第2話
ぽちゃん……
「…………」
で、結局一緒にお風呂に入っている、と。
大浴場。寮生共用なので結構人多いです。先に体と髪を洗って、のんびり入浴中。
恥ずかしいのですが、顔を見られないのが幸い。
「〜〜♪ らんららー♪」
なんでそげんご機嫌なん? めっちゃ恥ずかしいっちゃけどウチだけ?
ちなみに顔を見られないその原因は、後ろからギューッてされてる状況だからです。大浴場だというのになんでこんなことしとるっちゃろ。あと胸がね、胸が……。別にここまでおっきくなりたいわけじゃないけど、ちょっと気になるかも。
「エヴァちゃん何したらこんなにおっきくなると?」
「実践してみせましょうか?」
「うん」
やっぱり食べ物かいな。エヴァちゃん足もほっそいし、お腹も無駄な肉なんて付いてないどころか綺麗にくびれとるし、やっぱ意識しとるっちゃろうな〜。
「んもぅ、恋葉ちゃんたら大胆ですわ♡」
そう言いながらエヴァちゃんはウチの正面に。
「へ? ……ふにゃあ!!」
手をやっと離してくれた。ふぅ〜。危ない危ない。
「何をおっしゃってるんです? ご覧なさいな。この景色こそわたくしが星花女子学園に入学しようと決意した理由ですわ!」
手を後方に広げるのでその先を見ると、何かみんないい雰囲気? てか、顔真っ赤っかじゃない?
「のぼせとるっちゃないと? 大丈夫かいな……」
「そうではなくて! ほら、あそこ!」
指さす方向には茶色の短髪の女の子が黒髪ロングな子に迫っとるとこ。だんだんその距離が近づいて……チュッて! チューされた子真っ赤っか! 嬉しそうやし……。
「うふふふふ♡ いいでしょう? 百合ですわ! 百合!!」
百合? お花?
「あれが、いいと? なんであんな……」
「この学園の生徒のみなさん、結構同性愛者が多いのです」
そ、そうなん? 知らんかった……。
「ねぇ、ところで、百合ってなん?」
「百合を知らないんですの!? それはいけませんわっ! わたくしが手取り足取り教えて差し上げますわ♪」
「エヴァちゃん楽しそうやね〜。そんなにいいと?」
「ええ! 勿体無いですわ。恋葉ちゃんにも百合の素晴らしさを知っていただかないと!」
両手をとって握られます。
「後で是非わたくしのコレクションを……でもその前に、百聞は一見にしかず、ですわ♡」
ほえ?
「ちゅっ」
ふえ?! ちゅーされた!?
「うふふ♡ こんな感じです♪ さ、そろそろ上がりましょうか」
「ウチのファーストキス〜……」
「あら! そうでしたの! ではしっかりと責任を取らないと♡」
最早半ベソ状態。しょうがないやん、これから一緒に暮らすとはいえまだ初日なのに……恥ずかしかよ〜。うぅ。当のエヴァちゃんはめっちゃ嬉しそうやし。何か高校生活不安になってきたっちゃけど……大丈夫かいな?
2話目にしてこのイチャイチャっぷり。不安になってきた……←
エヴァちゃん飛ばしすぎたかいな?