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覆面の風来坊 ~不二の盟友に捧げる者~  作者: バガボンド
第3部・慈愛
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第11話 受け継がれし者7 真面目な道へ(通常版)

「どうしてこんな方向に育ったのですかね・・・。」

「姉貴、それマジで言ってます?」

「マジもマジ、大マジよ。これは貴方のそのガサツな部分がそうさせたのよ。もちろんメアティナちゃんとメアティヌちゃんは可愛いから許すけどね。もう少し反省なさい。子供は親を見ていないようで、実の所はしっかり見ているのよ。」

「うぅ~・・・。」


 メアディル・リヴュアス・メルデュラの3人は、殆ど3姉妹に近い間柄になっていた。体躯が巨女なだけに共通する部分があるのだろう。ますます不良っぽくなるメアディルだったが、リヴュアスとメルデュラには頭が上がらないといった雰囲気だ。


「でもメルデュラ姉、お袋は学校内で一番の人気者ですぜ。」

「ナイスバディで力強い、男共から何時も羨ましいと言われてるから。」


 母親の厳しい態度には慣れものなのか、ケロッとした雰囲気のメアティナとメアティヌ。直ぐに思考を切り替えるという部分では、母親のメアディルも得ている業物だろう。


「羨ましい事・・・。」

「お母さんは体躯に関して色々とあったからね。」

「メアディル叔母さんが羨ましいのよ。」


 メルテュアとメルテュナが語る内容には一理ある。メアディルは体躯に関して言われても、それを長所として受け取る術を知っている。リヴュアスやメルデュラはそれができず、今も心に傷を負っているようなのだから。


「同性同士だと妬み僻まれて批難中傷を浴びせる。野郎でもそうだが、女性の場合は身体に関してエラい敏感だからな。」

「でしょでしょ。俺らなんかは逆に誉め言葉として受け取ってるけどね。よく学園とかで俺達の身体の事をからかう男子がいるんだけどさ。何なら味わってみなよとか言うと、顔を真っ赤にして否定しだすし。」

「ホンッと野郎ってさ、俺もそうだが肝心な時に肝っ玉なくなるよな・・・。」

「そうだねぇ・・・。」


 変な共感を覚えだす俺。それに同調するメアティナとメアティヌ。この双子が野郎に近い属性だからだろう。家族内唯一の男としては、同じ属性の人物がいると有難いものだ。


「で・・でもさ・・・親父は違う。端から見れば異常な一夫多妻を貫き、それでも周りに命を削って労い敬い続けているんだから・・・。」

「親父みたいな男だったら・・・身も心も委ねてもいいよ・・・。」

「嬉しい事言ってくれるわ。」


 顔を赤くしながら語る2人を嬉しさのあまり抱きしめる。すると更に顔を赤くするも、先程とは異なり大人しくなっていく。


「大丈夫。何れはお前達を心から理解してくれる野郎が必ず現れる。その時誠意ある対応をすれば、心からのパートナーとして付き合えるよ。男言動な生き様もいいけど、根底には女性の一念を持ち続けるんだ。そうすれば男女の良し悪しを知れる無敵の女傑になれるから。」

「う・・うん・・・そう言ってくれると嬉しい・・・。」

「今後・・あまり周りに・・迷惑掛けないようにします・・・。」

「ありがとね。」


 これが2人の本当の姿だろう。野郎色に染まっているのは照れ隠しとも取れる。本当は相手を思い遣る心が人一倍強いのだから。そんな2人の頭を優しく撫でてあげた。


「やっぱお父さんには敵わないわ・・・。」

「全ての点において強すぎるよね・・・。」

「私達の自慢の旦那様だからね。」


 一服しながら語り合うリヴュミナ・リヴュミヌ・メアディルの3人。成人を迎えた双子は、シューム達の影響で喫煙しだした。まあ成人を迎えているのだから、止めさせる必要はない。この部分はワイルドウーマンの色が濃いわ・・・。


「女性はいいよなぁ・・・ナイスバディに色気ムンムンで・・・。」

「う・・うちらの身体に興味あるの?」

「親父になら・・・見せてもいいよ・・・。」

「こらそこ、真に受けない。それに俺がそんな事をしたら・・・。」


 俺が目で指し示す先には、他の妻達がエラい殺気だった表情で見つめている。それにギョッと青褪めるメアティナとメアティヌだった。何げない口説き文句やその後の対応でも、バリバリ嫉妬感を放出するのだから・・・。


「なになに~、身体見せて欲しいのぉ~?」

「何時でもいいよぉ~。」


 そんな場を和ませようと登場したリュアとリュオ。いきなり上半身のタンクトップを脱ごうとしだし、慌てて周りの女性陣に止められている。この双子はあらゆる部分で無敵だわ・・・。


「この2人には絶対敵わないわな・・・。」


 俺の言葉にウンウン頷くメアティナとメアティヌ。天然というか自然体というか、とにかくリュアとリュオは恐ろしい女性となっていくだろう。先が思い遣られるわ・・・。



 こちらも先の話になるが、その後のメアティナとメアティヌは今の生き様と全く異なった道に進む事になる。それはリュリア・ディルヴェズLK・リヴュアスと同じく警察官への道だ。


 これには非常に驚いた。2人の性格からして、リヴュミナやリヴュミヌみたいな男臭い職業に至ると踏んでいたからだ。


 ちなみに更に先になるのだが、躯屡聖堕チームとの連携に一役買う事になる。今までは警察機構に近い行動はするものの、ボランティアチームとしての位置付けが色濃かった。


 それをメアティナとメアティヌは同じ組織としだしたのだ。無論躯屡聖堕チームの中での役割としての分割ではあるが、この考えはアマギHやユリコYには考えられなかったものだと語っていた。


 何時しか警察官僚のトップであると同時に、躯屡聖堕チームの中枢を担うオブザーバーに至っていくのだから・・・。


 一番真面目には程遠いと思っていた双子の姉妹が、まさか一番真面目な方面に進んでいこうとはな・・・。メアティナとメアティヌの心中が凄まじいものだと言わざろう得ないわ。



 リヴュミナとリヴュミヌは後日トラック野郎として活躍しだす。国内はもちろん、アメリカとカナダを中心にも活動していく事になる。


 女性ドライバーは珍しいようで、マツミ運送の中ではアイドル的存在にまで発展していく。その後はマツミの後継者として活躍していくのだから不思議な事である。



 メルテュアとメルテュナは本場のコックとなっていく。本店レミセンだけでは成長できないと踏んだのか、各方面のレストランなどで修行を繰り返していった。


 まあこれは13年前から行っている事なのだが、それでもまだまだ己を未熟と置き技術を習得しようと努力していった。


 何時しか彼女達は料理界にその名は知らないとされる、美人双子料理人として名を馳せる事になっていく。


 まあこの3組の双子の活躍は、数十年先の事ではあるが・・・。


    第11話・8へと続く。

 数十年前の自分は、このような流れを描いていたのかと思うと感慨深くなります@@; ただ、詳細描写が完全に欠落しているため、キャラ会話では分かり難かったりしますが・・・(-∞-) 風来坊の大々的な大改修をすべきでしょうかね。その場合は間違いなく完全アレンジ版に化けると思いますが@@;


 ともあれ、詳細描写がない流れですが、警護者などの方と比べると和気藹々とした展開で和みます。あちらは殺伐とした生き様が主軸となっていますので。まあでも、警護者側が本家覆面シリーズとなるのですが、何ともまあな感じですわ(>∞<)

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