第11話
久々の更新
「ぜぇ、はぁ……」
ああ、わたくしとしたことがなんとはしたないことを……。逃げている途中で思わず助けを求めた方も犬が苦手だったなんて……。あの方は大丈夫でしょうか? こんなに全力疾走したのはいつぶりでしょう。つかれました……。
「ど、どうしたとエヴァちゃん!」
あらあら、起きてたみたいですわ。うーん、あまりきつそうでは無いですが、お顔が真っ赤です。やっぱりお熱が下がっていないのでしょうか?
「大丈夫ですか恋葉ちゃん。お顔が真っ赤ですわ」
「あ、いやこれはそうじゃなくて……」
恋葉ちゃんがお顔を隠します。その手にある本を見て納得です。それはわたくしが貸した漫画でした。朝学校に行く前、ベッドの脇に何冊か置いていたのです。退屈になったら読んでくださいって。あれは、その中で一番ハードなやつですわね。なるほど。
「食欲はどうですか? おうどんを作ろうと思って材料を買ってきたのですが」
「ほんと! 朝もなんも食べんやったしペコペコなんよ〜」
ホッ。良かったですわ♪
「では作ってきますわ! と、その前に、いろいろ買ってきましたの。まずはお熱を測ってくださいね……えーっと、他にして欲しいこと、ありますか?」
「う、うーんと……汗かいたけん着替えたいかも」
タオルをぬらして来ましょうか。体を拭いたらきっとスッキリしますわ。お着替えは……アレを出しましょう。
◇ ◇
さて。買ってきた材料を持って寮にある共用のキッチンへ向かいます。やっぱりまだお熱は高かったのです。わたくしがしっかり看病してさしあげねば!………。
「ま、まだいますわ……!」
あの犬! 流石に建物の中へは入れなかったようですが、敷地に入って!三つ編みの女の子と戯れています。犬はさておき、あの子可愛いですわ!
外へ出るわけにはいかないので、遠目に見るしかありませんが……。笑顔が素敵ですわ♪ あら、気づかれてしまったみたいです。
ぱたぱたとこちらへ駆けてきます。
「おねーちゃんっ! 今からお昼なの?」
「ええ。お友達におうどんを作りますの」
「いいなぁー! お荷物運ぶの手伝うよ!」
「そんな! 申し訳ないですわ」
というか、笑顔が眩しいっ!
「だっておねーちゃん、お顔が暗いよ? 重いんでしょ?」
はあぁ! 上目遣いなんてずるいですわ!
「いいえ。実はその、犬は苦手ですの」
「そうなの! じゃあ、わたしが外に連れてくから心配しないで!」
来た時と同様またぱたぱたと駆けて行きます。わたくしとした事が、お名前を聞き忘れてしまいましたわ。今度お礼をしなくては♪ あの校章は確か中等部の2年生ですわね。
◇ ◇
「おいしかったぁ……」
「良かったですわ♪ さ、タオルを濡らしてきましたから、体を拭きましょう。スッキリしますわ♪」
「そうやね。じゃあ、お願いします」
うふふ♡ 流石にキスは我慢するしかないですが、恋葉ちゃんの体、隅々まで……充分過ぎるご褒美ですっ♪
地味に、勝手にコラボしていますw 名前は出してないけどw
星花女子プロジェクトの作品は全部で6作品あるので、是非チェックしてくださいね(*´ `*)