神様と私
ツッコミ「何だ、この妖精、あ」
ボケ「酷いですね。粉々じゃないですか」
ツッコミ「はい。え、なぜ家のベランダに?というか飛んでる?」
ボケ「神の力です」
ツッコミ「......さようなら」
ボケ「待ちなさい。人の話を聞くのです。私は天の者故に、こうして飛んでいられるのです」
ツッコミ「はあ。それでこの妖精は」
ボケ「私のペットです」
ツッコミ「妖精が?」
ボケ「天では妖精を飼うことができるのです。それにしても、何て酷い事を」
ツッコミ「ごめんなさい」
ボケ「私の魔法で治して見せましょう」
ツッコミ「戻った。本当にごめんなさい」
ボケ「許しません。あなたにも魔法を掛けましょう。ムッシッシー」
ツッコミ「さっきは呪文がなかったような。あと、呪文、おかしくないですか」
ボケ「うるさいです。今日一日、虫で居るのです」
ツッコミ「戻して下さい」
ボケ「これは罰です。それではさようなら」
ツッコミ「待って。て、行っちゃった。この体でどうしよう。明日、宿題を提出しないといけないんだった。鞄は両手で開けて、宿題が重たいな。机が高く感じる。筆箱を開けて鉛筆で書くのも一苦労」
母「ただいま」
ツッコミ「おかえり」
母「あれ、誰もいない」
ツッコミ「ここだよ。体が小さくて声が届いていない」
母「やだね。虫が居るよ」
ツッコミ「虫じゃない。て、手に持っているのは」
母「外した」
ツッコミ「危ない。殺虫スプレーを掛けられるところだった。それにしても、真剣な表情。逃げないと」
母「待て」
ツッコミ「うわ」
母「小賢しいわ」
ツッコミ「これがお母さん?」
母「しぶといわね」
ツッコミ「っと」
母「これで決める」
ツッコミ「やられる」
母「ッチ。切らしたか」
ツッコミ「危機一髪。自分の部屋にいるか。ドアノブは重たいからドアの下から入ろう」
母「よし交換完了。逃がしたか」
ツッコミ「お母さんの足音だ。だんだんと近づいてくる。ベッドに入ろう」
母「いない」
ツッコミ「助かった。でも、ここから出られないな。不自由だらけの人生をこのまま送るのかな。お腹もすいた。どうすれば。何だか眠たくなってきた。少し寝よう」
ツッコミ「朝か。今日はお母さんは早く会社に行く日だったような。ということは出られるかもしれない。出られた。窓の向こうに何かいるのか。神様か」
ボケ「おはようございます。今日もいい天気ですね」
ツッコミ「あの、戻していただけませんか」
ボケ「何を」
ツッコミ「私を」
ボケ「ああ、そうでしたか。お似合いですよ」
ツッコミ「どこが。それともまだ怒っていらっしゃいますか。そうでしたら、ごめんなさい」
ボケ「あ、あれは砂糖細工です」
ツッコミ「砂糖細工がペットだったんですか」
ボケ「あまりに可愛いので。でも、しっかり固まらなかったみたいで」
ツッコミ「そのために私は虫に」
ボケ「そうですね」
ツッコミ「あなたも虫になりますか」
ボケ「嫌です。さようなら」
ツッコミ「待って下さい。話はまだあります」
ボケ「さようなら。てへぺろ」
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