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あの人を。  作者: みに
2/2

「友達の自殺と自分」

二人が小学四年生へタイムスリップ!

私(優梨)は友達の芽衣とちょっとした喧嘩(?)になってしまった…。芽衣の言う

「約束」の意味とは…?

その

「約束」と言うのは、二人が小学四年生の時までさかのぼる。

優梨が通っていたひばりヶ丘小学校に、芽衣が転校してきたのだ。キーンコーンカーンコーン…。

「皆さん、これから転校生を紹介します!」と、担任の蓮杖実紅(れんじょうみく)先生が言った。ガラガラー…。

「自己紹介してくれる?」と先生が言った。

「はいっ!桜ヶ丘小学校から転校してきた、来門芽衣(らいもんめい)です!よろしくお願いします」私は随分、

「明るい子だな…」と思った。「とりあえず、空いてる席に座ってくれる?」

「はい」私の隣の席はちょうど空いていた。芽衣は予想通り私の席の隣に座ることになった。「芽衣っていいます。よろしくね!」「あ…よろしく」

何かの偶然かは分からないが、芽衣の家は私の家の隣だった。母から、

「隣にあんたと同じくらいの子が、引っ越してくるわよ」と聞いていた。芽衣が転校してきて私は、少し変わってきた気がする。と、自分でもつくづく思う。自分で言うのもなんだが、私は結構おとなしい性格で、芽衣とは正反対だった。家が隣同士ということもあり、芽衣が引っ越してきてから、よく遊んでいる。学校も毎日一緒に行っているほどの仲なのだ。芽衣が転校してきて一ヶ月あまり経った頃…昼休みに二人は屋上のベンチに座っていた。「優梨ちゃん…」

「ん…?どうしたの?」「あのね、”親友の約束”っていうのを考えてみたんだけど…。これからも、優梨ちゃんと仲良くしたいからさ」「ソレ、いいね!」「でしょでしょ?」「約束はね…、”大人になっても、隠しごとはナシ!”」だよ。「分かった」

指切りげんまん嘘ついたらのーますっ!指きった…「約束だよ!」

「うんっ!」やがて昼休みが終わり、二人は教室に戻って行った。高校一年生のある日の夏の夜、私(優梨)はこの”約束”というものについて考えていた…私と芽衣が喧嘩(?)した後、芽衣が思いつめたような顔をしていたのが自殺してしまった原因なのだろうか?

今そんなことを考えて自分を責めても、芽衣が戻ってくることはないのだ…。

「あの時…私が…、冷静になっていたら…」と何度思ったことだろう。芽衣が自殺してしばらく経つまで、色々悩むことがあった。

「芽衣が自殺してしまったのは、私のせいなのか…?」と。今でも芽衣が自殺してしまったことは、信じられないし信じたくない。今でも私は芽衣の笑顔を思い出すことがある…。実在していなくても、私の心の中には芽衣はキチンといるのだ。「芽衣…。これからも見守っててね!」

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