老女の独人言
読んで戴けたら嬉しいです。
かつてアナタは若く美しかった
才能に溢れ、ワタシには輝いて見えた
ワタシはアナタに恋をした
遠い遠い昔だけれど
いつかアナタに逢えたら
どんなにかステキだろうと夢見た
でもワタシはあまりにもありきたりで
現実に気付いたワタシはいつか忘れてしまった
遠い昔の恋も忘れ、日常に追われ
ワタシは年老いた
再会したアナタも年老いていた
いつかアナタと午後のお茶を飲めたらステキ
ワタシは言うだろう
「あの頃のアナタもステキだったけれど
今の方がもっとセクシーかも」
アナタは照れて笑うだろう
人生は喜びに溢れていた訳ではないけれど
年老いたワタシは思うのだ
恋は沢山した方がいいわね
人生が華やかになるだろうから
雪に覆われた季節は去りワタシは思うのだ
いつかアナタと午後のお茶を飲めたらステキ
緑色の美しい季節が訪れたら
ふしくれだった手でお茶を淹れてあげよう
強過ぎる陽の光を避けて
木陰にテーブルと椅子を用意して
特別話す事はないけれど
年老いたアナタにもう一度恋をしたいわ
とてもとても、静かな静かな恋を
読んで戴き有り難うございます。
すみません、ちょっとだけマルグリット・デュラス入ってます。笑