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覆面の風来坊 ~不二の盟友に捧げる者~  作者: バガボンド
第3部・慈愛
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第5話 共にある2 自分達の進むべき道(キャラ名版)

ナイラ「ですが、シューム様が仰っていますよ。向こう1年はメアディル様に付き添うのだと。」

ミスターT「あ・・ああ・・・そうか、そうだったわ・・・。」

リュリア「兄さん・・・やり過ぎです。」


 ナイラが軽く茶化し、リュリアが強く茶化してくる。これには苦笑いを浮かべるしかない。あと数ヶ月すればメアディルのお腹も膨らんでくるだろう。それに突然の悪阻が一番の大敵と言える。今の非番の時こそ、メアディルを支え抜く事が大切なのだろうから。


リュリア「リュアとリュオが家族が増えるのだと喜んでましたよ。他の10人の娘さん達を一手に引き受けていますから。」

ミスターT「あの2人は保母か孤児院の母が似合うわな・・・。」

ナイラ「後継者がいらっしゃるのは嬉しい事ですよ。」


 第3の偉大なる母、か。リュアとリュオには十分素質はあるだろう。赤ん坊の時からも色々と苦労してきたが、その力が開花したとも言えるわな。


ミスターT「何かあったら連絡してくれ。直ぐに駆け付けるよ。」

ナイラ「了解です。」


 語り終えてナイラと握手を交わす。そう言えば彼女、少し大きくなったんじゃないかね。まあ初めて会ってから半年が経過している。まだ10代なのだから、その成長力は凄まじいものだろう。


リュリア「またナイラさんの胸ばかり見てる・・・。」

ミスターT「お前なぁ・・・。」


 ナイラの体躯を見ていたら、傍らにいるリュリアからヤジが飛んでくる。それに顔を赤くして恥らう彼女。今ではリュリアもシュームと同じ姉御的な風格を醸し出していた。


メルデュラ「そんなに胸がいいのなら、私のを見ていればいいじゃないですか。」


 同じくメルデュラがヤジを飛ばしながら、背後から俺を抱き締めだした。態とらしく胸を背中に当てながら、自慢の豊満なボディをぶつけてくる。


リュリア「今夜は啜り取ってあげますから、覚悟して下さい・・・。」

メルデュラ「そうねぇ~・・・。」

ミスターT「お・・お手柔らかに頼むわ・・・。」


 2人の妻に嫉妬されながらも、その愛情ある姿を見せ付ける。それに苦笑いを浮かべるも、優しい表情になっていくナイラだった。



メアディル「マスター・・・何をしているのですか・・・。」


 そんな俺達に嫉妬したのか、寝室から出てきたメアディルがエラい形相で睨み付けてくる。それに俺達は青褪めてしまった。


ミスターT「い・・いや・・・その・・・。」

メアディル「お姉様方とのスキンシップは構いません。ですが私を差し置いての行動はするなと強く言ったじゃないですか・・・。」


 こ・・怖すぎる・・・。その雰囲気がアメリカ人の血によるものなのか、それとも彼女独自のものなのか。この嫉妬心は尋常じゃないぐらい強い。


メアディル「今日は絶対に寝かせませんから・・・。」

ミスターT「わ・・悪かった・・・。」


 う~む、何というか・・・。俺と本当の意味で夫婦となった彼女は凄まじく強くなった。特に一時的に俺を独占したいという一念が強く感じる。


メアディル「・・・フフッ、冗談ですよ。」


 一気に修羅場へと発展しだしたこの場。するとメアディルが冗談だと告げた。それに俺達は一気に力が抜けていく。それだけ彼女の潜在能力が凄まじいという裏付けだろう。


ミスターT「お前の怖さはシュームをも凌駕しているからなぁ・・・。」

リュリア「若い故に成せるものでしょうね。」

メルデュラ「全盛期のラフィナさんを彷彿とさせますよ。」


 それぞれに感想を述べると恐縮しだすメアディル。先程の威圧は嫉妬心によるものだろう。元来彼女は本当に優しく大人しい女性なのだから。



ナイラ「それでもメアディル様には大変お世話になっています。まだまだ弱い私達の財閥を陰から色々と支えて下さっていますから。」

メアディル「それは言わない約束ですよ。私達の強く願う大願は三島ジェネカンと躯屡聖堕チームに回帰します。そして私達がこうして巡り会えたのも、他ならぬマスターのお陰なのですから。」


 ごく自然的に俺に抱き付いてくるメアディル。流石は日本人とアメリカ人とのハーフだ。というか言動自体が日本では考えられないものだわ。流石はアメリカ式のコミュニケーションと言うべきだろうな。


ナイラ「お生まれになるお子さんも、メアディル様と同じ可愛いお子さんになられるのですね。」

メアディル「いや~どうかなぁ・・・。幼少の頃はかなりじゃじゃ馬でしたから・・・。それに男気も強かったので、マスターの熱血漢が前面に出ると思います。」

ミスターT「まあでも、リュアとリュオには遠く及ばないと思うわ。あの2人は俺達が束になって掛かっても勝ち目はないよ。」

リュリア「フフッ、言えてます。じゃじゃ馬娘まっしぐらですから。」


 自他共に認めるじゃじゃ馬娘なリュアとリュオ。その凄まじさはメアディル自身も十分認めている程だ。あの2人がリュリアぐらいの年代になったらどうなるのか。先が怖ろしくもあり、実に楽しみでもある。


ミスターT「今後はナイラやメアディル、それに娘達の時代だ。俺らにできる事は最後まで完遂するつもりでいなくてはね。」

メルデュラ「愚問です。自分自身の生き様を刻むまでですよ。」


 改めて自分達の進むべき道を振り返る。メルデュラの言葉に俺達は力強く頷いた。今後の俺達次第という事になるのだから。ある意味重役であろうな。




 メアディルの肝っ玉の強さには驚かされた。出産に関してはシュームは2回の経験をしているが、その2回目でも多少の弱音は吐いている。またエシェラ達の場合はかなりの弱音を吐いていた。


 しかしメアディルは初めての悪阻ですら、全く弱音を吐かなかったのだ。これには12人の妻達は驚愕していた。それにどの様な状況であれ、自分自身の苦しみから一切逃げずに真っ向勝負でぶつかっている。


 メアディルの肝っ玉の強さは、ある意味リュアとリュオを超えていると言える。特に女性としての強さは彼女がズバ抜けていると言える。



 俺に対して全力で女性として・妻として戦うと言っていた事が脳裏を過ぎった。彼女自身がそれを有言実行していると断言できる。


 そんな彼女の力強さに、他の12人の妻達も奮起しだしていた。流石は同性パワーだわ。


    第5話・3へ続く。

 風来坊のアップをさせて頂いていますが、劇中を振り返るとやはり超絶的なムードメーカーの不在は痛過ぎますね(-∞-) 逆に他の覆面シリーズでは、冒頭から該当者が登場しているので、それはもうシッチャカメッチャカ状態ですが><;


 ともあれ、風来坊は警護者の流れとは無縁の感じなので、よりヒューマンドラマ側に傾いていると言うべきでしょうか。殺風景な作品ですが、今後もお付き合い頂ければ幸いですm(_ _)m

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