第7話
今回もイチャイチャイチャイチャ
「好きですわ、恋葉ちゃん」
「え、え?」
「わたくしとお付き合いしていただけませんか?」
そんな……でも、嬉しいな。それもいいとかな。
「……いいよ。ウチもエヴァちゃんのこと好きやけん」
エヴァちゃんはパァっと顔を輝かせて、ウチに抱きついてきた。
「嬉しいですわ〜♡」
そういうエヴァちゃんをウチも抱きしめる。
「うん、そうやね」
そして距離がグッと近付く。
あぁ、そうだ。キス、するんだな。
今までのと違って、恋人同士のキス……
「……ん」
うにゃ?
「夢か……」
抱きしめられることに関しては現実やけどね。目の前にはまだ眠っているエヴァちゃんが。しばらくそのまま見よったら、何かあんな夢を見てしまったのが恥ずかしくなってきた……。確かにエヴァちゃんは女の子が好きみたいやけど、まさかウチがその対象になるなんてことはないよ。漫画のキャラと違って可愛くないもん。恋ってしたことないかも。どんなんなんやろなー。
「~♪」
これってコメント読んでも意味分からんかったけど女の子同士の恋愛の歌やったんやねー。
「~~♪」
あー。今日日曜日かー。ついに明日から高校生活が本格始動? 明日ってそういえば体力テストやったっけ。なんか急に憂鬱になってきたもう月曜日とか来んでよかよー嫌やん。
「……だ〜れよりもー大切なあーなた〜♪」
……さて。起きますか。
「今の、何て曲ですの?」
「も、もうエヴァちゃん、起きたなら言って!」
い、いつから起きとったとかいな……。考えるのやめとこ。
「うふふ♪ おはようございます♡」
「おはよ〜」
起きてさっさと部屋着に着替える。さーて、今日の朝ごはんは何にしようかなぁ〜……
「もちたろーと、……蒲焼きさん? モロッコヨーグルト!」
やっぱりあるとすぐ食べてしまうね。お昼から買いに行こっかなー。
「いっただっきまー……」
「こーのーはーちゃーん???」
「んー? どうしたとーエヴァちゃん」
「ですから!お菓子はおやつの時間にしなさいな!! 全く、女の子とあろう人がそんな食生活でどうしますの。ちゃんと栄養摂らないと……」
ひぇ! そ、そんな怖い顔せんでもいーやん……。
「だって、美味しかよ?」
「栄養をちゃんと摂らないと! ほら、わたくしが作りますからおいでください!」
「エヴァちゃんが作ると? それは楽しみ〜♪」
イギリスから来たんやもんね、やっぱパン食かいな?
「材料は?」
「あー……」
あれ。まあ、わざわざ買わんもんね〜食堂安かったし。
「朝は食堂で食べましょう……お昼からはわたくしが!!」
「いいねぇ〜料理出来るって。ウチは出来る出来ん以前にやりたくない〜」
「全く! それではモテませんわよ!」
「別にモテんでも……」
「(モテる恋葉ちゃん……それはそれで困りますわね……)」
「ん? 何かいった?」
「いえ別に! さ、行きましょ!」
そういうわけで、食堂へ。その間今日の予定についてお話したよ。まあ別に一緒に行動する必要もないっちゃけどね。せっかくやもん。結果、今日のところは少し近くのスーパーでお買い物しようと。それだけ。天気もいいし勿体ない気もするけど、別に他にしたいこととか無いしね〜。
「焼きサバ定食」
「わたくしはパンケーキセットで♪」
おー、朝から重そうな……。ウチはやっぱ朝はごはん! 日本人ですから。
「恋葉ちゃんたらお菓子ばかり食べるんですもの。これからはわたくしが作りますわ!」
「やった♪ 楽しみにしとくね!」
「少しは手伝ってくださいな」
「……大変なことになるばい?」
「そんなに苦手ですの?」
「苦手、っていうか、あんまりやったことないっちゃんねー。あ、エヴァちゃんクリームついとるよ」
「あらあら」
……え。何か見られよるっちゃけど。
「な、なに?」
じーっ。
「???」
「……」
はっ!
そ、そういえば昨日の漫画にこんなシーンあったっけ……。
『もう、クリームついてるよ。子どもじゃないんだから』
『えへへ〜とってー?』
……って! 何か女の子が舐めて!!
この目、絶対あれを期待しとうよね……。いやいや昨日は勢いでキスしちゃった……したんやったうわあああ思い出さんどけば良かった恥ずかしい!! む、無理無理!
「しませんっ!」
「え〜……」
「残念がらんと!」
ティッシュでとってあげます。うぅ、何でティッシュ越しなのに女の子の唇ってこげん柔らかいとね。意識してしまうわ……大人しく拭かれよるエヴァちゃん可愛かー。うー、いかんいかん!!
「うふふ♡ 恋葉ちゃん可愛いですわ〜」
「からかわんどってーっ!」
もうこんなんせんけん! 焼きサバ美味しい!! お味噌汁万歳っ!
多分プロジェクトの中で1番飛ばしてる……ダダ甘ダダ甘!