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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

貴族の平民落ち

貴族の平民落ちは罰であって、決して平民に迷惑をかけるものでは無い。 なのでつまりは、後始末に苦労する人達の話。続きというか後日談

作者: 更夜

前作で感想を色々頂けて、嬉しかったのと、思う所があって続きというか後日談です。

甘い結果なのは申し訳ないです。


前作を読まないと分からないと思います。

平民落ちの貴族の生活の糧を得る手段はありそうで余りない。


識字率の高くない世の中では、文字の読み書きが出来る、計算が出来るというのは、大きなアドバンテージで有る。

商売に関わる人からは、欲しい人材ではある。


元貴族君だが、貴族としては、可もなく不可もなく。

ある程度の教育は受けているが、優秀と言うほどではなく、かと言って、どうしようも無いとまではいかない。

ある程度教育されているならば、市井では重宝されそうではあるのだが…。


ただ、貴族との繋がりが有るような大商会では、元貴族の問題ありの評判持ちは扱いづらい。と言うか無理。

何処の貴族の不評を買っているか分からないからである。

大店となれば貴族間の繋がりもある程度把握しているが、元貴族君が何処まで嫌われていて、何処までそれが拡がっているかは分かりづらい。


では、小規模な商いなら大丈夫かと言うと、やはり商売をする以上貴族の不評を買うという怖さは分かっているので、手を差し伸べる程の、よっぽどのメリットが感じられないと難しい。シビアではあるが、損得勘定が出来ない商売人はやっていけない。

外面を取り繕って、誠実である事を証明して上手い事やれれば、商売人に関わる事は不可能では無いかも知れないが、そんな人柄で能力もあれば、そもそも平民落ちはしていない。


まあ殆どが、商人をしている友人からの受け売りではあるが。


それに、問題ある人物だと広報活動もされている。ちなみに、やっているのは自分だ。


だから、冒険者資格を取らせた。

ただ、冒険者と言うものは悪くない。

田舎の村で棒切れを振っていただけと言う初心者もいるし、依頼書をマトモに読めない者もいる。

そんな初心者よりは一歩も二歩もリードしている。


ちなみに、ダメだった場合の死体の後始末も楽だ。宿での首吊りより非常に楽である。経験あるのかって?聞かないでくれ。

まあそれは、半分冗談だが。


元貴族君は善人ではない。人柄も横柄で理解力も良くない。

ただ、悪辣という程でも無い。でなければ、平民落ちの処分で済んでいない。


中途半端なのだ、だから処分も中途半端になり、こちらに苦労が回ってくる。


単独での活動は無理がある。主に一般常識の欠如が理由である。

獲物を狩る事は出来ても、そこからどうして良いかが分からない。

自分がフォローしても良いが、依存されても困る。


なので、初心者グループに混ぜてみる。

元貴族君は、文字や剣術の基礎を教える代わりに、冒険者も含めて一般的な常識を学ぶ。

ちょっと良さそうなグループか、素行が今一なのかになるかは元貴族君次第。


元貴族君の資料を見てみる。大したことは書いていない。貴族の醜聞に関わる事はごっそり抜けている。

下請けの下っ端に回ってくる物はそんな物である。


元貴族君は、何処まで自分の状況を理解しているのか。

まるで分かってないと初めは思ったが、ボコられても貴族の家に帰るとは言わなかった。

横柄な態度はそれしか知らないからか?

多少は見込みがある?


あとは、上の処罰感情が何処まであるかである。

処罰感情が高い場合、下手に上手くいった時に目論みとは違うと介入してくる可能性もある。


この場合はどうなのか。


持つべきものは、奇特で貴族の情報に詳しい友人である。

ちなみに高位貴族の友人は片方は口が固く、もう片方は貴族の噂等に疎かったので、商人の友人からである。勿論、貸し一つと言われた。

早めに返済しないと怖い。


で、その結果だが、下手に貴族に関わろうとせず、平民として生きていくのなら問題無しらしい。

と言うか、そこまで重要視されていなかった。


そして、元貴族君は、色々なグループを渡り歩いて、今は生意気だが言いたい事をお互い言い合えるグループで落ち着いている。


そろそろ、オレの仕事も終わりそうだ。

今回は後味の悪い結果にならなくて、ホッとする。


この結果で、従騎士仲間内での賭けは誰が勝ったのかな?

勝った奴に奢って貰わないとな。


あと、早めに商人に借りを返すネタがどっかにないかな〜。


ざまぁ展開のも考えてみようかなとも思いますが、やる気次第という事で御勘弁下さい。


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