表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覆面の風来坊 ~不二の盟友に捧げる者~  作者: バガボンド
第2部・純愛
82/284

第2話 息抜き3(キャラ名版)

 怖ろしいまでに様変わりしていた。ラジオセンターで有名な建物はかなり変わっており、街はアイドルなどのグッズやら何やらでごった返している。


ウインド「電車には久し振りに乗りました。」

ミスターT「そうか、何時もは車の移動だっけか。」

ダークH「はい。タクシーか上層部が用意してくれたハイヤーを使います。」


 電気機器のウインドウショッピングになってしまうが、ウインドとダークHは興味心身に見て回っている。


 俺は煙草を吸おうとしたが直ぐに止めた。ここ千代田区は条例により、喫煙が禁止になっている。一部吸える場所はあるが、ここは素直に我慢しよう。


 それに傍らにいる2人は警察官だ。普段から法規に人一倍気を使っているため、何を言われるか分からない。


ウインド「流石弁えていますね。」

ダークH「吸おうとしたら止めようと思いましたが。」

ミスターT「ハハッ、仰る通りにします・・・。」


 予測通りの対応だ、完全に見透かされている。というか周りを楽しそうに見つつも、俺の方を意識して見ていたという事か。何とも・・・。



ウインド「なるほど、歩行者天国ですか。」


 それから中央通りへと移動する。ここは毎週日曜日に指定された区画を歩行者天国として解放している。大通りを歩けるとあって、多くの人々がごった返している。


ダークH「あ、違法駐車発見。」

ミスターT「待て待て、今は非番だろ。今日だけは多めに見てあげなよ。」

ウインド「そうはいきません。疎かにして人が怪我でもされてからでは遅いです。」


 そう言うとポケットに持参している警察官のバッチを確認し、違法駐車車両へと向かう2人。俺は唖然としながらも、2人の後を追っていった。




ミスターT「不発だったね。」

ウインド「申し訳ありませんでした・・・。」


 違法駐車と思われていたのは宅急便の車両だった。個人運営をしているものだったらしく、外見からでは普通の一般車両と見分けが付かない。完全な不発だった。


ミスターT「2人ともバッチを貸してくれ。」


 俺は2人から警察官のバッチを受け取り、自分の胸ポケットにしまう。それを見た彼女達は何なんだと問い質してきた。


ダークH「何をするのですか?」

ミスターT「余程の大事以外での出動は自粛するように。それまではバッチは預かる。今の瞬間は普通の女性としての行動をするんだ。」


 後ろめたそうに俺を見つめるが、こうでも言わなければ踏ん切りが付かない。今何のためにここにいるのか、それが最も重要だからだ。それは理解して欲しいものだ。




 その後は電気街を散策する。一昔は電気機器が多く並んでいて、アイドル系やゲームなどはごく限られた部分にしかなかった。


 だが今はどうだ、萌えで有名という事か。アイドルやらゲームが表に出ており、電気街とは言えないほど様変わりしている。野郎としては嬉しいが、古風な秋葉原の方が好きだったな。



ミスターT「ストリートミュージシャンか。」

ウインド「これも本来は違法・・・。」


 そう言い掛けたウインドの口に人差し指を当てる。それを見た彼女は申し訳なさそうな表情を浮かべてくる。


ミスターT「エリシェやラフィナが来たら驚くだろうな。」

ダークH「そ・・そうですね・・・。」


 いてもたってもいられないといった雰囲気のダークH。間違いは間違いと指摘しないと気が済まないのだろう。その彼女の腕を掴み、自分の腕と絡ませる。


ミスターT「今は何のために来ているのかい?」

ダークH「え・・え~と・・・。」

ミスターT「俺とデートに来たんだろう?」


 そう語ると顔を赤くするダークH。またウインドも同じく顔を赤くしている。どうやら普通に連れ出されていると思っていたようだ。


ミスターT「周りへの気配りもいいが、俺に対しても気配りをして欲しいな。」

ウインド「ご・・ごめんなさい・・・。」

ダークH「そ・・そうとは知らず申し訳ありません・・・。」


 これは俺にも責任があるのだろう。前もってデートと言えば自粛してくれたりした筈だな。だが先に話していればシドロモドロになるのは言うまでもない。何も言わずに連れ出したのはケースバイケースだろう。




女性「あれ・・・もしかして・・・。」


 デートと言った後からは、ウインドとダークHも何も言わずに付いて来てくれた。俺を意識しての事だろう。静かになった事は確かだが、溜まって爆発しないかどうか不安でもある。その中で見知らぬ女性に声を掛けられる。相手とは面識は一切ない、何なのだろうか。


ミスターT「どうしました?」

女性「いえ、こちらのお2人なのですが。以前東京ドームでのコンサートにいませんでしたか?」


 東京ドームというと、ラフィナとエリシェのイベントのアレか。確かにあの時2人は着任していたな。


ウインド「そうですね。」

女性「やはりそうでしたか。私はエシュリオスさんとエフィーシュさんのファンでして。その時に拝見しました。」

ダークH「なるほど。」

ミスターT「立ち話も何だから、一服するか。」


 会話が長くなりそうだったので、近くのレストランに寄る事にした。時刻も午後1時を回った事だし、丁度昼食を取ってもいいだろう。無論相手の女性にも了承を得ての行動だ。間違えば変な取られ方をされかねない。




 彼女の名前は笹島リュエラ。エシュリオスとエフィーシュの追っ掛けをする女子学生だ。ここ秋葉原には双子のCDを買いに来たという。3年の月日は双子をアイドルにするには十分なものだ。まあこれも2人の実力とも言える。


 リュエラは三つ子の長女で、姉妹して双子を追っ掛けているそうだ。丁度中央通りのゲームセンターで遊んでいるとの事。姉に押し付けて妹達は遊びとは、何とも・・・。



リュエラ「エシュリオスさんとエフィーシュさんの追っ掛けはデビュー当時からしています。短期間で這い上がった紛れもない猛者ですよ。」


 双子の事を熱く語る。学生とあってか、まだまだ女の子の色が濃い。だからこそ一途に進む事ができるのだろうな。


ウインド「お2人の歌声は心が落ち着きますね。」

ダークH「苛立った感情が抑えられ、優しさが込み上げてきます。」

リュエラ「でしょでしょ、凄いですよね~。」


 一応ウインドとダークHも双子の心を感じているようだ。まあ同性という事もあるだろうが。




ミスターT「腹ごしらえはしたから、そろそろ行くか。」

リュエラ「あ、ミスターTさん。おごって頂いて、ありがとうございました。」


 雑談に明け暮れそうになったので、キリがいい所で引き上げる事にした。リュエラも妹達が待っている。あまり時間を掛けさせてはマズいだろう。


ミスターT「そうだ、今度レミセンに遊びに来るといい。」

リュエラ「え、レミセンって・・・。もしかして、喫茶店ザ・レミニッセンスの事ですか?」

ミスターT「あらま、知ってたのか。」

リュエラ「今年高校生になったので、何度か足を運んでいます。美人マスターが経営するとあって、男子からは凄い人気ですよ。」


 話によるとリュエラ達は隣地区の住人らしい。そこから高校へと通っているようだ。となると俺達の姿は見ているのだろうけど・・・。


リュエラ「今度お伺いしますね。」

ミスターT「ああ、何時でもおいで。」

リュエラ「ありがとうございました、ではまた~。」


 礼を述べると雑踏へと消えていくリュエラ。その後姿は数年前のエシェラ達と同じ。若いというのはいい事だな。


 彼女を愛おしそうな目線で見送る俺に、左右からギラついた視線が突き刺さる。ウインドとダークHのものだ。それは自分達がいるのにいった意味合いだろう。まあこれはこれで嬉しい限りだ。俺を異性として見てくれている証拠でもあるからな。




ダークH「模擬店も出てるのですか。」

ミスターT「ん、これ食うかい?」

ダークH「そうですね、頂きます。」


 再び歩行者天国へと戻った。模擬店も出ていたので、そこでお好み焼きを買う。こういった出店の食べ物は何時食べても美味しい。1人分だけ買おうとしたが、ダークHに声を掛けられ3つ分購入した。


ウインド「う~ん、美味しい~。」

ミスターT「だろ~、今年の盆踊りも模擬店が出ると思うから一緒に行くか。」

ウインド「あ、はいっ!」


 マツミの運送業の仕事は既に解雇済みだ。他の社員が多くなったという事で、お役ご免という形になる。


 今は完全フリー状態だ。言わば本職の喫茶店マスターに戻ったとも言える。これからも彼女達との交流を深めるのも1つの人生だ。



ミスターT「2人も確か格闘術を会得してたよな。」


 近くの臨時ベンチに座り、お好み焼きを食べた。相変わらず歩行者天国は賑わっている。すっかり慣れたのか、ウインドもダークHも女性としての行動が目立ちだしていた。その中で2人の格闘術に関して聞いた。エシェラ達を凌駕するほどの腕前だと聞いている。


ウインド「はい。私もダークHも同じく、基礎となるものは習いました。」

ダークH「以前エシェラさん達と一緒に手合わせしたのですが、負けてしまいましたよ。2人して掛かっても強かったです。」

ウインド「ラフィナさん・エリシェさん・シンシアさんも怖ろしく強いですよ。」


 何という事だ。現役警察官としてかなりの実力があるという2人を打ち負かすとは。これには正直驚くと同時に呆れるしかない。


ダークH「それとエリシェさんから伺っています。マスターお1人で暴漢3人を叩きのめしたと。」

ウインド「マスターも格闘術を会得されているのですね。」

ミスターT「いや、モグリだよ。あの時はプロレス技を見様見真似でやっただけさ。」


 あの時は思い付くプロレス技を放ったが、相手のレベルが低かったから助かった。しかし2人のようなプロを相手とするなら、間違いなく負ける。素人とプロとの差が在り過ぎだ。


ウインド「今度お手合わせしたいものです。」

ミスターT「結果は目に見えてるけどね・・・。」


 期待の眼差しで俺を見つめる2人。俺自身は全くもって強くないんだが・・・。これでは先が思い遣られる。でも2人が望むなら、応じた方がいいだろうな。




ダークH「ふぁ~あ・・・。」


 その後も秋葉原を散策し続ける。色々なイベントを見て回ったりと以外に疲れる。傍らにいるダークHが欠伸をした。ウインドの方も貰い欠伸をしている。


ミスターT「眠いのか?」

ウインド「あ・・はい・・・。」

ダークH「実は昨日一睡もできなくて・・・。」


 なるほど、今日の事で興奮して眠れなかったのか。今にも寝そうな雰囲気だ。今から帰るにも時間が掛かりすぎる。かといって漫画喫茶での仮眠も厳しいだろうな。


ミスターT「しゃあない、2人とも付いてきな。」


 俺は眠そうな2人を連れてホテルへと向かう。こんな所で寝られでもしたら大変だ。ここはゆっくり休める場所を選ぶしかない。場所が場所なだけに色々な考えが巡るが、背に腹は代えられない。




ミスターT「着いたぞ。」


 今にも寝そうなダークHを負ぶさり、眠そうなウインドの手を引いて部屋に入る。この様子だと相当参っているな。


 ダークHをベッドに寝かせ、その隣にウインドが横になる。ものの数秒で寝息を立てて眠りだした。


ミスターT「何だかなぁ・・・。」


 すっかり眠った2人に布団を掛けてあげた。何だかんだで女の子らしい一面もあるんだな。これはこれで実に嬉しい。この姿が本当の彼女達なのだろう。


ミスターT「俺も少し仮眠するか・・・。」


 2人の寝息に当てられ、俺までも眠くなってきた。クローゼットから予備の毛布を取り出し、ソファーに寝転がった。毛布を掛けると急激に眠気が襲ってくる。俺も無理してたのかな。今は何も考えずに休もう・・・。




 ホテルの窓から表を眺める。意外と夜景も綺麗な秋葉原だ。時刻は既に午後10時を回っている。数時間前に目が覚めたが、2人は相変わらず眠ったままだ。ここまでぐっすり眠っていては、起こす行為が悪く感じる。起きるまで待つしかないか・・・。


 そう言えばホテルに泊まるのは海水浴の時以来か。ツーリングの時は旅館だったしな。この2回ともエリシェが手配してくれたものだった。今回は俺の独断の行動とも言える。


 今度お礼も兼ねてエリシェを誘って出掛けるかな。というかエシェラ達も付いて来そうな気がするが・・・。まあ望むなら応じねば可哀想だ。




ウインド「あ・・・あの・・・。」

ミスターT「うぉあ・・って・・・、何だ・・・ビックリさせるなよ・・・。」

ダークH「ご・・ごめんなさい・・・。」


 不意に声を掛けられ、飛び上がらんばかりに驚いた。あれから俺もソファーで転寝をする。待ち続けるという事はこの上なく疲れる。ここは2人に便乗してもう1回寝たのだ。


 どうやら2人とも目が覚めたようだ。時計を見ると午前1時を回っている。今日はここで一泊するしかないか。


ウインド「あの・・・どうしてここに?」

ミスターT「憶えていないのか。秋葉原を回っていたら眠そうだったから、休める場所に移動した。帰るには時間が掛かるし、漫画喫茶での仮眠でも厳しかっただろう。」

ダークH「そうでしたか・・・。」


 先程の眠そうな表情は一切ない。疲れ切っていた時の睡眠ほど効果的なものはないだろう。完全復活とも言えるかな。


ミスターT「ごめんな、許可なしに連れ込んだりして。」

ウインド「あ、いえ・・・。気になさらないで下さい。」

ミスターT「もしかして、あっちの方を考えていたか?」

ダークH「・・・一応。」


 そりゃそうだろう。街並みを散策していて意識が飛びそうになり、気付いたらホテルに寝かされていたのだ。驚くのも無理はないな。


ミスターT「大丈夫、そこまで馬鹿じゃない。それに2人にまで手を出したら、エシェラ達に何と言われるか・・・。」


 考えただけで怖ろしい。それに孤児のヴェアデュラを預けているのだ。無責任極まりないとどつかれるだろう・・・。


ミスターT「起きた事だし、飯食いに行くか。」

ダークH「でも時間が・・・。」

ミスターT「ホテル内に24時間営業のコンビニがあるらしい。簡単な飯なら食えるだろう。」


 ホテル内部にコンビニとは便利な世の中だ。まあホテルは許可を求めない限り、一度出れば入る事ができないのが通例とも。実際はこの限りではなさそうだが。


 俺達は内部にあるコンビニに向かい、おにぎりやサンドイッチなどを買って回った。




ウインド「何だか変わった食事もいいですね。」

ミスターT「そうだなぁ~。」


 おにぎりを頬張るウインド。ホテルではしっかりとしたディナーを食うのが通例と言える。しかし今俺達が食べているのは間に合わせの食事だ。実に質素すぎる。


ダークH「汚さないようにしないと。」


 サンドイッチを食べながらも、周りへの気配りを忘れないダークH。食べかすは一切残さないと言った雰囲気だ。


ミスターT「どうだ、息抜きにはなったかい?」

ウインド「十分すぎるほどでした。」

ダークH「幼少の頃を思い出します。」


 2人とも満足そうな表情を浮かべている。無理強いさせてでも連れ出したのは正解だったな。


ミスターT「また出掛けたくなったら言ってくれ。」

ウインド「はい・・・。」

ダークH「ありがとうございます、マスター・・・。」


 エシェラ達に聞いた所、この3年間はかなり頑張っていたと言っている。俺的にはまだまだ恩返しはできていない。今後もスキンシップを計った方がいいだろう。



 煙草を吸いながら食事を取る2人を見つめた。目が合うと視線を逃がす、可愛いものだ。既に三十路に近い2人だが、まだまだ女の子としての行動がしたい年頃だろうな。


 俺にできる事があれば、誠心誠意応対しよう。2人が地域を守ってくれている。となれば俺が彼女達を守る事こそ、本当の恩返しでもあるのだから・・・。


    第2部・第3話へと続く。

 デートの回でした><; ネタに挙がるホテルですが、確か当時の建物はなく、今は新しく建て替わっていると思います。最近はアキバに赴いていないので、現地がどうなっているかは全く不明ですが><;


 ちなみに、風来坊の劇中のアキバは、2008年から2009年頃の様相としています。あれから12年以上経過しているので、様変わりしているのは言うまでもありませんが><; 何とも(-∞-)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ