を除いた全ての議員と永遠帝陛下は、現在軟禁されています」


 それから数時間後ズロッシャイの脳内に大気圏外で待機中の宇宙船から量子テレポート通信が入った。

「一体どうした?」

「ズロッシャイ中佐、ズワンカ市の収容所にいたショードファ人と地球人の捕虜が、ショードファ軍の戦艦で逃亡しました。現在チャマンカ軍の宇宙巡洋艦3隻が後を追っています。一体いかがいたしましょう!?」

 驚愕を隠しきれぬ声で、通信担当の者がそう聞いてくる。

「当然ながら追っ手の3隻は、クーデター派ではないのだな?」

「その通りです。クーデター派が出すべきはずの識別信号を出していません」

「それでは追っ手の3隻を攻撃するんだ」

 すぐにズロッシャイは命令した。優柔不断は、こんな時は大敵だ。



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