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覆面の風来坊 ~不二の盟友に捧げる者~  作者: バガボンド
第3部・慈愛
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第6話 反転攻勢3 日常の生活(キャラ名版)

 その後の情勢だが、2社の猛攻は一瞬にして鎮火した。殆ど奴等が独断で動いていたため、それに付き従うように周りが踊らされていた。


 だが三島ジェネカンなどの大企業連合が本気を出した途端、この様な結果に至ったのだ。所詮は愚者の戯言である。


 嫌な言い方だが、相手がどれだけ非道く間違っているかを知らしめる必要もある。これは奴等にとっても大切な事だ。俺達が仮逮捕された瞬間が、奴等にとって終焉まっしぐらだったと言えるだろう。



 しかし姿を眩ましたジェリヴァとアビゲイル。それに多額の資金を持って、数名の部下と共に逃亡しているという。


 これにウインドとダークHは血眼になって追跡を開始しだした。彼女達が本気になれば、直ぐに御用となるだろうな。




ミスターT「これでいいんだね?」

リュリア「あ、はい。」


 そして極め付けが2人や部下達を指名手配とした事だ。日本国内では特例がない限り、この指名手配は用いないという。だが相手が相手なだけに、ウインドとダークHは直ぐさま手筈を整えていった。


 今は地元の掲示板に奴等のモンタージュ写真を貼って回っている。サポートにはリュリアが付いてくれていた。


ミスターT「哀れな奴等、か。」

リュリア「慈悲は無用です。奴等が何をしてきたのか、それを考えれば無粋な一念ですよ。」


 周りや世論の怒りは収まっていない。身内では俺やヴァルシェヴラームとユリコYが仮逮捕された事に対してだが、周りは社会を混沌とさせた事に対しての怒りである。


ミスターT「曲がり間違えば、俺も奴等と同じ道を辿る可能性もあるかもな・・・。」

リュリア「大丈夫です。その時は全力を以て貴方を止めますから。」

ミスターT「ハハッ、大いに期待してるよ。」


 力強く語るリュリア。何が正しくて何が間違っているか、それを明確に見定めている彼女だ。特に間違った事であれば、相手が年上であろうが上司であろうが猛然と喰い付いていくのだ。ウインドとダークHにも喰い付いた事もあり、その時は冷や汗ものだったと言っている。


 それに彼女の娘達、リュアとリュオも同じく大人に顕然と喰い付きを見せている。間違った事に対して、まるで阿修羅の如く攻め入るのだから。



ミスターT「ジェリヴァとアビゲイルらを逮捕したら、本当の意味で終息か。」

リュリア「一応そうなりますね。」


 モンタージュ写真を貼り終えて本店レミセンに戻った俺達。厨房ではメアディルが奮闘しており、僅か短期間でマスターの力を身に付けていた。流石は成り立て主婦パワーであろう。


ミスターT「だが・・・今後こういった事を無くす為に、更なる尽力をしていかなければな。」

リュリア「そこが一番の焦点ですね。」


 先日の逮捕劇の後、今は若手の育成に力を注いでいる。俺の経験などが少しでも激励となるため、学園に赴いて学生さん達を激励したりしている。本庁の若手警察官にも指導してくれとオファーがあり、彼らにも俺の生き様を通して激励をしていた。


 正しい後継者育成こそ、未来を築き上げる大切な行動である。これこそが俺の本当の戦いであろう。


ミスターT「シェヴィーナ財団の方は?」

メアディル「あちらですか。あちらはエリムさんとエリアさんにお任せしています。それにエリシェさんとラフィナさん、更にナイラさんが奮闘して下さっていらっしゃいますので。」


 シェヴィーナ財団の運営は、大企業連合に至った事によりエリシェ達に託されている様子。事実メアディル自身が喫茶店のマスターとして奮闘している。メルデュラが自分の後継者のように接している姿が微笑ましいものだ。


ミスターT「エリシェもそろそろ引退だろうな。」

リュリア「何を仰います。シェヴさんやディムさんを見れば、まだまだ現役バリバリですよ。」

メアディル「私も老婆になっても、諦めずに戦い続けますから。」


 ヴァルシェヴラームとセルディムカルダートという超高齢の姉妹に触発され、周りの女性陣は元より男性陣も奮起しだした。


 社会的な引退年代は60から65前後だというが、彼らが目指しているのは80より先まで現役で頑張ろうという事なのだ。


 俺と彼女達や娘達は外見の老化が訪れないからいいとして、周りはそうはいかないだろう。それでもその心意気は非常に大切なものである。俺も十分見習っていかねばならない。


メアディル「貴方には家族を、特に母親達を癒す役目がありますよ。その老化が訪れない身体を駆使して、あちらの方も最大限頑張って頂きますから。」

リュリア「フフッ、貴方も大変ですわねぇ~。」

ミスターT「何とも・・・。」


 先陣を切っている妻達を支えるのは俺の役目だろう。13人の妻達はそれを大いに期待しているようだ。俺の心と身体を使った癒しの厚意は、何ものにも代え難い凄まじい激励だとも語っていた。俺は1人しかいないのになぁ・・・、何とも・・・。


ミスターT「それでも・・・俺にできる事は何でもしたい。それが何であれ、俺の生き様そのものだからね。」

メアディル「頼りにしてます、旦那様。」

リュリア「頑張っちゃうからね。」


 う~む、俄然やる気を出し始めたメアディルとリュリア。その姿に呆れつつも嬉しくなっていくわ。しかし・・・あのじゃじゃ馬で幼かったリュリアが巨女たるメアディルの姉的存在という現実・・・。何か不思議な感じで仕方がない・・・。




ナツミYU「また格闘術大会を開こうと思っているんだけど・・・。」

ミスターT「何で俺に聞くんですか・・・。」


 今日は全員が各店舗に出払っているため、本店レミセンの担当は俺1人だけである。そこにナツミYUが来店してくる。俺が決まって出すサンドイッチとシチューをオーダーしてきた。彼女もこれが大好きだと言う。


 その中で再び格闘術大会を開こうと切り出してきた。態々俺に相談する事でもなかろうに。


ナツミYU「だってさ、君に相談すればメンツ揃うじゃない。規模を拡大するには私の力では厳しい所もあるしさ。」

ミスターT「ご自身の年齢を考えて言ってます?」

ナツミYU「あら、シェヴ先輩やディム姉さんにはまだまだ負けないわよ。それに多少なりとも老化は訪れているけど、日々のトレーニングは欠かしていないからね。」


 流石に60を過ぎた辺りから、ナツミYUも初老の兆しが見え出している。今の彼女の年齢は63とシュームを超えている。無理無茶が厳しくなりつつある年代なのだから。


ミスターT「まあでも、今の一件が終われば考えましょう。それにアマギHとユリコYの挙式の件もありますし。」

ナツミYU「なら二次会で格闘術大会はどう?」

ミスターT「言うと思った・・・。」


 アマギHとユリコYの挙式も今後の課題だ。その後の二次会に格闘術大会をと切り出してくるナツミYU。彼女らしい発言に苦笑いを浮かべるしかない。


ミスターT「まあ・・・上手い具合に調整しますよ。」

ナツミYU「フフッ、楽しみにしてるわね。」


 う~む、この美丈夫も底なしのパワーを持っている。だからこそ毎日が力強くも楽しく過ごせるのだろう。シューム達もこのタイプなのだから、今も無類の力を発揮できるのだろうな。真女性には絶対に敵わない。それを改めて思い知らされた瞬間でもあった。



 ナツミYUが切り出してきた格闘術大会は、周りの女性陣に大反響だった。特にメアディルが一番燃え上がっている。やはり妊婦期間で動けなかったため、それに対してのいい意味での当て付けだろう。


 またこの格闘術大会はアマギHとユリコYの挙式の後に行う事となった。いわゆる二次会の催しと言えるだろうか。多分オールスターで揃う事だから、以前よりもヤバい状況になりそうである・・・。


    第6話・4へ続く。

 何時もありがとうございます><; 風来坊は原本があるので、何とか更新できている次第で。これが警護者と探索者・苦労人となると、既に次の話数が枯渇状態という><; 特に来週の警護者分はまだ未完成です@@; どうにかせねば・・・。


 風来坊の劇中ですが、そろそろ物語りも佳境に差し掛かっている状態で。今の事変は通過点に過ぎず、本命はその後に訪れる流れとなります。風来坊の執筆理由もここに帰結してきますので。


 何とか頑張らねばと思う今日この頃です><; 今後とも、よろしくお願い致しますm(_ _)m

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