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魔払いのミコ  作者: 白雪
第1部 過去の鎖
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第4章 決断の時

「あ、帰ってきた。よかった~~」

 ホッと息をついた美紀の登場に章と美鈴は目を瞬いた。この時間は美紀はお店にいるはずなのだが……。

「美紀さん?どうかしたんですか?」

「あなた達にお客さん。仕事の方では」

「わかりました。ところで、お店は?」

「加賀美夫妻がやってる。今、ちょっと主人が来てるから」

 照れたように頬を染める様子は中年女性でも奇麗なものなんだなと思う。美紀の旦那さんに会ったことはほとんどなかったが、強いエネルギッシュな雰囲気を醸し出していたのを覚えている。希たちと親しいらしく。よく二人に会いに来ているらしいが、章たちと顔を合わせたことはあまりない。

「旦那さんが?今どこに?」

「心愛ちゃんたちのところよ。本当に心配らしくって。で、応接室のほうにお客様を通しているんだけど」

「わかりました。ところで、心愛たちには見せました?」

「見せてないけど……」

 不思議そうに美紀の様子に美鈴が小さく笑みを浮かべた。美紀は“摩”についてあまり詳しくないせいか、直にそちらに思考がいかないらしい。

「私たちの客は憑かれやすいから」

「あ、直ぐ呼んでくるわ」

 バタバタと小走りで駆けていく美鈴が見送った章と美鈴はその足で応接室に向かった。

 応接室に待っていたのは二十代前半くらいに見える若い女性だった。何の感情も移さない瞳でじっと窓の外を見ている。その様子は、章たちの客としても異質に見えた。

「ようこそ、復讐屋Rへ。私たちが担当します。藤堂美鈴といいます。こちらが……」

「藤堂章です」

 二人の自己紹介にもほとんど表情を変えない。普通であればこんな子供がと驚くなり憤慨するなり、何かしらの感情の起伏が見えるはずなのに。それがない彼女は不思議を通り越してかなり不気味だ。


 依頼人は東雲楓という名前の二十二歳の女性だ。本人が今書いたであろうエントリーシートに目を通した章と美鈴は小さく目を見張った。そこに見覚えのある名前を二つ見つけた。

「大学の時にいじめをしていた人たちを消して欲しい?それが依頼ですか?」

「はい」

「消す……というのは、この六人を殺してほしいという事ですか。それとも失脚させてほしい?」

「殺してください」

 きっぱりと言い切った言葉に迷いはない。唖然として楓を見つめた章と美鈴は目を見かわした。本来ならばこんな過激な依頼を受けない。章たちは復習代行業ではあるが殺人者になるつもりは毛頭ない。だが、この依頼を受ければ殺人者そのものだ。

「私たちは、殺しの依頼は……」

 章は言いかけた言葉を途中で切った。章の言葉を聞くなり彼女の目が血走ったのだ。ガンッと突然響いた音に章たちは唖然と依頼人を見た。さっきまでの大人しい雰囲気が消えている。今、ここにいるような完璧異常者だった。しかも、依頼人が殴った鉄の机がへこんでいる。

【章……これって……】

 隣に座る章だけに聞こえるようにささやいた美鈴の声に章も小さく頷いた。章たちには“摩”に疲れた人間を見分ける力はない。だが、彼女は明らかに普通ではなかった。魔に関係なく狂っているのかもしれないが、どの道今「断る」という危険を冒すわけにはいかない。章たち自身は構わないがここまで異常をきたしている人間を野放しにするのは危険な気がした。

「わかりました。この依頼受けましょう。ただし、条件があります」

「何ですか?」

 理性を取り戻したかのように見える楓の様子を観察しながら章が口を開く。

「きっちり下調べさせていただきます。殺しが見つかって捕まるようなヘマはしたくないので。騒ぎにならない事故を装います。それと方法はこちらに任せていただきます。最後に、あなたに協力してもらう事もあるかもしれませんがよろしいですね?」

「構いません」

「それでは今日のところはお帰りください。作戦を思いつき次第ご連絡いたします」

「よろしくお願いします」

 楓は、さっきの鳥見出し様が嘘のように大人しく帰っていった。

「「はあーーーー」」

 楓が出ていくなり藤堂兄妹の口から大きなため息がこぼれた。ひどく精神を消耗する相手だ。


「希、心愛は?」

 依頼人とほぼ入れ違いに応接室に顔を見せた希の顔は若干青ざめている。

「ダウンしてる。今新藤警部が見てるけど……。今の依頼人だけど……」

「やっぱ、憑かれてる、か?それも心愛に相当強いダメージを与えるほど」

「私でも未だ気分悪いから。敏感な心愛には相当痛手になる。メガネをかけていてもはっきりと感じたみたいだし」

「でもどうするの?あの状態じゃあ、この場所で払うわけにはいかないでしょう?」

 美鈴の言葉に希が困ったような表情で頷いた。元々人の多い場所で魔を払うのはリスクが大きすぎる。魔に疲れている人間は他の人に比べ身体能力が高く理性がない。払う時に痛みをともなうことがあるらしく時折暴れる事もあるし、上手く払えない可能性もある。特に楓は理性を完全になくしている。未だ“楓”の人格が残っていることが不思議なほどなのだ。

「広い場所に誘導する必要があるけど……あれじゃあ、簡単に移動はしてくれなさそう」

「囮を使ったらどうだ。幸い殺しの方法はこちらこちらまかせだし。東雲楓が恨んでいる六人の誰かを事故に見せかけて殺すからって、呼び出す時に一緒に来てもらったらどうだ?」

「危険過ぎない?」

 美鈴の意見ももっともだ。おとりに使う以上彼らを守る義務が生じるが、払う事に集中している希は論外。美鈴や心愛では自分の実を守るのが精いっぱい。普段留め役をしている章ですら今回の相手はきついものになるはずだ。守れない以上囮を使ってもし万が一の事があってもうまく対処する自信がない。

「でも、あれを放っておくわけにはいかないだろ。幸い今回ターゲットには恵まれているみたいだし」

「あ、そっか。あの人なら……」

 章は言葉と共にエントリーシートを希の前に差し出した。それにざっと目を通した希はターゲットの六人の名前を読み上げた。

「川島陸、河野昇、木島翠、野々宮加奈、斉藤仁、加茂千里……って、これって斉藤先生?それに加茂千里ってもしかして……?」

「ああ、元依頼人。で、今回囮にしようと思うのは斉藤……」

「反対!!」

 希の大声に美鈴と章が顔を見合わせる。ギュッと手を握り締めている希は強い願いと想いを内に秘めているように見える。

「危険すぎる」

「だからだよ。あの人なら、俺が守る必要はない」

「どういう……」

「俺は斉藤先生には手も足も出ない」

 今度唖然としたのは希の方だった。一瞬唖然と口を開いた希はすぐに首を横に振る。

「駄目だよ……。どの道下調べはするんでしょう。他にいくらでも出てくるかもしれない……」

「確かに下調べはするさ。それが必要なことなのも事実だしな。でも、俺たちは一番リスクが少ない方法を取る必要がある。おそらく斉藤仁をおとりにするのが一番確実で危険の少ない方法だ」

「でも……」

「希、今まで平気で人を利用してきたのに、今更躊躇するのか?」

 章の言葉は事実で、希には何も答えることができなかった。

「とにかく、一週間この六人を調べてみてその結果を見てからもう一度話そうよ。でも、希、覚悟しておいた方がいいよ。私も先生をおとりにするのが一番いいと思うから」

 希はうつむいたまま唇を噛みしめた。この摩を払う儀式に仁を巻き込みたくない。だが、仁の身体能力以前におそらく一人で魔を追い払ったことがあるであろう仁をおとりにするのが一番いい方法であることはわかっていた。そして、それしか方法がないことも。楓も野放しにするのは危険すぎる。


 普段下調べにはすべての調査員を投入する。一人一人できる事は違うが、それ故に一つの大きな力となる。もちろん中心になるのは加賀美夫妻だが、もっとも、今回は調べるターゲットが分かっているからか、加賀美夫妻だけでいいらしく、希たちには思いもよらない暇な時間が出来た。

 フーッと息を吐いた希は、いつものように屋上の扉を開けた。そこにはこの頃姿を見る事の減った(もちろん教室ではよく見かけていたが、それ以外の場所にはあまり顔を出さなくなってきていた)仁の姿に驚いたように立ち尽くした。

「霧島さん。ここで会うのは久しぶりですね」

 浮かべる笑みがどこか嘘くさいような気がして希は無言で仁の横に立った。彼の視線の先にはいつも見ている知ら泉女学園の建物がある。この人はいつまで、過去に囚われ続けるのだろうか。

「先生のお兄さんは……どういう人だったんですか?」

 不意に自分の口からは出た問いは希にとっても予想外だった。こんな事を聞くつもりなんてなかった。聞いたところでどうすることも出来ないのに。

「……女にだらしがなくて、生徒に平気で手を出していて、子供が出来れば簡単に捨てる……そんな人です」

「え……?それって……?」

 出てきた言葉に度肝を抜かれた。まさかあれほど事実を知りたいと望み続けている仁の口からそんな言葉が出てくるなんて思ってもいなかった。

「そう、最低な人間です。でも、僕にとっては最愛の兄でした。たった一人、本当の家族と呼べる人間です。……もう、真実を知る機会はないでしょうが」

 ずるずると座り込んで仁を見上げる希の目を覗き込んだ彼の目には悲しげな表情が浮かんでいた。すべてを諦めたかのような表情が希の胸を締め付ける。

「すみません。何でか……霧島さんにはこういう話をしやすいみたいで」

 申し訳なさそうに一度謝って、屋上から出ていく仁の背中を見つめる希の顔は今にも泣きそうに歪んでいた。

「希」

 どのくらいそうしていたのか、いつの間にかそばに来ていた心愛が希の横に腰かける。そろそろ心愛だけじゃなく、美鈴や章もここに来ている時間のはずなのに、心愛しかいないのは気を使ってくれたからなのだろうか。おそらくそうだろう。「お互いの領域は侵さない」そんな暗黙の了解が未だ彼らの根底に根付いているのだから。

「心愛は、いいの?」

 希の言葉に心愛は悲しげな表情を浮かべた。仁は呼び出す口実には、おそらく仁が知りたがっている事実を教えるしかない。だからこそ、希にとって心愛が最愛の希望となる。心愛がもし断固拒否してくれたら……。

「いつか、こんな日が来るのは分かっていた。それに……今は希たちのお蔭で一人じゃないし、私は真実を明らかにしても生きていける。そして、私は二度とあんな悲劇を繰り返したくないの。あの時今の力が私たちに会ったらきっと避けられたことだった。だから、私はたとえ囮を使ってもあの人の魔を払うべきだと思う」

 きっぱりと心愛に言われてしまえば希は何も言えなくなってしまう。たとえ美紅たちの調査結果を待ったとしても他の方法なんてないだろう。それなのに、どうしても巻き込むのが嫌だ。自分でさえわけのわからない感情が頭の中にグルグルと回っている。

「まだ……希は……」

 希の言葉は途中で消えた。あり得ない望みにすがることはできない。希たちはチャイムが鳴る時まで、ずっとその場に座っていた。時が止まればいいのに……と強く願いながら。


 一方その頃、知らぬ間にすべての希望を託されていた加賀美夫妻は人通りが少ないこぢんまりした通りに面した喫茶店にいた。《喫茶室 Lovers》とでかでかと書かれた看板は名前とは異なりシンプルなデザインで、店内も落ち着いた雰囲気をかもし出している。

 ジッと通りの方へ頬を向けている美紅の表情を真剣そのものだ。その横で手帳のようなものをばらばらと開いている瞬の表情には緊張感のかけらも見えない。だが、普段笑みを刻む口元が若干強張っており、その様子から瞬も緊張していることを窺える。

「あ、来た」

 ポツリと呟いた妻に釣られるようにして視線を上げた瞬は入り口から入ってくる男と目があった。写真で見たとおり、大きな体と強い存在感を持つ彼は、それとは別に対照的な柔らかな表情を浮かべていて、優しい青年であることは直ぐにわかった。

  目が合うなり会釈した瞬の動作に気づいたのか男はずんずんとこちらに向かってくる。

 それにあわせるように夫婦が立ち上がった。

「原憲明さんですね?」

 頷いた原に目の前に座るように示唆してから一度頭を下げる。

「加賀美瞬ともうします。こちらは妻の美紅です。今日は忙しいところ申し訳ありませんでした」

 深く一礼する瞬に、原も頭を下げた。

「いえ、ただ、昼休みに抜けているのであまり時間は……」

「わかっています。できる限り手短に済ませたいと思っています」

「それで、探偵事務所の方が一体全体私に何の御用があるのでしょうか?」

 相手に事情を聴く時「警察官」という権力を使う事が出来ない加賀美夫妻はよく相手をだまして話を聞き出す……が、今日はその常套手段には出なかった。初めから探偵と名乗り、話を聞くつもりだ。もちろん「復讐」の依頼を明かすつもりはないが。

「我々は今、ある依頼を受けています」

「依頼の内容を詳しく伝える事はできませんが……その事でしょう霄お話を伺いたいのです」

 美紅旬の言葉を引き継ぎ、一枚の写真を取り出した。それはテニスサークルで撮ったらしい集合写真で、八人の人物が映っていた。

「これは、原さんですね?」

「ええ。それで?」

「この女性、このサークルにいた頃の東雲楓さんについて話していただけませんか?」

 驚いたように目を見張った原は再び写真に目をやり加賀美夫妻を見る。疑念のような表情が渦巻いていた。

「なぜ、楓の事を?」

 名前で呼び合っていることに風を装いながら美紅が再び口を開く。

「楓?原さんは彼女と親しい仲なんですか?」

「ですから、なぜ楓を調べているのかと聞いているんです」

 敵意にすら見える表情から、どうやら原は楓の事を語りたくないらしい。こういう時に警察を辞めたことを後悔する。もっともこんな探偵事務所での操作で権力を振りかざせば速攻クビだろうが。

「それは申し上げられませんと……」

「でしたら何もはなすことはありません」

 けんもほろろ。既に立ち上がり駆けている原の腕を瞬がとっさにつかんだ。

「離して……」

「東雲楓さんを助けたいとは思いませんか?」

 驚いたように目を見張る原に美紅と瞬は内心ほくそ笑んだ。この原憲明が東雲楓と親しい仲だったことは調べがついている。だが、大学のサークルでいじめになるとどうしても切り込めなかった。時に今回ターゲットになっている相手には聞けない。そうなると同じサークルに居ながらなぜかターゲットになっていない彼に話を聞くしかない。

「何……を……」

「ここだけの話ですが、彼女は今ストーカーの容疑をかけられています」

 今度こそ唖然とした原の腕を瞬が話した。ずるずると座り込むと思ったが、机に手をついた彼が疲れたような、悲しげな表情で二人を見る。

「今は、時間がありません。……夕方の六時にまたここで」

 原の声にはあきらめにも懺悔にも似た響きがあった。その意味を思案するかのように加賀美夫妻は目を見かわし、小さく頷いた。

「わかりました。よろしくお願いします」

 フラフラと立ち去る原の姿は今にも消えてしまいそうに見えた。


 夕方の六時、約束の時間を過ぎても原憲明は加賀美夫妻の前に姿を現さなかった。それから……一直に状の時を経て、ようやく彼らの前に現れたのは、原憲明のたった一人の妹、原明菜だった。

 驚いたように目を見張る夫妻の前に、女性が腰を下ろした。

「たぶん私の事、知ってますよね?原憲明の妹で、原明菜といいます」

 今まで何度か一人暮らしをしている家を訪問して何度もコンタクトを取ろうとしたのに会う事すらできなかった。連絡が取れたのは一度だけ。自宅に電話したその時だけだ。でも用件を聞くなり速攻で切られた。それ以来避け続けられていた人間が一体何の用だというのだろうか。

「……加賀美瞬です。こちらは美紅。それで、お兄様は……」

「今から一時間ほど前、兄から連絡がありました。加賀美と名乗る探偵が“楓にストーカーの容疑をかけられている”と言っていたと。……その五一緒にここに来ることになってたんですけど……連絡が取れなくなってしまって。

 瞬と美紅がギョッと目をむいて顔を見合わせた。何となく嫌な予感がする。

「……楓さんと連絡は?」

 かすれるような声で問いかけた瞬に明菜は弱弱しく首を振った。

「何度駆けても繋がらなくて……。兄は、もしかしたら楓に会いに行ったのかとも思ったんですけど……」

 ポツリポツリと語る明菜の声も震えている。今にも泣きそうなのを耐えている様にも見えた。

「明菜さん、楓さんの様子に最近変わったこととかはあったんですか?」

 問われた言葉に明菜が小さく首を振る。

「わかりません。ただ……私を避けるようになって、代わりに兄と連絡をとっていたみたいです」

「お兄さんと?でもそれは別に編ではないでしょう。二人は恋人同士だったんですから」

 そう、確かに原憲明は楓と付き合っていた。今は別れたとも聞いたが、けんか別れしたわけではないのだから、再び友人づきあいを始めたとしてもおかしくはない。だが、明菜はそうは思わなかったらしい。悲し気に目を伏せぽつぽつと言葉を紡ぐ。

「兄と楓が分かれたのは……けんか別れではありませんでした。でも、だからこそ、絶対に寄りを戻すことも、友人に戻ることもあり得ません」

「何故ですか?」

「楓は、元々人見知りが激しくて、他者と関わることが苦手でした。そんな自分を変えたいと願ってテニスサークルに入ったのに結局人と上手に付き合う事ができなくて、いじめにあいました。私は違う大学でしたし、家出話を聞いてあげる事しかできませんでしたが、兄は楓に背を向けて。守ろうとさえしなかった。そんな兄に絶望し、憎みさえした楓が兄に別れを切り出したんです」

 その予想外の言葉に、瞬と美紅は目を見かわした。そんな話は聞いていない。もしそうだとすれば何故、楓は憲明を復讐相手に入れなかったのか。瞬たちには想像することさえできない。ただ、もうこの事件は瞬や美紅が関われる最低ラインを越えてしまっている事だけは確かだ。

 美紅が瞬を見ると、瞬は小さく頷き、無言で席を立った。瞬がすべきことはただ一つ。二つの事を頼むために事務所に連絡をすること。そして、美紅がすべきことは明菜を事務所まで連れていく事だ。

「明菜さん、私と一緒に来ていただけませんか?」

 真剣な未来の言葉に明菜は間髪入れずに頷いた。今の明菜が頼れるのは、美紅たちだけなのだろう。






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