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お馬鹿な令嬢と腹黒王子の婚約破棄&ヒロイン回避ストーリー
ここはヒア王国。全てのものに癒しと加護を与えられている。
そして僕はその王国の王太子、アルバート・ヒアラビス。
「アルバート様、お茶でもいかがでしょうか?」
僕の執事である、ロンド・シグルド。
彼はまぁ…めんどくさい時もあるけど、使える。
「…アルバート様、今、とても腹黒いことを考えてましたね?」
とても心を読んでくる。
「それにしても、最近はあまり楽しいことがないな…。」
近頃楽しいと思うことがなかなかない。
新しい玩具が欲しいなぁ…。
「…そういえば、今日は父上によばれてたっけ。」
「父上、なにか御用ですか?」
まだまだ若くて、国王とは思えないようなふわふわした父上である。
父上はこんなのだけど、普段はしっかり国王をしている。
「よく来た、息子よ。」
「今日は、何人かのご令嬢との縁談を持ち出されていてな。」
「…分かりました。」
まぁ僕も12歳だ。そろそろ婚約者ができるだろうとは思っていた。
相手も公爵、侯爵ら辺だろうし。
「それに…新しい玩具が出来るかもしれないしね。」