第16話
もう予告めいたことは書かないことにしますごめんなさい!
結局お話に夢中になってしまった。先輩が部活を終えて茶道部室に来てから、ウチらはお邪魔だろうということでそのまま寮に戻ってきた。本命である漫研はまた明日。すぐにお風呂に入って、今日は簡単にごはんを済ませ、あとは寝るだけ。
ベッドに腰をかける。
「思ったより楽しかったね」
「恋葉ちゃんが行こうって言ってくれたおかげですわね♡」
「誘ってくれたのはエヴァちゃんよ。ありがと」
嬉しそうに笑ったエヴァちゃんは、ギュッと、いつもより優しくハグしてくれた。
「恋葉ちゃん、キスしていいですか? 今日の分」
「う、うん」
なんでこんなにドキドキしよるんやろ? いつもはならんのに。久しぶりやけん、かな?
目を閉じるとまもなく、柔らかいものが唇にあたる。
「恋葉ちゃん、お顔が真っ赤ですわよ?」
すぐにその温かいものは離れ、顔を覗き込まれる。
昼間のかおりちゃんたちとの会話を思い出してエヴァちゃんを直視出来なくなり俯く。
うー、何もこのタイミングで思い出さんでも……。
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「それで、3人は、どこまでいったんですの!?」
「恋人同士ですることなら、ひと通りしたんじゃないかな?」
「えっ、それ、言っていいと?」
「別に恥ずかしいことでもありませんからね」
そ、そんなもんなんや……。
「やっぱり先輩がリードを?」
「ううん。わたしたちでしてるよ。ね?」
「お姉さまの体はどこも甘いのです」
「好きな人だからこそですわよね」
うんうんと納得する3人、と、置いてかれるウチ。
「恋葉ちゃんも、きっといずれ分かりますわ」
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好きかどうかはおいといて、エヴァちゃんも見た目がすごく魅力的なんよ。押されてばっかりやったけん考える余裕今まで無かったけど。
お風呂上がりなせいでそれを一層感じられて困る。
まだ少し赤い頬に、シャンプーが香る髪、うなじに、露出が多めの寝間着なせいでチラチラと見える胸の谷間……ドキドキせんわけがない。
「どうかしましたか?」
「なっ、なんもない! です! おやすみ!!」
慌てて布団に潜り込む。
「待ってください! まだ1回しかしていませんわよ♡」
これ以上は、ダメな気がする。
昼間出会った3人のお話を聞いたことで、変にエヴァちゃんを意識してしまう。
かおりちゃんたちも今頃、こういうこと、しとるんかな。もしかしたらこの先も……。
「あ、明日は、さ。漫画研究部、行こうね」
「うふふ♡ 寝ようだなんて、そうはさせませんわ♡」
「電気消すよ!」
せめて、真っ赤になった顔をこれ以上見られないように。エヴァちゃんを見てるとドキドキしそうだから。
なことされたら、とめられませんわよ?」
「これ、エヴァちゃん、なにこれ……」
気付いたらエヴァちゃんの背中に腕をまわしとった。こんなんじゃ縋っとるみたい。でも今は、そんなこと考えてる余裕がない。キスもいつもと同じなのに、何故か一層甘く感じる。
「甘いですわ、恋葉ちゃん♡ もっとしてあげますわね♡ おやすみなさい 」
いちゃいちゃし過ぎてごめんなさいw