表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/63

ロボサムライ駆ける■第13回 霊能師、落合レイモンの関西下りが始まる。異様なる行列は東日本都市連合の力を見せつけるためでもある。早乙女主水も同道した。

ロボサムライ駆ける■第13回 ★

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/

yamadakikaku2009-youtube


第三章 霊能師(2)


 出発日がやって来た。


 主水は落合レイモンの屋敷に旅装で出向く。予備の品をいれた旅装バックパックである。門前が騒がしい。


「何だ、この行列は」

「おお、よいところへ来られた、主水殿。我が行列に加わられい」

 ざわめく人々の群から夜叉丸が現れ、挨拶する。

「夜叉丸様、この行列は」

「我がレイモン様の御行列じゃ。このまま復旧しつつある東海道高速道路をくだる」

「が、この行列、まるで大名行列ではござらぬか」

 というよりもチンドンヤかと、思いが頭をかすめた。


「よいか主水殿。今度のこの落合レイモンの西下りは、東日本都市連合の力を見せることにもあるのじゃ。またまた落合レイモンの霊能師としての力を見せつけなければならぬ。その威光を見せつける行列でじゃ。装飾の一部と思ってくれ」


 金属でできた機械籠が四つ。加えてそれを抱えて進むカーゴ型送行ロボットが数機。

先触れを伝えるスピーカーロボットが四機。

レイモンの旗持ちロボット十機。

東日本都市連合の各市の旗を持つ旗ロボット二百機。生命液、潤滑油、洗浄液などを運ぶタンク型ロボット二十台。

警備隊ロボット三百機などなど。 


おまけは振袖チアガールズだった。振袖でありながら、下位置はミニスカートになつている和洋折衷のコスチュームをきた妙齢の三十名の女性群。まるで色物の世界である。


 主水はくらくらと、倒れそうだった。さすがにロボットなので倒れはしなかったが。

「これでは、私など必要ないのではございませんか」

 嫌みを言う。


「そうはいかぬ。よいか、主水殿は護衛ロボットとはいえ、徳川公の使い番でもあらせられる。従って、カゴ形バンを用意しておる。どうぞお使い下されい」

 夜叉丸は行列の後ろにある、行列よりもっと悪趣味なバンを示した。ゴテゴテした装飾がバンのスタイルをくずしている。


「うむ」

 主水は逃げ腰になった。ひらめいた。よーしこれでいこう。断りの文句は。

「夜叉丸どの、私はこの籠の回りを警戒いたしましょう」


「と、いわれると」

「遊軍でござる」

「主水どの、まさか、我が行列をあざ笑っているのではあるまいな」

「いえさようなことはございませぬ」

 おぬしよく分かってるのじゃないと思う主水であった。


続く090901改訂

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/

yamadakikaku2009-youtube

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ