表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覆面の風来坊 ~不二の盟友に捧げる者~  作者: バガボンド
第3部・慈愛
178/280

第3話 強力な助っ人2 若手の台頭とその後の様子(キャラ名版)

 それから更に数週間後。躯屡聖堕チームが親身になって駆け回っていた事が基点となり、日本中から大反論の声が挙がり出した。


 今まで行ってきたボランティア活動は、確実に国内の人々に浸透していた。台風や地震災害などで、我が身を削ってまで尽くし続けている。それが開花した形となった。


 しかし一部マスコミの勢いを抑える程度にしかならず、水面下での2社による買収行動は今も続いていた。



 ちなみにこの激戦は日本国内でしか行われていない。海外でも2社による回収行動は行われているが、日本ほど非道くはないのだ。


 むしろ海外では三島ジェネカンとそれぞれの国の警察機構が圧倒的に強すぎて、直ぐに潰されているのだ。それにより日本で起きているこの事件が、世界中から注目されている。



 フルプレとフルエンの2社も海外での活動は縮小傾向にある。専ら日本国内での暴動に近いだろう。故にここまで好き勝手できる訳でもあるが・・・。




 話は変わり、各レミセンの恒例行事とも言える店舗周辺のクリーン作戦。これはリュアとリュオが発端となっている。彼女達が5歳の頃から行いだし、今では地元の名物行事だ。


 もっとも町内会もクリーン作戦を年に何回か行っているが、レミセンクリーン作戦は1週間に3回とハードな内容である。殆ど1日置きに行っていると言えよう。



 このクリーン作戦のお陰で、地元はゴミ1つないほどの美しさだ。それでもポイ捨てが今もあるのだから、人間の内面における醜さは非道いものだわ・・・。


 まあそれでも諦めずに挑む姿勢にこそ意味がある。この恒例行事は長く続けて行く事が大切であろう。




 今はウインド達から新たに紹介してくれたトーマスRと一緒に、本店レミセンがある居住ブロック内を掃除している。地元の有志の方々も一緒である。


 う~む・・・リュアとリュオの存在は、正しく大旋風を巻き起こすじゃじゃ馬娘達だな。だからこそ地元興しなどが頻繁に行われているのだから。


 2人の存在には心から感謝したい・・・。



ミスターT「トーマスRの手腕は凄まじいよな。」

トーマスR「買い被りですよ。まだまだ先輩方には及びません。」


 トーマスRが本店レミセンに赴任してきてからは、地元の人達との連携を第一としだした。細かい事から積み上げる事が好きなようで、こういった陰の戦いは得意中の得意のようだ。それでいて全く奢らないのだから、彼の真の強さがよく分かる。


トーマスR「それと先程ウエストさんからご連絡がありました。」

ミスターT「おお、それで何だって?」

トーマスR「経過は順調ですとお伝え下さい、と仰っていました。」

ミスターT「そうか、問題なさそうだな。」


 ナツミA達がイギリスへ赴いてから、既に半年が経過している。実に早いものだ。その彼女に付き添いでいるウエストから連絡があったようだ。


 トーマスRが語るには、向こうは向こうで色々と忙しい様子だ。ナツミAが日に日に元気を取り戻しているのとは別に、何やら画策している様子にも見て取れる。


 まあ20代という若さで国内最強の不動産業を営むに至ったのだ。彼らに掛かれば何でも可能な気がするわ・・・。



 今までは俺達が若い世代の一員となり、周りと共に戦ってきたと思っていた。しかし時代は過ぎ去り、今は彼らのような若い世代が主役となりつつある。


 風来坊の長旅から地元に帰ってきてから、約30年以上も経過していたんだよな。早いものだわ・・・。




 一通りのクリーン作戦が終わり、駅前のコンビニの前に座り込んで休憩する。端から見れば不良が一服しているように見えるが、まあ迷惑を掛けるほどじゃないわ。


 それにここのコンビニは結構広く、表にはカフェテラス的な憩いの場も存在している。実に不思議な光景だが、これも地元興しの一環として役立っているとも。



トーマスR「ウインド先輩から役職の階級アップをしないかと何度かオファーがありましたよ。」

ミスターT「お前ならトップクラスの人物になれるだろうに。」

トーマスR「いえ・・・リヴュアス先輩と同じく、地元を固めねば意味がありません。地方の地域でもこういった警察官は多いといいます。それにもう時期定年を迎えるリヴュアス先輩の代わりに、その役を受け継ぎたいのです。」


 脱帽だわ。近々リヴュアスも年齢的に定年退職を迎える。今まで昇進の一切を断り続けて地元警察官として貫いてきた。その存在に今度は彼がなるというのだ。これ程嬉しいと思える事はない。


ミスターT「・・・俺も歳を取ったよなぁ・・・。」

トーマスR「何を仰いますか。昨年自分が赴任してきた時と全くお変わりないじゃないですか。」

ミスターT「そりゃあなぁ・・・外見が老化しない特異体質だからな・・・。」


 俺やヴァルシェヴラーム・ヴェアデュラ、そして24人の娘達。この全員が外見の老化が訪れない特異体質の血を受け継いでいる。特にヴァルシェヴラームは今年で96歳になったのだ。彼女の全く歳を取らない美貌は脅威そのものである。


トーマスR「シューム先輩が仰っていましたよ。外見は歳を取っても、心は歳を取らないようにと。全てを若く保つ秘訣は心の問題とも。」

ミスターT「そうだよな・・・。」


 シュームの老化が現れている現在だが、それでも20代のような若々しさを保っている。心こそ大切なれ、それを有言実行しているからこそ成し得るものだろう。


トーマスR「マスターの様な誰からでも慕われる存在になりたいものです。その時こそ自分が孤児院で育った事への恩返しができると確信していますから。」

ミスターT「お前さんも偉大だよ。」


 トーマスRも赤ん坊の頃、ヴェアデュラと同じく捨て子だった。ヴァルシェヴラームの孤児院に引き取られ、彼女に育てられた経緯もある。


 彼が地元から離れずに足元を固めるという事を続けるのは、恩師たる彼女達に師恩を返すためであろう。ヴァルシェヴラームが一番喜んでいるだろうな。



ミスターT「そうか、お前も息子のような年代なのか。」

トーマスR「そうですよ。エシェラ先輩の娘さんよりは年上ですけど。」

ミスターT「エシェアとエシェナの兄か、何か釈然としないよな・・・。」


 俺が指摘するのは、トーマスRの外見を指し示す。既にライディル達と同じ身長なのに、年齢はまだ28歳なのだから。俺が地元に戻ってきた時と同じ年代である。


トーマスR「ヴェアデュラさんからは兄のように慕われています。マスターと同じ雰囲気があると言われていますので。」

ミスターT「あいつがねぇ・・・。そのうちお前を好いたとか言い出すんじゃないかね。」

トーマスR「それはないですよ。つい最近知り合ったメアデュナさんと恋仲ですから。」

ミスターT「確か・・・以前紹介してきた18歳の女の子だっけか。」


 不思議な縁である。彼女の恋仲のメアデュナも、トーマスRとは10歳差なのだ。丁度俺が風来坊から地元へと戻った時の、エシェラとの年齢差と言える。


トーマスR「メアデュナさんはシェヴィーナ財団という、アメリカでは三島ジェネカンに次ぐ規模を誇る大企業の社長令嬢でして。」

ミスターT「シェヴィーナ財団のお嬢様なのか。アメリカ遠征時に何度か世話になってるよ。」


 アメリカ遠征をしている時、色々な支援をしてくれた企業の1つである。面白い事にこの企業もフルプレとフルエンの2社から乗っ取りをされそうになったのだが、何と逆に買収をしようとまでしたのだ。これに恐怖した2社は直ぐに撤退し、日本に集中せざろう得なくなるという経緯もある。


ミスターT「彼女と結ばれるとなれば、警察官を辞めて社長に就任する必要があるんじゃないか?」

トーマスR「何も辞めなくても大丈夫ですよ。アメリカに赴く事になると思いますが、現地で警察官として動く事ができますので。」

ミスターT「なるほど、その手があったか。だがアメリカは銃社会、危険と隣り合わせの職業故に危ないんじゃないかね。」

トーマスR「そこは今まで戦えてきた強運と技術で押し通しますよ。」


 トーマスRの強運は凄まじいという。一歩間違えば死に至るような出来事も、紙一重で回避し続けているのだ。それがマグレではない事は一目瞭然で、彼には特殊な能力があると言えるだろう。


トーマスR「日本で培った技術を活躍できる場が、アメリカでの活躍だと思います。できればここ地元で生涯活躍したいのですが、メアデュナさんを困らせる事はできませんので。」

ミスターT「お前は警察官の鑑だよ・・・。」


 常に前を向いているトーマスR。彼は28歳時の俺と同じであり、更に突出した存在だと言える。彼ならどの様な境遇になろうとも、必ず乗り越えていけるわな。


トーマスR「さて、戻りましょうか。」

ミスターT「そうだな、戻ろう。」


 休憩を終えると、掃除用具を片手に本店レミセンに戻っていった。その際に散らばるゴミは必ず撤去していった。あれだけ掃除しながらも再びゴミが捨てられるのだから、捨てた人間の気が知れないわ・・・。


 まあだからこそ、こうやって地元を上げてクリーン作戦ができるのだから。感謝もできると言えるだろうな。何とも・・・。


    第3話・3へ続く。

 少し多めの話でした。しかも、この話の登場人物はミスターT君とトーマスR君のみ@@; 何とも><; ちなみに、トーマスRのRは「龍ヶ崎=Ryuugasaki(スペル合ってますかね?@@)」ですm(_ _)m


 そろそろ、本格的に反転攻勢の流れが出始めるので、終盤に向けて突き進む感じです。これを10年以上前に描いていたとは驚きですわ@@; まあ、詳細描写がない分、見栄えは非常に悪いですが><; それでも、現本のままアップさせて頂いています><; 申し訳ないですm(_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ